962: ↓名無し:23/08/07(月) 00:51:29 ID:lg.wh.L6
なんかお題くれ
>>970
970: ↓名無し:23/08/07(月) 00:51:57 ID:Cl.mn.L29
バルバロスの下で働く大参謀
27: ↓名無し:23/08/07(月) 01:05:11 ID:lg.wh.L6
「おいwこれもやっとけよ敗北者w」
蹴り上げられたバケツから水が流れる。また掃除のやり直しだ。いつ終わるのだろうか…。
「うわっこいつ今睨んだよね?船長に言いつけるよ?」
「…ッ、申し訳ありませんでした。掃除の機会を増やして頂き、ありがとうございます。」
こうする他ない…。もうこの扱いにも慣れた。
「…フンッ、次は甲板の掃除もやっとけよ」
やっと行ってくれた。最悪の気分だ。
…もう諦めるしかないのだろうが、もし…もしあの時、私が1位になってたらどうなっていたのだろうか。考えずにはいられない。
奴は「奴隷でいたらおこぼれのスキン枠は残すよう運営に譲歩してやるよw」と言った。その約束が守られる保証はない。ただの口約束だ。
だが私は従うしかなかった。投票してくれた人のためにも私はスキンになりたい。その気持ちはある。
あるが、こんな日々を過ごしていると時々わからなくなる。ここまでして手に入れる程の物なのか?
誰か、誰でも良い…私を、助けてくれ…
331: ↓名無し:23/08/07(月) 23:58:57 ID:lg.wh.L6
今日は船具の掃除雑用を押し付けられた。びっしりと憑いたフジツボから、普段の手入れ加減さが知れる。かつて一国の参謀だった私からすれば、こういった手抜きひとつで全体の統率が乱れるというのに…。あの船長は悪逆非道、世界を脅かす大海賊と聞いていたが…。買いかぶりなのか?
もしかすると付け入る隙があるかもしれない。私が奴の弱みを握れば、スキン化の交渉も夢ではない。
希望が見えてきた。先日までは苦境だった今の状況も、敵の懐に深く入り込んでると思えば悪くない。
「嬢ちゃん、手伝おうか?」
突然背後から野太い声が聞こえた。
「あー、あいつらまた嬢ちゃんに仕事押し付けちまったのか…悪いな、そいつは俺がやっとくよ。」
燃えるような赤い髪、海の男らしい日焼け、顎まで綺麗に揃った髭が豪快さを際立たせている。この海賊の副船長だ。
「…いえ、お気になさらず。私は、奴隷ですから。」
「仕事は仕事だ、あいつらにはキツく言っとくよ。」
驚いた。この船に私を気遣ってくれる人間がいるとは。
「お嬢のこともさ、約束は守ってくれると思うぜ。俺も気をつけるから頑張れよ。」
「……ありがとうございます。」
違う、勘違いするな。相手は私を憐れんでるだけだ。私も心が疲れているだけだ。決して心を許したわけではない。
でも、嬉しかったな…。
83: ↓名無し:23/08/08(火) 23:59:05 ID:0O.fh.L6
その晩、私はバルバロスの弱みをどうにか見つけるため、奴の船室に向かった。奇妙なことに、ほとんどの者は就寝している。…罠の可能性もあるだろう。だがそうも言ってられない。
何でもいい。宝や人、日記などから少しでも人となりを知れば、弱みも見えてくる。仮にも大参謀だった身だ。観察眼には自信がある。見つければこちらのものだ。
呼吸を鎮め、一歩一歩に神経をとがらせる。
「………せ……もっ………まっ…」
声がした。思わず体がこわばるが、船室の方から聞こえたようだ。よく聞けば2つの声がする。
私は咄嗟に隠れられる場所を確認し、壁に空いていた小さな穴から中を覗いた。
「あ…お頭ぁ、もっと触って…」
「かわいいなぁお前、ほらもっと抓るよ」
「──────ッッッ♡♡♡すき…これ好きお頭ぁ…」
言葉を失った。なんだこれは。女性同士で情事?
脳が理解を拒む。身の毛がよだつ。同性同士の性行為は忌避され、神の教えでも禁じられている。いやそれ以前に本能が耐え難いと発している。
「キス…キスしてお頭ぁ…」
「はいはい、ほら…んっ」
チュッ、チュッと艶めかしい音が響く。その度に船員は身を跳ね上げる。
「ンッ♡……すき……おかしら…すき……♡」
もう充分だ。弱みは握った。
天下の大海賊相手に、同性愛の禁忌程度が脅しになるとは思えないが、この時の私は一刻も早くこの場から離れたかった。
「…んっ…フー…あれ、もう行っちゃうの?」
68: ↓名無し:23/08/09(水) 23:59:14 ID:TW.c8.L6
「…んっ…フー…あれ、もう行っちゃうの?」
バルバロスの目線と共に、壁越しから声をかけられた。
認識されている。素早く、事前に確認した隠れ場に向かおうとするも、それより早く扉が動いた。
「覗き見なんて趣味悪いなぁ参謀ちゃん♡それとも混ざりたいの?」
早い。隠れる間もなくバルバロスが眼前に迫ってきた。行為中だったこともあり、着崩れた服が妙な色気を醸し出している。
「うわっ、そんな目で睨むなよ。顔は良いのに勿体ないぜ。どうせバレてるんだし大人しくした方が良いヨ?」
部屋にいた船員が服を持って、駆け足に出ていく。去り際に怒りと戸惑いの混ざった視線が、私に向けられた。
「あー…良い雰囲気だったのになぁ。…代わり、お願いね。断われないよね?」
血の気が引いていくのを、感じた。
「じゃあオナニーしてよ。」
「……え?」
斬首、軽くても指を詰める覚悟をしていた私は、思わず間抜けな声をあげてしまった。
「え、まさかオナニーしたことないの?じゃあ手取り足取り…」
「知っています。」
一瞬、少女のように目を輝かせたバルバロスだったが、「そ、残念。」と言わんばかりに肩をすくめた。
「じゃ始めて、絶頂くまでやってね。」
死まで覚悟した身だ。他人に、それも最も憎い相手に自慰行為を見られる屈辱はあれど、命には代えられない。生きていれば交渉の余地をある。
上着を脱ぎ、ホックに手をかける。ジッと、頬を吊り上げ、だが感情の読み取れない目が身体に突き刺さる。
羞恥を覚えるが、ここで止まるわけにはいかない。震えた手で下着を外し、乳房を露わにする。
「うわ…でっか……ボクへの当て付け?殺すよ?」
私は自らの乳頭に手を当て、サスリ、サスリと優しく撫でる。見られているというのに、甘い快感がじんわりと広がっていくのを感じた。
655: ↓■忍【LV6,しびれあげは,MC】:23/08/10(木) 23:59:09 ID:dB.a4.L6
「へぇ…乳首好きなんだ。」
バルバロスのヘラヘラとした声が向けられる。自慰行為としては珍しいのだろうか。…不安だ。
私が自慰を始めたのは、胸の膨らみが収まらなくなってきた頃だ。兵士や同じ参謀連中の男から日夜刺さる邪な視線。一人になったとき、あの視線を思い出す度に胸への興味が湧いた。
恐る恐る触れると、むず痒い…だけど悪くない感覚が駆け上ったのを覚えている。ぷっくり膨らんだ乳頭を見ると、煩わしいと思っていた胸の膨らみが、どこか愛らしく感じた。
終わらない戦争や下らない権力争い、性差別。それらのストレスを和らげるため、いつしか日々の自慰行為が心の拠り所となっていた。
「ん……んんっ…あっ」
体を震わせ、嬌声をあげる。
だが何も本当に絶頂する必要はない。女の絶頂など、傍から見れば判断のしようがないのだから。
「これで良いです…「イってないよねお前。」
一瞬だった。
気付けば首筋に奴の剣が触れていた。その剣先は、バルバロスの表情ようにピクリとも動いていない。
「ボクさぁ、嘘は嫌いなんだよね。絶頂くまでやっててちゃんと言ったよね?」
首筋から剣が離れ、鞘に収まる。
何も言えない。体を動かせない。血は一滴も出ていない。だが、心に刻まれてしまった。
「一人で絶頂けないならさ、ボクが手伝うよ。」
一転、奴は少女のような笑みで問いかける。
私は、断れなかった。
393: ↓名無し:23/08/12(土) 23:59:41 ID:VY.wa.L6
下衣を脱ぎ、下着に手をかける。淫部からじんわりと液が染みていた。あまりの恐怖に漏れ出たのだろうか。
「どうしたの?早くしなよ。」
嘲笑が見え隠れた声にチクリと怒りが灯る。気付いてるだろうに。
私は覚悟を決め、秘部を露わにした。
「……ふーん、手入れしてるんだ。綺麗じゃん。」
嫌悪感、怒気、羞恥心。様々な感情を混ぜた心が思考回路を鈍くする。私は既に冷静さを失っていた。
「じゃ…ここに座って。さっき見てた通りにね。」
バルバロスは自分の膝をポンポンと叩き、にこやかな笑顔を見せる。
どうせ女同士だ。気持ち良くなるはずもない、と私は高を括る。穴から覗いた船員の蕩けた顔など、とっくに忘れていた。
「目を閉じて…集中しよう。」
私が膝に座るやいなや、奴の手が私の目を覆うように被さり、耳元から囁いてきた。
「怖かった?でももう大丈夫だよ。」
もう一方のやわらかい指が、首筋を伝って乳肉に滑り落ちる。サスリ、サスリと勿体つけるように、先端の周りを撫でた。
「女は嫌いかい?それともボクが嫌い?今だけは素直になろうよ。」
溶けてグズグズとなった感情に、スルリと入り込む甘い声。視界を塞がれたことで脳に直接響いてしまう。
「……ッ…ァ…ゥ…」
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い。
頭の中で呪詛を反芻させるも、自然と艶っぽい声が漏れてしまう。身をよじらせ、なんとか快感を逃がそうとした瞬間。
胸の周りを舞っていた指が、蕾を摘み取った。
「────っつ ンンン──ッッ♡♡」
囁きの心地良さに抗っていた私は、意識外からの刺激に無防備すぎた。
あまりの快楽に思考が白く染まる。自慰の時とは比べ物にならない快感だった。
381: ↓名無し:23/08/13(日) 23:59:45 ID:t6.fu.L6
クニュリクニュリと指は先端は捏ね続ける。私が絶頂ったことなどお構いなしに攻めたてた。
「──んあっ──だめ、いや─ンンンッッッ♡」
暗いはずの視界にチカチカと光が点滅する。快感が止まらない。気持ちいいがずっと来る。
自我が塗り潰されていくかのような快感に、恐怖でおかしくなる。でも気持ちいいは止まらない。
「怖くないよ。ボクに身を任せて。」
安らかな声が聞こえる。声の主がバルバロスとわかっていても抗えない。心が甘えてしまう。
クニュクニュ、クニュクニュと指の動きが激しくなる。快感の波も高まっていく。
戻れない。昇って昇って降りられない。怖いよ、怖いよ。だめ、だめ、いや
「────あああッッッ!!! ああっ♡ンッ、ンッ♡ んあっ、あっ♡………」
膨れ上がった快楽が一気に弾けた。私の身体を突き破らんばかりに蠢いている。ビクビク、ビクビクと余韻が収まらない。
「…ッ…んんッ…」
オーガズムが鳴りを潜めても、脳は甘く痺れたままだ。
私は女の絶頂というものを、本当の意味で知った。
「鏡、見てみなよ。」
目を覆っていた手が離れる。快楽で麻痺した頭は、言われるがまま視線を鏡に向けた。
そこに写っていたのは、頬を紅く染め、緩みきった口元を隠そうともしない、発情した雌の顔だった。
これが、私…?
穴から覗いた船員と全く同じ表情。あまりの淫靡さから、不快感よりも先に胸が高鳴ってしまう。
「嬉しいなぁ参謀ちゃん、ボクで気持ちよくなってくれて。」
その一言で甘く溶けた脳が理性を取り戻す。
「はな、せ…!だれがおまえなん、かに…!」
快感の余韻で痺れた身体を必死に動かす。倒れ込むようにバルバロスから離れた。
640: ↓名無し:23/08/14(月) 23:59:30 ID:Eo.hv.L6
床に伏して震える身体に、そっとバルバロスが覆い被さってきた。
「私のモノになりなよ。」
囁くように問いかけられた吐息に胸が跳ねてしまう。先刻の絶頂体験が身体を駆け抜ける。
「いや…!やめて…!」
威厳もない、かよわい少女のような精一杯の拒絶。目を潤ませながら吐く言葉に、一国の大参謀の面影はなかった。
「ふふ、ごめんね。」
バルバロスはあっさりとした動きで私から離れる。その淡白さは、いつでも私を落とせると言わんばかりの振る舞いにも思えた。
「今日はおしまい、また明日の夜ここに来てね。」
震える手で服をかき集める私に言い放つ。
まだまだ続くと思った夜が終わる。だが安堵と同時に、えもいわれぬ不安が襲ってきた。
「断ってもいいけど…その時はわかってるよね?」
やはりこいつは嫌いだ。私が逆らえないことを、とことん利用するつもりらしい。
だが、ここで断ればこれまでの努力が水の泡だ。
「……望むところだ。」
リーダースキンになる。その願いを心に映すと力が湧いてくる。投票してくれた人のためにも私は負けられない。
ニンマリとした笑みを貼り付け、「それは良かった。」とバルバロスは呟いた。
「おいwこれもやっとけよ敗北者w」
蹴り上げられたバケツから水が流れる。また掃除のやり直しだ。いつ終わるのだろうか…。
「うわっこいつ今睨んだよね?船長に言いつけるよ?」
「…ッ、申し訳ありませんでした。掃除の機会を増やして頂き、ありがとうございます。」
こうする他ない…。もうこの扱いにも慣れた。
「…フンッ、次は甲板の掃除もやっとけよ」
やっと行ってくれた。最悪の気分だ。
…もう諦めるしかないのだろうが、もし…もしあの時、私が1位になってたらどうなっていたのだろうか。考えずにはいられない。
奴は「奴隷でいたらおこぼれのスキン枠は残すよう運営に譲歩してやるよw」と言った。その約束が守られる保証はない。ただの口約束だ。
だが私は従うしかなかった。投票してくれた人のためにも私はスキンになりたい。その気持ちはある。
あるが、こんな日々を過ごしていると時々わからなくなる。ここまでして手に入れる程の物なのか?
誰か、誰でも良い…私を、助けてくれ…
331: ↓名無し:23/08/07(月) 23:58:57 ID:lg.wh.L6
今日は船具の掃除雑用を押し付けられた。びっしりと憑いたフジツボから、普段の手入れ加減さが知れる。かつて一国の参謀だった私からすれば、こういった手抜きひとつで全体の統率が乱れるというのに…。あの船長は悪逆非道、世界を脅かす大海賊と聞いていたが…。買いかぶりなのか?
もしかすると付け入る隙があるかもしれない。私が奴の弱みを握れば、スキン化の交渉も夢ではない。
希望が見えてきた。先日までは苦境だった今の状況も、敵の懐に深く入り込んでると思えば悪くない。
「嬢ちゃん、手伝おうか?」
突然背後から野太い声が聞こえた。
「あー、あいつらまた嬢ちゃんに仕事押し付けちまったのか…悪いな、そいつは俺がやっとくよ。」
燃えるような赤い髪、海の男らしい日焼け、顎まで綺麗に揃った髭が豪快さを際立たせている。この海賊の副船長だ。
「…いえ、お気になさらず。私は、奴隷ですから。」
「仕事は仕事だ、あいつらにはキツく言っとくよ。」
驚いた。この船に私を気遣ってくれる人間がいるとは。
「お嬢のこともさ、約束は守ってくれると思うぜ。俺も気をつけるから頑張れよ。」
「……ありがとうございます。」
違う、勘違いするな。相手は私を憐れんでるだけだ。私も心が疲れているだけだ。決して心を許したわけではない。
でも、嬉しかったな…。
83: ↓名無し:23/08/08(火) 23:59:05 ID:0O.fh.L6
その晩、私はバルバロスの弱みをどうにか見つけるため、奴の船室に向かった。奇妙なことに、ほとんどの者は就寝している。…罠の可能性もあるだろう。だがそうも言ってられない。
何でもいい。宝や人、日記などから少しでも人となりを知れば、弱みも見えてくる。仮にも大参謀だった身だ。観察眼には自信がある。見つければこちらのものだ。
呼吸を鎮め、一歩一歩に神経をとがらせる。
「………せ……もっ………まっ…」
声がした。思わず体がこわばるが、船室の方から聞こえたようだ。よく聞けば2つの声がする。
私は咄嗟に隠れられる場所を確認し、壁に空いていた小さな穴から中を覗いた。
「あ…お頭ぁ、もっと触って…」
「かわいいなぁお前、ほらもっと抓るよ」
「──────ッッッ♡♡♡すき…これ好きお頭ぁ…」
言葉を失った。なんだこれは。女性同士で情事?
脳が理解を拒む。身の毛がよだつ。同性同士の性行為は忌避され、神の教えでも禁じられている。いやそれ以前に本能が耐え難いと発している。
「キス…キスしてお頭ぁ…」
「はいはい、ほら…んっ」
チュッ、チュッと艶めかしい音が響く。その度に船員は身を跳ね上げる。
「ンッ♡……すき……おかしら…すき……♡」
もう充分だ。弱みは握った。
天下の大海賊相手に、同性愛の禁忌程度が脅しになるとは思えないが、この時の私は一刻も早くこの場から離れたかった。
「…んっ…フー…あれ、もう行っちゃうの?」
68: ↓名無し:23/08/09(水) 23:59:14 ID:TW.c8.L6
「…んっ…フー…あれ、もう行っちゃうの?」
バルバロスの目線と共に、壁越しから声をかけられた。
認識されている。素早く、事前に確認した隠れ場に向かおうとするも、それより早く扉が動いた。
「覗き見なんて趣味悪いなぁ参謀ちゃん♡それとも混ざりたいの?」
早い。隠れる間もなくバルバロスが眼前に迫ってきた。行為中だったこともあり、着崩れた服が妙な色気を醸し出している。
「うわっ、そんな目で睨むなよ。顔は良いのに勿体ないぜ。どうせバレてるんだし大人しくした方が良いヨ?」
部屋にいた船員が服を持って、駆け足に出ていく。去り際に怒りと戸惑いの混ざった視線が、私に向けられた。
「あー…良い雰囲気だったのになぁ。…代わり、お願いね。断われないよね?」
血の気が引いていくのを、感じた。
「じゃあオナニーしてよ。」
「……え?」
斬首、軽くても指を詰める覚悟をしていた私は、思わず間抜けな声をあげてしまった。
「え、まさかオナニーしたことないの?じゃあ手取り足取り…」
「知っています。」
一瞬、少女のように目を輝かせたバルバロスだったが、「そ、残念。」と言わんばかりに肩をすくめた。
「じゃ始めて、絶頂くまでやってね。」
死まで覚悟した身だ。他人に、それも最も憎い相手に自慰行為を見られる屈辱はあれど、命には代えられない。生きていれば交渉の余地をある。
上着を脱ぎ、ホックに手をかける。ジッと、頬を吊り上げ、だが感情の読み取れない目が身体に突き刺さる。
羞恥を覚えるが、ここで止まるわけにはいかない。震えた手で下着を外し、乳房を露わにする。
「うわ…でっか……ボクへの当て付け?殺すよ?」
私は自らの乳頭に手を当て、サスリ、サスリと優しく撫でる。見られているというのに、甘い快感がじんわりと広がっていくのを感じた。
655: ↓■忍【LV6,しびれあげは,MC】:23/08/10(木) 23:59:09 ID:dB.a4.L6
「へぇ…乳首好きなんだ。」
バルバロスのヘラヘラとした声が向けられる。自慰行為としては珍しいのだろうか。…不安だ。
私が自慰を始めたのは、胸の膨らみが収まらなくなってきた頃だ。兵士や同じ参謀連中の男から日夜刺さる邪な視線。一人になったとき、あの視線を思い出す度に胸への興味が湧いた。
恐る恐る触れると、むず痒い…だけど悪くない感覚が駆け上ったのを覚えている。ぷっくり膨らんだ乳頭を見ると、煩わしいと思っていた胸の膨らみが、どこか愛らしく感じた。
終わらない戦争や下らない権力争い、性差別。それらのストレスを和らげるため、いつしか日々の自慰行為が心の拠り所となっていた。
「ん……んんっ…あっ」
体を震わせ、嬌声をあげる。
だが何も本当に絶頂する必要はない。女の絶頂など、傍から見れば判断のしようがないのだから。
「これで良いです…「イってないよねお前。」
一瞬だった。
気付けば首筋に奴の剣が触れていた。その剣先は、バルバロスの表情ようにピクリとも動いていない。
「ボクさぁ、嘘は嫌いなんだよね。絶頂くまでやっててちゃんと言ったよね?」
首筋から剣が離れ、鞘に収まる。
何も言えない。体を動かせない。血は一滴も出ていない。だが、心に刻まれてしまった。
「一人で絶頂けないならさ、ボクが手伝うよ。」
一転、奴は少女のような笑みで問いかける。
私は、断れなかった。
393: ↓名無し:23/08/12(土) 23:59:41 ID:VY.wa.L6
下衣を脱ぎ、下着に手をかける。淫部からじんわりと液が染みていた。あまりの恐怖に漏れ出たのだろうか。
「どうしたの?早くしなよ。」
嘲笑が見え隠れた声にチクリと怒りが灯る。気付いてるだろうに。
私は覚悟を決め、秘部を露わにした。
「……ふーん、手入れしてるんだ。綺麗じゃん。」
嫌悪感、怒気、羞恥心。様々な感情を混ぜた心が思考回路を鈍くする。私は既に冷静さを失っていた。
「じゃ…ここに座って。さっき見てた通りにね。」
バルバロスは自分の膝をポンポンと叩き、にこやかな笑顔を見せる。
どうせ女同士だ。気持ち良くなるはずもない、と私は高を括る。穴から覗いた船員の蕩けた顔など、とっくに忘れていた。
「目を閉じて…集中しよう。」
私が膝に座るやいなや、奴の手が私の目を覆うように被さり、耳元から囁いてきた。
「怖かった?でももう大丈夫だよ。」
もう一方のやわらかい指が、首筋を伝って乳肉に滑り落ちる。サスリ、サスリと勿体つけるように、先端の周りを撫でた。
「女は嫌いかい?それともボクが嫌い?今だけは素直になろうよ。」
溶けてグズグズとなった感情に、スルリと入り込む甘い声。視界を塞がれたことで脳に直接響いてしまう。
「……ッ…ァ…ゥ…」
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い。
頭の中で呪詛を反芻させるも、自然と艶っぽい声が漏れてしまう。身をよじらせ、なんとか快感を逃がそうとした瞬間。
胸の周りを舞っていた指が、蕾を摘み取った。
「────っつ ンンン──ッッ♡♡」
囁きの心地良さに抗っていた私は、意識外からの刺激に無防備すぎた。
あまりの快楽に思考が白く染まる。自慰の時とは比べ物にならない快感だった。
381: ↓名無し:23/08/13(日) 23:59:45 ID:t6.fu.L6
クニュリクニュリと指は先端は捏ね続ける。私が絶頂ったことなどお構いなしに攻めたてた。
「──んあっ──だめ、いや─ンンンッッッ♡」
暗いはずの視界にチカチカと光が点滅する。快感が止まらない。気持ちいいがずっと来る。
自我が塗り潰されていくかのような快感に、恐怖でおかしくなる。でも気持ちいいは止まらない。
「怖くないよ。ボクに身を任せて。」
安らかな声が聞こえる。声の主がバルバロスとわかっていても抗えない。心が甘えてしまう。
クニュクニュ、クニュクニュと指の動きが激しくなる。快感の波も高まっていく。
戻れない。昇って昇って降りられない。怖いよ、怖いよ。だめ、だめ、いや
「────あああッッッ!!! ああっ♡ンッ、ンッ♡ んあっ、あっ♡………」
膨れ上がった快楽が一気に弾けた。私の身体を突き破らんばかりに蠢いている。ビクビク、ビクビクと余韻が収まらない。
「…ッ…んんッ…」
オーガズムが鳴りを潜めても、脳は甘く痺れたままだ。
私は女の絶頂というものを、本当の意味で知った。
「鏡、見てみなよ。」
目を覆っていた手が離れる。快楽で麻痺した頭は、言われるがまま視線を鏡に向けた。
そこに写っていたのは、頬を紅く染め、緩みきった口元を隠そうともしない、発情した雌の顔だった。
これが、私…?
穴から覗いた船員と全く同じ表情。あまりの淫靡さから、不快感よりも先に胸が高鳴ってしまう。
「嬉しいなぁ参謀ちゃん、ボクで気持ちよくなってくれて。」
その一言で甘く溶けた脳が理性を取り戻す。
「はな、せ…!だれがおまえなん、かに…!」
快感の余韻で痺れた身体を必死に動かす。倒れ込むようにバルバロスから離れた。
640: ↓名無し:23/08/14(月) 23:59:30 ID:Eo.hv.L6
床に伏して震える身体に、そっとバルバロスが覆い被さってきた。
「私のモノになりなよ。」
囁くように問いかけられた吐息に胸が跳ねてしまう。先刻の絶頂体験が身体を駆け抜ける。
「いや…!やめて…!」
威厳もない、かよわい少女のような精一杯の拒絶。目を潤ませながら吐く言葉に、一国の大参謀の面影はなかった。
「ふふ、ごめんね。」
バルバロスはあっさりとした動きで私から離れる。その淡白さは、いつでも私を落とせると言わんばかりの振る舞いにも思えた。
「今日はおしまい、また明日の夜ここに来てね。」
震える手で服をかき集める私に言い放つ。
まだまだ続くと思った夜が終わる。だが安堵と同時に、えもいわれぬ不安が襲ってきた。
「断ってもいいけど…その時はわかってるよね?」
やはりこいつは嫌いだ。私が逆らえないことを、とことん利用するつもりらしい。
だが、ここで断ればこれまでの努力が水の泡だ。
「……望むところだ。」
リーダースキンになる。その願いを心に映すと力が湧いてくる。投票してくれた人のためにも私は負けられない。
ニンマリとした笑みを貼り付け、「それは良かった。」とバルバロスは呟いた。
962: ↓名無し:23/08/15(火) 23:59:57 ID:jw.5a.L6
自室…と言っても、倉庫に吊られた簡易的なハンモックに戻った私は、今日の出来事を思い出す。
奴は私の行動を予め知っていた。見張りがいなかったことも罠だったのだろう。忌々しい。
「…んっ、はぁ…」
気を抜くと先刻の快感が身をよぎる。
女…しかもバルバロスの手で絶頂かされるとは…認めたくない。だがフワフワとした感覚が夢でないことを物語っている。
明日の夜は耐えられるだろうか…。
不安を胸に、疲れきった体は眠りについた。
「昨日は気持ちよかった?」
倉庫で備品管理をしていると声をかけられた。
私よりも大きな胸と赤いツインテール、ホクロの位置が特徴的な女。この船の砲手担当だ。
「お頭のテク最っ高だよね〜。お堅い参謀ちゃんでもあんあんイかされたんじゃない?」
倉庫の入り口から、昨日バルバロスと共にいた船員がこちらを恨めしそうに見ている。彼女から聞いたのだろう。
砲手から敵意のようなものは感じられない。純粋な興味のようだ。
「いえ、昨日は船長の目の前で自慰行為をしました。」
嘘は言ってない。が、自慰行為と口走る自分が恥ずかしくなる。
「耳まで赤くしちゃって〜わかりやす〜。」
目を瞑り、そっぽを向く。
なんとでも言えばいい。早くどこかに行ってくれ。
「今日の夜…楽しみだね♡」
突然、耳元に温かい吐息がかかった。思わず身体が跳ねてしまい、昨日の体験が呼び起こされる。
「それじゃあね♡」
逃げるように私から離れた砲手は、愛らしい仕草で手を振り、入り口の船員を引っ張りつつ去っていった。
急な囁きへの抵抗を込めた睨みは虚しく空を切る。一人取り残された私は呆気にとられ立ち尽くした。
345: ↓名無し:23/08/16(水) 23:59:46 ID:EB.i1.L6
船内作業を終え、夜が訪れた。
意を決してバルバロスの部屋に向かう。昨日と同じく、船内に見張りはいない。その不気味さがより一層緊張感を高めた。
船室へ近付くにつれ、かすかに声が聞こえてくる。先客がいるのだろうか。扉の前に立ち、体を奮い立たせる。
大丈夫、大丈夫。
私は取っ手に手をかけた。
「約束を守ってくれて嬉しいよ、参謀ちゃん。」
扉を開きまず目に映ったのは、大袈裟な動きと小馬鹿にしたような声色で私を出迎えるバルバロス。
「参謀ちゃんさっきぶり〜今日はよろしくね♡」
「…………」
そして両脇には、倉庫で出会った二人が座していた。
「…どうして二人がいる……のですか。」
思わず面食らってしまう。昨日もいた船員はともかく、砲手がこの場にいるとは思わなかった。
「察しが悪いなぁ参謀ちゃん、今日は4人でヤるんだよ。わかる?」
乱交、というものだろうか。奔放な貴族が好む話は聞いたことがある。だが女同士、それに4人とは想像もつかない。
「やっぱり参謀ちゃん昨日はお頭に絶頂かされてたんじゃーん。素直じゃないなぁ。」
「……………ふん。」
昨日の出来事は筒抜けのようだ。その事に不機嫌な船員もいるが、私からすれば逆恨みも甚だしい。
「じゃ、3人とも脱いで…交わろうか。」
バルバロスが命令を下す。上機嫌な砲手はもちろん、仏頂面な船員までもが服を脱ぎ始めた。
私も脱がないわけにはいかない。恥辱を抑え、服に手をかけた。
967: ↓名無し:23/08/17(木) 23:59:52 ID:Dn.or.L6
裸のまま寝台にのぼる。乳と秘部を手で覆うも、羞恥心までは隠せない。
「参謀ちゃんおっき〜♡私とどっちが大きいカナ?」
砲手が体を密着させてくる。乳と乳が反発し合い、淫靡な圧迫感が醸し出された。砲手が体を細かく上下させる度、相手の乳首が私の手にフニフニと当たってくる。
「ん…待って、ください…。」
軽く手で押しながらのさりげない拒絶をするも、砲手の勢いは止まらない。
「…昨日お頭に甘えられなかった分、あんたで遊ぶから。」
後ろからいつの間にか迫っていた船員が、仏頂面のまま控えめな身体を押し付けてくる。
二つの女体に挟まれた私は、同性への嫌悪感や異常な状況、柔らかな温もりに圧倒され、思考する余裕を許されなかった。
「絶景かな。」
少し離れた場所で私達の行為を見ているバルバロスが呟いた。うっとりとした顔が、余計に怒りを誘う。
「参謀ちゃんよそ見しちゃ嫌…ん…」
バルバロスに向けていた頭と視線が、挟み込まれた二つの手で正面に向き直される。そのまま砲手の唇が、私のそれと重なった。
「んん!……ん…!」
唇だけを合わせる上品な接吻。意外なことに、舌を捩じ込むような素振りはない。
「…ん…参謀ちゃん…ん…感じて…」
チュッ、チュッと控えめな音が耳に響く。頭を引いて逃れようにも、砲手の手がそれを許さない。
「先輩のキスしつこいよー、耐えられる?」
後ろの船員が耳を攻めてくる。アンアン、アンアンと嘘っぽい艶声をあげるが、今の私にはそれでも効いてしまう。
「…ん…私で…ん…感じて…」
優しいキスが心を犯す。大切にされていると錯覚してしまう。数秒が数分にも感じられた。
身体も頭も、心の逃げ場もない。ただただ快感が貯まっていく、快感を流し込まれる。
もう…、ダメ…!
「…ん…おしま〜い♡参謀ちゃん気持ちよかった?」
快感が溢れ出る寸前、砲手の身体が離れた。
耐え、切った…、危なかった…。
「あんた良く耐えたね〜フフフ。」
女体から解放される。倒れるように寝具へ身を埋めた。
「参謀ちゃん次は寝ながら攻められたいのか〜欲しがりさん♡」
だが絶頂の寸前に止められたことが、偶然とは思えない。二人の笑顔が、別のモノに見えてきた。
495: ↓名無し:23/08/19(土) 23:59:50 ID:dT.iy.L6
仰向けになった私を、二人は両脇から挟み込むように寝そべる。先ほどと比べ圧迫感はないものの、寝具との擦れ音が左右から聞こえて妙な気持ちになってしまう。
「参謀ちゃん捕まえた〜♡」
私の腕に砲手の身体が絡みつき、大きな胸で挟み込まれる。
「こっちも捕まえた。」
船員も同様に身体を絡ませてくる。控えめな胸の代わりなのか、私の手を自分の秘部に当てがるよう腰を前後させてきた。
スリスリ、スリスリと肌の擦り合う感触が直に伝わってくる。心地良い、同性同士なのにそう感じてしまう。
「ッッ〜〜〜〜〜〜〜や、やめて…」
声にならない戸惑いが溢れる。直接的でない快感なのに、身体は反応してしまう。
「そんなこと言って…♡ カラダは正直だよ?」
「まだ本気出してないし。」
足を捩って少しでも快楽を薄めようとした瞬間、二人の股が私の足に絡みついた。
「…ッ…!?…んっッ…!」
ガッシリと、それでいて好意を示すかのような足への拘束。二人は自身の秘部が、私の太ももに当たることも気にしていない。むしろ擦り寄せるようにして艶っぽい吐息を漏らした。
腕も足も両脇から絡め捕らえられて動けない。二人が腰を前後させる度、淫らな水音が私の太ももに反響している。
「逃げられないね〜♡」
「…んっ…んっ…♡ これ悪くないかも…」
気持ち良さが貯まっていく。これでは先ほどと同じだ。
「はな、して…!いや…!」
固定されてない頭を左右に振る、虚しい抵抗。自分の身体が変わっていく恐怖をじっくりと味わわされる。
蓄積した快楽は、確実に私を蝕んでいった。
793: ↓名無し:23/08/20(日) 23:59:56 ID:02.ac.L6
「私達で感じて♡感じろ♡」
「これ、気持ちいい…」
パチュッパチュッ、パチュッパチュッと淫液が音を立てる。性感帯を触れられてもないのにおかしくなる。
脳が快楽に堕ちてしまう。
あ………もう、ダメ……。
「はいおしま〜い、ガッチリ掴まれるのも良いでしょ?」
「ん、気持ちよかったよ。」
あわや心が屈しようとする寸前、またも拘束から解放された。
わかって、やっている…。
今にも零れそうな快楽を、必死で耐えている頭でも理解できる。もて遊ばれていると。
「…私は、負けない…。」
心の声が漏れてしまう。ハッとして口を押さえるが、もう遅い。
「…悲しいなぁ参謀ちゃん、気持ちよくしてあげようと思ったのに…。」
「…ふーん、そっか。」
意外にも、怒るような素振りは見せない。それどころかどこか悲しそうにも見える。こちらが悪いことをしたかのような、妙な罪悪感が生まれてしまう。
「参謀ちゃんこっち来なよ。」
バルバロスが私を手招く。今度は船長自らが私を攻めるのだろうか…。
「ん…ん…後輩ちゃん好きぃ…」
「先輩…先輩…もっとキスしてぇ…」
何を見せられてるのだろう。
私を呼んだバルバロスは「二人がヤってるところを見ようよ。」と言い出した。自分の横に座るよう命令し、二人を眺めている。
砲手と船員、先ほどまで私に絡みついていた二人が、相手の身体を求めるよう激しく交わっている。
「ん…はあ…感じて♡もっと好きになって…」
「…ん…ここ、触って…かき回して…♡」
互いの汗と愛液が、二人の交わりをより淫靡にする。蛞蝓のように女体を絡ませ、刺激を求め合っている。
少し離れた場所なのに、二人の淫匂が可視化されたかのようだ。
「お腹、疼くでしょ。」
隣のバルバロスが悪戯な笑みを見せ、語りかけてきた。
「…ッ、そんなわけ…ない。」
図星だ。ジュクリ、と疼くお腹を隠しながら否定する自分が惨めに思える。
バルバロスは私の目をジッと見つめ、ケラケラと笑いながら「違った?ごめんね。」と二人の交わりに視線を戻した。
171: ↓名無し:23/08/21(月) 23:59:46 ID:5m.lv.L6
「ここ?ここが良いの?」
砲手が船員の膣をかき回す。ビクビクと震え顔の蕩けた船員を見ると、股の疼きが止まらない。
「んっ…そこ、そこ好きぃ…」
膣の快楽を知らないはずの私でさえ羨ましく思えてしまう。処女だというのに性への欲求は増していく。
「二人とも気持ちよさそーだよね、参謀ちゃんも素直になりなよ。混ざりたいんでしょ?」
含みのない、ただただ純粋な問いかけ。自身の趣味をそれとなく勧めるかのような軽さがあった。
もしかすると、バルバロスは性に疎い私に、快楽を教えようとしているのか。完全な善意ではないにしろ、こいつが干渉してきたのは精々ペッティングくらいだ。
いや、騙されるな。こいつは私の首筋に剣を向けている。あの目は、本気だった。
だが視界の端に映るバルバロスの顔はとても穏やかに見えてしまう。天下の大海賊であることなど忘れてしまうほどに。
この横顔を見ていると考えてしまう。もし、もし共通の趣味があれば、バルバロスが猫好きだったら、友人になれた可能性もあったかもしれないのに。
「あっ…あっ…!イい!イクッ!イクッ…!」
激しさを増す指の動きに呼応するよう船員の身体が一層激しくビクンビクンと震えた。だらしなく垂れた唾液が卑猥さを醸し出している。
しばらく呆けた顔で空を向いていたが、糸が切れたのか、ゆっくりと砲手に身を預けた。
「あちゃーやりすぎちゃったか…私まだまだ欲求不満なんだけどなー。」
砲手はチラチラとこちらを見ながら、嘘くさい棒読み気味のセリフを吐く。片手で自身の胸を揉みしだき、誘うように身体をくねらせている。
「満足させてあげなよ。」
隣のバルバロスが軽く言った。命令…なのだろうが、何とも威圧感のない、背中を押すような言い草だった。
279: ↓■忍【LV6,しびれあげは,MC】:23/08/22(火) 21:18:00 ID:Gr.ok.L6
命令通り、寝台へ足を運ぶ。前からも後ろからも視線を感じて落ち着かない。手で覆っているのに、大きく実った乳が隠し切れてないかのような錯覚に陥る。
眼の前の砲手は聖母の如く微笑んでいた。だがその微笑みは、獲物を油断させる仮面にも見える。
「溶け合おう…?」
穏やかな笑みに似合わない蠱惑的な響き。警戒していたはずの心が、魔性に逆らえない。
怖ず怖ずと動いていたはずの足が、いつの間にか寝具の上に辿り着いた。砲手の豊満な身体が眼前にある。
「…ッ…あっ、あっ…」
縋り付きたい。この女体に甘えたい。
「いいよ、来て。」
─────────。
「ああっ、あうっ…んっ…」
気付けば、私は砲手の胸に顔を埋めていた。まるで赤子へ戻ったみたいに。
良い匂いがする。頬擦りしていたい。この柔らかな温もりに包まれたい。そんな欲求が心を支配する。
「甘えん坊さん♡」
抱擁が心地良い。頭を撫でられると心が安らぐ。
2位になったこと、バルバロスに頭を下げた屈辱、船での奴隷生活。そんな苦境で疲れ切った心が、溶かされる。
「んんっ…ぷはッ…ううっ…」
頭を左右に振り、グリグリと胸へ押し付ける。視界の端に映る胸の先端が、ぷっくりと膨らんでいた。
吸いたい。
自然と、赤子が母親の乳をねだる本能のように、隆起への興味が心を満たす。
「んんっ…フフ、吸って良いよ。」
私の視線に気付いたのか、砲手から許しが下りた。口を尖らせ、恐る恐る乳首へ近づける。薄いピンクの花唇が、蕾を吸い付こうとしている。
口にすれば戻れない。心の冷静な部分がそう俯瞰した。
「堕 ち ち ゃ え 」
そんな考えをあっさり砕く砲手の甘言。私はねぶるように乳頭へ熱い接吻をした。
375: ↓名無し:23/08/23(水) 23:59:42 ID:ky.4w.L6
「んっ…あっ…フフ、参謀ちゃん赤ちゃんみたい。」
チュッ、チュッと乳を吸う。母乳など出ていないはずなのに、乳首が甘く感じる。興奮が治まらない。
「んっ、んんっ…やらしく吸っちゃいや♡」
砲手の淫らな息遣いが私を狂わせる。
乳首で気持ちよくしてあげたい。私で満足させたい。もっと可愛い声が聞きたい。性の欲求が止まらない。
「そんな顔、されたら、キュンキュンしちゃうよ…!」
砲手の身体が不規則に震えている。快楽を耐えているかのような身体の反応。
見たい…!絶頂してるところが見たい…!
片側の乳首を空いていた手で捏ねる。口に含んだ乳首への刺激を強める。私で気持ちよくなって欲しい。
「あっあっあっ、好き…参謀ちゃん好き…」
好きという言葉に思わず胸が満たされる。嬉しい。心がポワポワする。
気持ちへ応えるように、乳首への愛撫をクライマックスへと仕上げる。ジュパジュパ、クニュクニュ、コリコリと妖艶な音を響き渡らせる。
「いいっ…あっ、あっ、あっ、─────────ッッッ♡♡♡」
砲手が身体を仰け反らせ少し硬直したかと思うと、ビクン、ビクンと激しく震えた。
「…ああ、絶頂かされちゃった…参謀ちゃんに…♡」
砲手の乳房から頭を離し、下から覗き込んだ砲手の顔は、目にハートが浮かんでいるかのように恍惚な表情をしていた。
「すごいなぁ参謀ちゃん。」
パチパチ、と乾いた拍手と共にバルバロスが喋る。
「命令とは言え、すごく良かったよ。」
ニタ〜ッとした笑みが、性の世界に溺れていた私を現実に戻す。血の気が引いていく。一連の流れは紛れもなく同性同士の性行為だ。
「まさか性経験2日目で女の子を絶頂かせちゃうなんて。実は日頃からヤってたんじゃないの?」
バルバロスの脅しをどうにか躱すため、快楽に痺れた頭を必死で働かせる。
「気持ちよくなって欲しいと思ったんでしょ?独りよがりな奴にはできないことだよ。」
「何を…言っている…?」
どこかおかしい。その口振りからは、脅そうという気配を感じない。むしろ本当に感心しているようだ。
「参謀ちゃんがどんなエロエロ娘になるのか、これから楽しみだよ。」
こういうのを器が大きい…と呼ぶのだろうか。それにしても妙なところで発揮していると思うが。
203: ↓名無し:23/08/24(木) 23:59:56 ID:33.jo.L6
「今日はもう戻っていいよ。」
安堵でへたり込む私にバルバロスはサラッと告げた。
「終わり…?せ…船長はもうよろしいのですか?」
後ろの砲手と船員は満足そうにしているが、当のバルバロスはまだ前戯すら行っていない。夜はまだまだ続くと思っていたのだが…。
「うん、いーよ。良いもの見れたし。」
あっけらかんとした語気。本当に今日はこれで終わりのようだ。
「もちろん明日の夜も来てね。」
当然のように通告される。わかってはいたが、性の夜は明日も続くようだ。
「はい、承知しました。」
だが今日は心が軽い。臆すことなく返答できた。
…あまり認めたくはないが、砲手に身を委ねて心の底から甘えられたからだろう。思い出すだけで顔が紅くなるが、同時に心地良さも蘇ってきた。
「あそーだ。戻ってからひとりえっちしてもいいけど、あんまりおすすめしないよ。」
部屋を去る直前、バルバロスが思い出したかのように口を開く。
ひとりえっち?戻ってから?
あまりの突拍子もない忠告に、目を丸くさせて振り返る。バルバロスは少女のように笑い返してきた。
「ひとりえっち♡ やめたほうがいーよ。」
可愛らしく首を傾げる仕草が妙に似合っている。
「…忠告、ありがとうございます。」
それにしても、私が戻ってから自慰行為?ただでさえ連日の性行為にウンザリしていると言うのに、自ら性に耽るなどあり得ない。
「…失礼します。」
とんだ的外れな忠告に笑いを噛み殺す。心中を悟られないよう、私は素早く部屋から出た。
340: ↓名無し:23/08/26(土) 23:59:55 ID:3L.62.L6
ようやく一人の世界に戻ってこれた。倉庫のハンモックに横たわり、天井を見つめる。
そのまま眠りに就こうとしたが、どうにも目が冴えてしまう。身体が悶々とした感覚に包まれて落ち着かない。
先刻のバルバロスの忠告が頭を過る。奴は私が自慰行為を我慢できないかのような口振りだった。なんとなく、今はその理由が理解できる。
今日は交わり合いこそしたものの、一度も絶頂はしていない。砲手と船員は意図的に私が絶頂かないようギリギリで止めていた。
「…ん…んんっ…はぁ…」
恐らくバルバロスの指示だろう。私が自らの意思で性に乱れることを期待して、こんな小細工を仕掛けたに違いない。
「…そんな罠に掛かるものか。」
強い意志で身体の疼きを否定する。奴の思い通りになってたまるか。
「…んん…ん〜っ…ん…」
寝付けない。寝よう寝ようと考えれば考えるほど目が冴えてしまう。それに少しでも気を抜けば、情欲の抑えが効かなくなる。
……少しだけ、少しだけ触ろう。
このまま夜が明ければ寝不足になる。明日の作業は滞るし、夜の攻めにも耐えられなくなるだろう。少し触って満足したらやめよう。これは必要なことだ。
自らに言い聞かせ、自慰行為への正当性を示す。
多少擦れば治まる、はずだった。
自室…と言っても、倉庫に吊られた簡易的なハンモックに戻った私は、今日の出来事を思い出す。
奴は私の行動を予め知っていた。見張りがいなかったことも罠だったのだろう。忌々しい。
「…んっ、はぁ…」
気を抜くと先刻の快感が身をよぎる。
女…しかもバルバロスの手で絶頂かされるとは…認めたくない。だがフワフワとした感覚が夢でないことを物語っている。
明日の夜は耐えられるだろうか…。
不安を胸に、疲れきった体は眠りについた。
「昨日は気持ちよかった?」
倉庫で備品管理をしていると声をかけられた。
私よりも大きな胸と赤いツインテール、ホクロの位置が特徴的な女。この船の砲手担当だ。
「お頭のテク最っ高だよね〜。お堅い参謀ちゃんでもあんあんイかされたんじゃない?」
倉庫の入り口から、昨日バルバロスと共にいた船員がこちらを恨めしそうに見ている。彼女から聞いたのだろう。
砲手から敵意のようなものは感じられない。純粋な興味のようだ。
「いえ、昨日は船長の目の前で自慰行為をしました。」
嘘は言ってない。が、自慰行為と口走る自分が恥ずかしくなる。
「耳まで赤くしちゃって〜わかりやす〜。」
目を瞑り、そっぽを向く。
なんとでも言えばいい。早くどこかに行ってくれ。
「今日の夜…楽しみだね♡」
突然、耳元に温かい吐息がかかった。思わず身体が跳ねてしまい、昨日の体験が呼び起こされる。
「それじゃあね♡」
逃げるように私から離れた砲手は、愛らしい仕草で手を振り、入り口の船員を引っ張りつつ去っていった。
急な囁きへの抵抗を込めた睨みは虚しく空を切る。一人取り残された私は呆気にとられ立ち尽くした。
345: ↓名無し:23/08/16(水) 23:59:46 ID:EB.i1.L6
船内作業を終え、夜が訪れた。
意を決してバルバロスの部屋に向かう。昨日と同じく、船内に見張りはいない。その不気味さがより一層緊張感を高めた。
船室へ近付くにつれ、かすかに声が聞こえてくる。先客がいるのだろうか。扉の前に立ち、体を奮い立たせる。
大丈夫、大丈夫。
私は取っ手に手をかけた。
「約束を守ってくれて嬉しいよ、参謀ちゃん。」
扉を開きまず目に映ったのは、大袈裟な動きと小馬鹿にしたような声色で私を出迎えるバルバロス。
「参謀ちゃんさっきぶり〜今日はよろしくね♡」
「…………」
そして両脇には、倉庫で出会った二人が座していた。
「…どうして二人がいる……のですか。」
思わず面食らってしまう。昨日もいた船員はともかく、砲手がこの場にいるとは思わなかった。
「察しが悪いなぁ参謀ちゃん、今日は4人でヤるんだよ。わかる?」
乱交、というものだろうか。奔放な貴族が好む話は聞いたことがある。だが女同士、それに4人とは想像もつかない。
「やっぱり参謀ちゃん昨日はお頭に絶頂かされてたんじゃーん。素直じゃないなぁ。」
「……………ふん。」
昨日の出来事は筒抜けのようだ。その事に不機嫌な船員もいるが、私からすれば逆恨みも甚だしい。
「じゃ、3人とも脱いで…交わろうか。」
バルバロスが命令を下す。上機嫌な砲手はもちろん、仏頂面な船員までもが服を脱ぎ始めた。
私も脱がないわけにはいかない。恥辱を抑え、服に手をかけた。
967: ↓名無し:23/08/17(木) 23:59:52 ID:Dn.or.L6
裸のまま寝台にのぼる。乳と秘部を手で覆うも、羞恥心までは隠せない。
「参謀ちゃんおっき〜♡私とどっちが大きいカナ?」
砲手が体を密着させてくる。乳と乳が反発し合い、淫靡な圧迫感が醸し出された。砲手が体を細かく上下させる度、相手の乳首が私の手にフニフニと当たってくる。
「ん…待って、ください…。」
軽く手で押しながらのさりげない拒絶をするも、砲手の勢いは止まらない。
「…昨日お頭に甘えられなかった分、あんたで遊ぶから。」
後ろからいつの間にか迫っていた船員が、仏頂面のまま控えめな身体を押し付けてくる。
二つの女体に挟まれた私は、同性への嫌悪感や異常な状況、柔らかな温もりに圧倒され、思考する余裕を許されなかった。
「絶景かな。」
少し離れた場所で私達の行為を見ているバルバロスが呟いた。うっとりとした顔が、余計に怒りを誘う。
「参謀ちゃんよそ見しちゃ嫌…ん…」
バルバロスに向けていた頭と視線が、挟み込まれた二つの手で正面に向き直される。そのまま砲手の唇が、私のそれと重なった。
「んん!……ん…!」
唇だけを合わせる上品な接吻。意外なことに、舌を捩じ込むような素振りはない。
「…ん…参謀ちゃん…ん…感じて…」
チュッ、チュッと控えめな音が耳に響く。頭を引いて逃れようにも、砲手の手がそれを許さない。
「先輩のキスしつこいよー、耐えられる?」
後ろの船員が耳を攻めてくる。アンアン、アンアンと嘘っぽい艶声をあげるが、今の私にはそれでも効いてしまう。
「…ん…私で…ん…感じて…」
優しいキスが心を犯す。大切にされていると錯覚してしまう。数秒が数分にも感じられた。
身体も頭も、心の逃げ場もない。ただただ快感が貯まっていく、快感を流し込まれる。
もう…、ダメ…!
「…ん…おしま〜い♡参謀ちゃん気持ちよかった?」
快感が溢れ出る寸前、砲手の身体が離れた。
耐え、切った…、危なかった…。
「あんた良く耐えたね〜フフフ。」
女体から解放される。倒れるように寝具へ身を埋めた。
「参謀ちゃん次は寝ながら攻められたいのか〜欲しがりさん♡」
だが絶頂の寸前に止められたことが、偶然とは思えない。二人の笑顔が、別のモノに見えてきた。
495: ↓名無し:23/08/19(土) 23:59:50 ID:dT.iy.L6
仰向けになった私を、二人は両脇から挟み込むように寝そべる。先ほどと比べ圧迫感はないものの、寝具との擦れ音が左右から聞こえて妙な気持ちになってしまう。
「参謀ちゃん捕まえた〜♡」
私の腕に砲手の身体が絡みつき、大きな胸で挟み込まれる。
「こっちも捕まえた。」
船員も同様に身体を絡ませてくる。控えめな胸の代わりなのか、私の手を自分の秘部に当てがるよう腰を前後させてきた。
スリスリ、スリスリと肌の擦り合う感触が直に伝わってくる。心地良い、同性同士なのにそう感じてしまう。
「ッッ〜〜〜〜〜〜〜や、やめて…」
声にならない戸惑いが溢れる。直接的でない快感なのに、身体は反応してしまう。
「そんなこと言って…♡ カラダは正直だよ?」
「まだ本気出してないし。」
足を捩って少しでも快楽を薄めようとした瞬間、二人の股が私の足に絡みついた。
「…ッ…!?…んっッ…!」
ガッシリと、それでいて好意を示すかのような足への拘束。二人は自身の秘部が、私の太ももに当たることも気にしていない。むしろ擦り寄せるようにして艶っぽい吐息を漏らした。
腕も足も両脇から絡め捕らえられて動けない。二人が腰を前後させる度、淫らな水音が私の太ももに反響している。
「逃げられないね〜♡」
「…んっ…んっ…♡ これ悪くないかも…」
気持ち良さが貯まっていく。これでは先ほどと同じだ。
「はな、して…!いや…!」
固定されてない頭を左右に振る、虚しい抵抗。自分の身体が変わっていく恐怖をじっくりと味わわされる。
蓄積した快楽は、確実に私を蝕んでいった。
793: ↓名無し:23/08/20(日) 23:59:56 ID:02.ac.L6
「私達で感じて♡感じろ♡」
「これ、気持ちいい…」
パチュッパチュッ、パチュッパチュッと淫液が音を立てる。性感帯を触れられてもないのにおかしくなる。
脳が快楽に堕ちてしまう。
あ………もう、ダメ……。
「はいおしま〜い、ガッチリ掴まれるのも良いでしょ?」
「ん、気持ちよかったよ。」
あわや心が屈しようとする寸前、またも拘束から解放された。
わかって、やっている…。
今にも零れそうな快楽を、必死で耐えている頭でも理解できる。もて遊ばれていると。
「…私は、負けない…。」
心の声が漏れてしまう。ハッとして口を押さえるが、もう遅い。
「…悲しいなぁ参謀ちゃん、気持ちよくしてあげようと思ったのに…。」
「…ふーん、そっか。」
意外にも、怒るような素振りは見せない。それどころかどこか悲しそうにも見える。こちらが悪いことをしたかのような、妙な罪悪感が生まれてしまう。
「参謀ちゃんこっち来なよ。」
バルバロスが私を手招く。今度は船長自らが私を攻めるのだろうか…。
「ん…ん…後輩ちゃん好きぃ…」
「先輩…先輩…もっとキスしてぇ…」
何を見せられてるのだろう。
私を呼んだバルバロスは「二人がヤってるところを見ようよ。」と言い出した。自分の横に座るよう命令し、二人を眺めている。
砲手と船員、先ほどまで私に絡みついていた二人が、相手の身体を求めるよう激しく交わっている。
「ん…はあ…感じて♡もっと好きになって…」
「…ん…ここ、触って…かき回して…♡」
互いの汗と愛液が、二人の交わりをより淫靡にする。蛞蝓のように女体を絡ませ、刺激を求め合っている。
少し離れた場所なのに、二人の淫匂が可視化されたかのようだ。
「お腹、疼くでしょ。」
隣のバルバロスが悪戯な笑みを見せ、語りかけてきた。
「…ッ、そんなわけ…ない。」
図星だ。ジュクリ、と疼くお腹を隠しながら否定する自分が惨めに思える。
バルバロスは私の目をジッと見つめ、ケラケラと笑いながら「違った?ごめんね。」と二人の交わりに視線を戻した。
171: ↓名無し:23/08/21(月) 23:59:46 ID:5m.lv.L6
「ここ?ここが良いの?」
砲手が船員の膣をかき回す。ビクビクと震え顔の蕩けた船員を見ると、股の疼きが止まらない。
「んっ…そこ、そこ好きぃ…」
膣の快楽を知らないはずの私でさえ羨ましく思えてしまう。処女だというのに性への欲求は増していく。
「二人とも気持ちよさそーだよね、参謀ちゃんも素直になりなよ。混ざりたいんでしょ?」
含みのない、ただただ純粋な問いかけ。自身の趣味をそれとなく勧めるかのような軽さがあった。
もしかすると、バルバロスは性に疎い私に、快楽を教えようとしているのか。完全な善意ではないにしろ、こいつが干渉してきたのは精々ペッティングくらいだ。
いや、騙されるな。こいつは私の首筋に剣を向けている。あの目は、本気だった。
だが視界の端に映るバルバロスの顔はとても穏やかに見えてしまう。天下の大海賊であることなど忘れてしまうほどに。
この横顔を見ていると考えてしまう。もし、もし共通の趣味があれば、バルバロスが猫好きだったら、友人になれた可能性もあったかもしれないのに。
「あっ…あっ…!イい!イクッ!イクッ…!」
激しさを増す指の動きに呼応するよう船員の身体が一層激しくビクンビクンと震えた。だらしなく垂れた唾液が卑猥さを醸し出している。
しばらく呆けた顔で空を向いていたが、糸が切れたのか、ゆっくりと砲手に身を預けた。
「あちゃーやりすぎちゃったか…私まだまだ欲求不満なんだけどなー。」
砲手はチラチラとこちらを見ながら、嘘くさい棒読み気味のセリフを吐く。片手で自身の胸を揉みしだき、誘うように身体をくねらせている。
「満足させてあげなよ。」
隣のバルバロスが軽く言った。命令…なのだろうが、何とも威圧感のない、背中を押すような言い草だった。
279: ↓■忍【LV6,しびれあげは,MC】:23/08/22(火) 21:18:00 ID:Gr.ok.L6
命令通り、寝台へ足を運ぶ。前からも後ろからも視線を感じて落ち着かない。手で覆っているのに、大きく実った乳が隠し切れてないかのような錯覚に陥る。
眼の前の砲手は聖母の如く微笑んでいた。だがその微笑みは、獲物を油断させる仮面にも見える。
「溶け合おう…?」
穏やかな笑みに似合わない蠱惑的な響き。警戒していたはずの心が、魔性に逆らえない。
怖ず怖ずと動いていたはずの足が、いつの間にか寝具の上に辿り着いた。砲手の豊満な身体が眼前にある。
「…ッ…あっ、あっ…」
縋り付きたい。この女体に甘えたい。
「いいよ、来て。」
─────────。
「ああっ、あうっ…んっ…」
気付けば、私は砲手の胸に顔を埋めていた。まるで赤子へ戻ったみたいに。
良い匂いがする。頬擦りしていたい。この柔らかな温もりに包まれたい。そんな欲求が心を支配する。
「甘えん坊さん♡」
抱擁が心地良い。頭を撫でられると心が安らぐ。
2位になったこと、バルバロスに頭を下げた屈辱、船での奴隷生活。そんな苦境で疲れ切った心が、溶かされる。
「んんっ…ぷはッ…ううっ…」
頭を左右に振り、グリグリと胸へ押し付ける。視界の端に映る胸の先端が、ぷっくりと膨らんでいた。
吸いたい。
自然と、赤子が母親の乳をねだる本能のように、隆起への興味が心を満たす。
「んんっ…フフ、吸って良いよ。」
私の視線に気付いたのか、砲手から許しが下りた。口を尖らせ、恐る恐る乳首へ近づける。薄いピンクの花唇が、蕾を吸い付こうとしている。
口にすれば戻れない。心の冷静な部分がそう俯瞰した。
「堕 ち ち ゃ え 」
そんな考えをあっさり砕く砲手の甘言。私はねぶるように乳頭へ熱い接吻をした。
375: ↓名無し:23/08/23(水) 23:59:42 ID:ky.4w.L6
「んっ…あっ…フフ、参謀ちゃん赤ちゃんみたい。」
チュッ、チュッと乳を吸う。母乳など出ていないはずなのに、乳首が甘く感じる。興奮が治まらない。
「んっ、んんっ…やらしく吸っちゃいや♡」
砲手の淫らな息遣いが私を狂わせる。
乳首で気持ちよくしてあげたい。私で満足させたい。もっと可愛い声が聞きたい。性の欲求が止まらない。
「そんな顔、されたら、キュンキュンしちゃうよ…!」
砲手の身体が不規則に震えている。快楽を耐えているかのような身体の反応。
見たい…!絶頂してるところが見たい…!
片側の乳首を空いていた手で捏ねる。口に含んだ乳首への刺激を強める。私で気持ちよくなって欲しい。
「あっあっあっ、好き…参謀ちゃん好き…」
好きという言葉に思わず胸が満たされる。嬉しい。心がポワポワする。
気持ちへ応えるように、乳首への愛撫をクライマックスへと仕上げる。ジュパジュパ、クニュクニュ、コリコリと妖艶な音を響き渡らせる。
「いいっ…あっ、あっ、あっ、─────────ッッッ♡♡♡」
砲手が身体を仰け反らせ少し硬直したかと思うと、ビクン、ビクンと激しく震えた。
「…ああ、絶頂かされちゃった…参謀ちゃんに…♡」
砲手の乳房から頭を離し、下から覗き込んだ砲手の顔は、目にハートが浮かんでいるかのように恍惚な表情をしていた。
「すごいなぁ参謀ちゃん。」
パチパチ、と乾いた拍手と共にバルバロスが喋る。
「命令とは言え、すごく良かったよ。」
ニタ〜ッとした笑みが、性の世界に溺れていた私を現実に戻す。血の気が引いていく。一連の流れは紛れもなく同性同士の性行為だ。
「まさか性経験2日目で女の子を絶頂かせちゃうなんて。実は日頃からヤってたんじゃないの?」
バルバロスの脅しをどうにか躱すため、快楽に痺れた頭を必死で働かせる。
「気持ちよくなって欲しいと思ったんでしょ?独りよがりな奴にはできないことだよ。」
「何を…言っている…?」
どこかおかしい。その口振りからは、脅そうという気配を感じない。むしろ本当に感心しているようだ。
「参謀ちゃんがどんなエロエロ娘になるのか、これから楽しみだよ。」
こういうのを器が大きい…と呼ぶのだろうか。それにしても妙なところで発揮していると思うが。
203: ↓名無し:23/08/24(木) 23:59:56 ID:33.jo.L6
「今日はもう戻っていいよ。」
安堵でへたり込む私にバルバロスはサラッと告げた。
「終わり…?せ…船長はもうよろしいのですか?」
後ろの砲手と船員は満足そうにしているが、当のバルバロスはまだ前戯すら行っていない。夜はまだまだ続くと思っていたのだが…。
「うん、いーよ。良いもの見れたし。」
あっけらかんとした語気。本当に今日はこれで終わりのようだ。
「もちろん明日の夜も来てね。」
当然のように通告される。わかってはいたが、性の夜は明日も続くようだ。
「はい、承知しました。」
だが今日は心が軽い。臆すことなく返答できた。
…あまり認めたくはないが、砲手に身を委ねて心の底から甘えられたからだろう。思い出すだけで顔が紅くなるが、同時に心地良さも蘇ってきた。
「あそーだ。戻ってからひとりえっちしてもいいけど、あんまりおすすめしないよ。」
部屋を去る直前、バルバロスが思い出したかのように口を開く。
ひとりえっち?戻ってから?
あまりの突拍子もない忠告に、目を丸くさせて振り返る。バルバロスは少女のように笑い返してきた。
「ひとりえっち♡ やめたほうがいーよ。」
可愛らしく首を傾げる仕草が妙に似合っている。
「…忠告、ありがとうございます。」
それにしても、私が戻ってから自慰行為?ただでさえ連日の性行為にウンザリしていると言うのに、自ら性に耽るなどあり得ない。
「…失礼します。」
とんだ的外れな忠告に笑いを噛み殺す。心中を悟られないよう、私は素早く部屋から出た。
340: ↓名無し:23/08/26(土) 23:59:55 ID:3L.62.L6
ようやく一人の世界に戻ってこれた。倉庫のハンモックに横たわり、天井を見つめる。
そのまま眠りに就こうとしたが、どうにも目が冴えてしまう。身体が悶々とした感覚に包まれて落ち着かない。
先刻のバルバロスの忠告が頭を過る。奴は私が自慰行為を我慢できないかのような口振りだった。なんとなく、今はその理由が理解できる。
今日は交わり合いこそしたものの、一度も絶頂はしていない。砲手と船員は意図的に私が絶頂かないようギリギリで止めていた。
「…ん…んんっ…はぁ…」
恐らくバルバロスの指示だろう。私が自らの意思で性に乱れることを期待して、こんな小細工を仕掛けたに違いない。
「…そんな罠に掛かるものか。」
強い意志で身体の疼きを否定する。奴の思い通りになってたまるか。
「…んん…ん〜っ…ん…」
寝付けない。寝よう寝ようと考えれば考えるほど目が冴えてしまう。それに少しでも気を抜けば、情欲の抑えが効かなくなる。
……少しだけ、少しだけ触ろう。
このまま夜が明ければ寝不足になる。明日の作業は滞るし、夜の攻めにも耐えられなくなるだろう。少し触って満足したらやめよう。これは必要なことだ。
自らに言い聞かせ、自慰行為への正当性を示す。
多少擦れば治まる、はずだった。
540: ↓名無し:23/08/27(日) 23:59:46 ID:Ji.qc.L6
「んんっ…ん〜〜〜っ…」
乳首を愛撫し、股の割れ目を優しく擦る。しかしむず痒い感覚が繰り返されるだけで、達することができない。平時ならこれで快感が得られたはずだ。
「んん、っふ、んん…」
そんなはずはない、と心の中で言い聞かせるも、快楽は姿を見せない。
しびれを切らし乳首への愛撫を強める。股への刺激も、普段は避けている膣へ指を入れて快楽を呼び起こす。
「んん、ん…?んん…」
おかしい。全く気持ち良くならない。
クチュクチュ、と膣をかき回す水音が倉庫に虚しく響く。どれだけ激しくしようとも、快感は昇ってこない。
「ん、んんっ!なん、で…!」
快楽は得られないのに、欲求だけは高まっていく。絶頂きたいのに絶頂けない。
鼻先に人参をぶら下げられた如く性を貪った。
どのくらい自慰をしていたかわからない。身は悶え、心はグチャグチャだ。それでも結局イけなかった。
乳房と股から手を除け、身体を脱力させる。永遠に終わらないと感じた自慰で精神的にも疲れた。だが目ははっきりと冴えている。
…バルバロス達との性体験が快楽の基準を底上げしてしまったのだろうか。脳に直接電流が走ったかのような快感は、後にも先にも奴に絶頂かされた時だけだ。
「は、はは…」
変えようのない事実に乾いた笑いがこぼれる。私は無力だ。たったの2日で変えられてしまった。
「…最後に、一回だけ。」
このままでは駄目だと心が頷く。自身で快楽を制御出来ねばバルバロスの言いなりだ。
目を瞑り、神経を集中させる。人生で一番気持ちよかったこと…不本意だが、バルバロスとの交わりを心に浮かべた。
ジンワリと股が疼く。心を満たされるような感覚を保ち、乳首と股を優しく撫でた。誰かに触られているような、耳元に吐息をかけられ愛撫されているイメージを思い描く。
「ん、んんっ…ん…!」
快楽が姿を現す。ゆっくりと、だが確実に歩み寄ってくる。私は誘うように淫部への愛撫を強めた。
絶頂ける…!
悶々とした感覚が期待に踊っている。歓喜と快楽が混ざり合って心地良い。この調子なら絶頂できそうだ。
「嬢ちゃん、具合でも悪いのか?寝坊なんて珍しい。」
657: ↓名無し:23/08/29(火) 23:59:53 ID:oc.jr.L6
ハッとして振り返る。そこには私の顔を心配そうに覗き込む副船長がいた。
「おう起きてたのか。……お取り込み中だったか、悪かったな。」
痴態に気付いたのか、罰が悪そうに目を逸らされる。私は手を乳房と股からゆっくりと慎重に動かした。
よりにもよって副船長に見られるとは。恥ずかしい。死にたい。言い訳しないと。変態と思われる。
様々な感情が浮いては沈みパニック状態になる。顔から火が出そうだ。
「ち、違います…!これは我慢できなかったとかそういうわけではなくて…」
身振り手振りで必死の言い訳をする。我ながらひどい姿だ。
ふと、副船長の目線が私の左手に向けられる。私も左手を見ると、そこには淫らな粘液で染まった手があった。ぬらぬらと光沢し乾ききってない様子が、たった今まで自慰をしてた何よりの証明だ。
「あ、あ、あ…これはその…」
弁明の余地もない。最早羞恥で涙が出そうだ。失望されてしまう。優しくしてくれたのに、嫌わないでほしい。よりにもよって。
「……海の生活だと性欲が貯まることは珍しくない。オレも見慣れてるよ、気にするな。」
大人の対応。下手に感情を逆撫でせず、相手の自尊心を傷つけない返答だった。
「ひどい顔してるぜ、せっかくの美人が台無しだ。顔洗ってきな。」
そう言い放ち、副船長は倉庫から去っていた。
倉庫から去っていく副船長の背中を、自然と目が追ってしまう。あんな風に優しくされたのはいつ以来だ?
参謀時代は部下との交流が多く、私を幼い女のように扱ってくれる人間など1人もいなかった。常に強者であることを求められ、顔も声もいつしか冷徹なモノとなっていた。
それよりも前…父親と一緒にいたときのような、そんな抱擁力を副船長に感じてしまう。複雑だが、懐かしく身を預けていたい想いが胸を締め付ける。
若い女の子の扱いに慣れているのだろうか。そもそも何故女だらけの船員の中で一人だけ男なのだろうか。
「……ありがとう。」
グチャグチャとなった感情が、副船長の気遣いで落ち着きを取り戻した。身を悶えさせていた疼きも、副船長のことを想像すると不思議と治まる。
腕を真っ直ぐ天に向け、身体を伸ばす。一睡もできなかったが、どこか晴れやかな気分だ。
「今日も頑張ろう。」
そう宣言して、ハンモックから元気よく下りた。
717: ↓名無し:23/08/30(水) 23:59:48 ID:Qo.kq.L6
「参謀ちゃん昨日ぶり〜、ちゃんと眠れた?」
甲板掃除をしていると砲手に声をかけられた。周りの船員が訝しげにこちらを見ている。私が砲手に話しかけられたことが珍しいのだろうか。
「いえ…あまり寝付けなかったです。」
思わず本当の事を話してしまう。昨日はあれだけ甘えてしまったのだ。どうにも嘘をつく気にはなれなかった。
「フフ、ごめんね。お頭から絶頂かせるなって言われてたからさ。」
手を顔の前で合わせ、片目を瞑りながら謝られる。とても愛らしい仕草だ。周りからも黄色い悲鳴があがる。
「気にしていません。」
お陰で苦しんだわけだが、今さら怒る気にもなれない。バルバロスを恨むべきだろう。
「すごい気持ちよかったよ…絶頂かせてくれてありがと…。」
突然耳元へ囁かれた。周囲へ聞こえないよう配慮したのだろうが、急な耳打ちに身体が跳ねてしまう。
昨日の倉庫でのやり取りと同じように逃げられる。自由を体現したかのような身の軽さだ。少し羨ましく思う。
1人残った私は周囲から嫉妬の籠もった視線を向けられる。一層居心地の悪さを感じながら作業に戻った。
また夜が訪れる。
疲れと眠気が合わさって既に限界が来ている。まともな思考もできないまま、フラフラとした足取りでバルバロスの部屋へ向かった。
昨日は3人の談笑が部屋から聞こえていたが、今日は何やら身体を打ち付けるかのような音がする。
既に行為を始めているのだろうか。
辟易しながら扉を開けた。
210: ↓名無し:23/08/31(木) 23:59:44 ID:fY.k3.L6
「あっ、んっ、やっと来、たんだっ。」
服を少しずらして臀部を露わにしているバルバロスが私を迎える。顔は弛緩しており、快楽を享受しているようだ。
そしてその後ろには
「参謀ちゃん…!?お嬢ゥッ、これは、一体…!」
一糸纏わぬ姿でバルバロスの尻に腰を打ち付けている副船長の姿があった。
「じゃ、参謀ちゃん服脱いで。」
私が来るまでの暇潰しだったのか、すぐにバルバロスと副船長は行為を終えた。2人の整わない息が行為の激しさを物語っている。
隅で腕を後ろに組まされている副船長の逸物が、天に向かって隆起しぬらぬらと汁を滴らせている。まるで涎を垂らした獣のようにも見えるグロテスクさだが、不思議と目を放せない魅力を放っている。
バルバロスと副船長が…していたのか。
バルバロスの命令も耳に入らないほど呆然する。あの陰茎を膣で上下させていたのだろうか。現実に目を向けることができない。
「おい聞いてんのかよ。服脱げって。」
怒気の籠もった声に意識が覚醒する。慌てて服に手をかけた。
「じゃあ2人でセックスしようか。」
サラッとバルバロスが告げる。
2人とは誰と誰のことだろうか。私とバルバロスか?
少し考えればわかることでも現実逃避してしまう。
「お嬢ォ…それは流石に…」
副船長が歯切りの悪そうな様子でバルバロスを制した。
「何?お前ボクの命令が聞けないの?」
一瞬で部屋の空気が張り詰める。放心状態だった私も流石にこの空気を感じ取った。
意見されたバルバロスの目はひどく冷え切っている。このまま副船長の首を撥ね飛ばさんばかりだ。
「部外者の参謀ちゃんを巻き込むのはやめたほうが…。」
副船長も引き下がらない。直接向けられてはいない私でも緊張で吐きそうになるバルバロスの冷えた視線を、真っ向から受けているというのに。
このままでは血を見る。私がなんとかしなければ。
意を決して震える身体から声を絞り出した。
「副船長さん大丈夫です…。私を、犯してください。」
バルバロスと副船長、両名共驚いた様子でこちらを振り向く。一呼吸置いて、バルバロスの大笑いが船に響き渡る。
「アハハハ!!だってさーお前も応えてあげなよ。」
先刻まで冷え切っていた空気はどこやら、愉快な様子で足をバタつかせている。
「…わかりやした。参謀ちゃん、本当に良いんだな?」
覚悟は決まっている。そっと副船長の身体に振れ
「はい…私とセックスしてください。」
と告げた。
572: ↓名無し:23/09/02(土) 23:59:49 ID:Yf.rc.L6
副船長の腕が身を包む。まるで薄い硝子に触れるかのような優しい触れ方だ。心なしか身体の動きもぎこちない。
先刻のバルバロスとの性行為では力強く腰を打ち付けていた。私も、バルバロスと同じように扱われたい。
「もっと強く抱いてください…。」
嫉妬心が身を焦がす。副船長の身体に力の限り抱きつき、熱っぽい視線をその瞳に送る。雄の本能をくすぐるような精一杯の雌の表情で。
「嬢ちゃん…。」
副船長はまだ釈然としない様子だ。
彼の優しさがそうさせているのだろうが、ここまで誘っても応えてくれないのは正直苛立つ。私に魅了がないことを否応なしに突き付けられているようだ。
「それじゃダメだよ参謀ちゃん。まずはちんぽ勃たせないと。」
バルバロスが愉快そうに喋る。言っている意味はわかる。だが陰茎を勃たせると言っても、副船長のそれはもう固まっている。ここからどうしろと言うのだ。
「舐めるんだよ、口で刺激してあげな。」
不満げな表情に気付いたのか、忠告めいたものを贈られる。だがその内容はとてつもなくおぞましいモノだ。
このグロテスクなモノを口に?遠くで見ても臭いが可視化されたようなこれを?
副船長の様子を伺う。何かを諦めたかのように目を瞑り、もうどうとでもなれという表情だ。
…やるしかないのか。
「ッ…失礼します。」
意を決し膝立ちになる。恥ずかしさから直視できないが、副船長の逸物がそこにはある。日焼けした肌よりも更に黒い皮膚、先端は薄い紅色で染まりぷっくりと膨れている。
見つめていると不思議な気持ちになる。遠くから見たときは嫌悪感に溢れていたのに、今は愛らしさすら感じる。まるで本能が男根を口に含んで愛撫することを当然と発しているようだ。
「…ッ…舐め、ますね…。」
恐る恐る顔を亀頭に近づけた。雄の体臭を凝縮したような臭いが鼻腔を通過する。なんとか刺激臭に耐え、唇を亀頭に押し付けた。
「ウッ…っン…」
何かに耐えるような声が聞こえた。副船長のものだ。反応してくれたのだろうか。
声を確認した私は、続けて雁首へ接吻を試みる。ワザとらしくチュッ、チュッ、と水音を立たせ、時折舐るように刺激を与えた。
「嬢ちゃん…!それは…!」
それまで身体をピンと張っていた副船長の腰が徐々に引いていく。比例するように、肉棒も少しずつ成長していた。
624: ↓名無し:23/09/04(月) 23:59:53 ID:UK.gm.L6
大きくなった雁首を先端だけ咥える。口内にキツい臭いが漂うが、どこか愛らしくも感じてクセになる。
先端を舌でチロチロと舐め、優しく刺激を伝えるようにツルツルの亀頭へ這わせた。
「うっ…ッ…!やめてくれ…!」
副船長の表情は見えないが、快楽に悶えていることはわかる。舐るように舌で亀頭を包みこんだ。
「もっと奥まで咥えてあげなよ。」
強烈な雄の臭いでボーッとする頭は、バルバロスの助言を素直に受け入れる。始め立てより遥かに大きくなった逸物を、ズルリと奥へと押し込んだ。
が、あまりの大きさで喉につっかえてしまう。
「…んん!ぶぇっ!…げほっ、ゴホッゴホッ!」
反射的に肉棒から離れてしまう。新鮮な空気の有り難みを感じると同時に、奉仕できなかった不甲斐なさが降りかかる。
「大丈夫か?嬢ちゃん。」
咥えこまれた張本人が心配そうに手を差し伸べてくる。この人はどこまでお人好しなのだろうか。
「んっんー、まあ良いんじゃない?大きくなったことだし本番始めようか。」
こちらはこちらでどこまで悪辣なのだろうか。気を遣われるなど微塵も思っていないが、あまりの淡々とした言動からは人間味を感じない。
本番…つまりセックスを始めろと命令するのだから。
「…わかりました。」
寝具に手だけを置き、立ったまま尻を副船長の方向に向ける。
「…おいおい嬢ちゃん、いきなり後背位でも良いのか?」
「はい…表情、見られたくないので。」
精一杯の冷静さを装う。心臓の鼓動が伝わっているのではないかと思うほど脈動し、膣から愛液が垂れていることもわかる。
私、これからセックスしちゃうんだ。
そんな想いで身体が火照って仕方ない。
「まずは指で慣らしていくぞ。」
一瞬が永遠にも思える。副船長の存在を後ろに感じて、指の到着を待つ陰部がまだかまだかとヒクついている。
「ヒウッ…!んっ…んんっ!」
チュプリ、と指が肉壺と触れ合った。そのまま縁を優しく愛撫している。
丹念に、ネチッこく、敏感な箇所を探るように前戯が始まった。
949: ↓名無し:23/09/12(火) 23:39:35 ID:0M.wh.L6
ヌチュッ、ヌチュッ、と膣液と指が溶け合っている。視界に誰も映らないことで快楽を享受できる分、感覚と鼓膜が淫らな反響に晒され、ゾクゾクが止まらない。
指が膣の浅いところでクニュクニュと動くたび、もどかしさが増していく。もっと膣内をかき乱して欲しい。気持ちいいところを触って欲しい。
「んっ…んんっ!んんっ!」
「奥をかき回してほしい。」なんてバルバロスがいる状況で口に出せるはずもないので、それとなく指が敏感なスポットへ当たるよう腰をよがらせた。
「…ん…ひうっ…!んっ…!」
意図が伝わったのか、副船長の指が気持ちいいところを何度も往復する。女の指とは違う、男らしいゴツゴツとした感覚が雌の本性を呼び起こす。
チカチカする…!知らない、感覚…!
高められた快感は軽い絶頂を起こした。腰を高く突き上げた姿勢が心地よい。
「…良さそうだな。嬢ちゃん、始めるぜ。」
口を閉ざしていた副船長の声が響いた。
副船長の大きな手が私の腰を覆うように掴んだ。股下には大きな逸物の存在を感じる。
いまか今かと疼く刹那の中、突然バルバロスが眼の前に寝転がってきた。
「よっと…参謀ちゃんのイキ顔見せてよ。」
顔を蕩けさせ、性の快楽に溺れようとしていた脳が現実に引き戻される。何という邪魔な奴だ。
バルバロスは後ろの副船長に「挿入れて良いよー」と告げ、私の顔をマジマジと見つめている。
「破瓜する瞬間の女の子って最高だよね。」
気持ちよさと嫌悪感が混ざり合って、湧き立つ感情に整理をつけられない。気持ちよくなりたいが、こいつに見られたくはない。
「嬢ちゃん…いくぞ。」
複雑な感情のまま、副船長の口火が切られた。
「……ッ!んん…」
今は挿入れてほしくないが、拒絶はしたくなかった。
951: ↓名無し:23/09/13(水) 23:59:51 ID:gy.sm.L6
しかし秘部の入口に副船長の大きなモノが触れた瞬間、それまでの思考が馬鹿らしくなるほどの快感が押し寄せた。
「あ……んっ…!」
膣の弾力で陰茎が押し戻されていく感覚すらもどかしい。一刻も早くこの快楽に興じたい。
ニュプ…、ニュプ…、と副船長の欲望が入り口で蠢いている。眼の前にいるバルバロスのことなんてどうでもいい。早く欲しい。
「痛くねぇよな…?」
ゆっくりと、優しく、異物が侵入してくる。内臓が圧迫されている。内側を撫でられるような不快感を覚える。
だがそれ以上に、ジンワリとした快楽が脳を溶かしていった。
膣の愛液と男根の唾液が潤滑油となり、ニュプリ、ニュプリ、と奥へ入ってくる。空っぽだった膣に副船長のモノが満たされるたび、心も快楽で埋まっていくようだ。
「ああ……、ン…すき………」
自然と、口から好意が漏れる。痛みもないただただ純粋な快楽を与えられておかしくなる。本当に好きになってしまう。
「あ………お゛お゛っ゛……!」
男根が奥にプニュリと当たった瞬間、期待感で膨れ上がったオーガズムが身体で弾けた。膣が副船長の異物に支配されている。
陰部と陰部が牡蠣のように密着している。お互い動いてもいないのに、脈動による振動ですら絶頂の切っ掛けになりそうだ。
「んっ…ん……」
始めは弾力で抵抗していた膣も、副船長のモノを優しく包みこんでいる。まるで形そのものが変化していってるようだった。
「動いてくぞ。」
ゆっくりと男根が引き戻される。名残惜しく感じる間もなく、すぐに満たされる。そしてまた引き戻される。
性の連続運動で内部がゾリゾリと刺激され、快楽の波が途切れない。ズチュッ、ズチュッ、とピストンが繰り返される度、脳が幸せで震える。気持ちいいが止まらない。
「んんっ…、お゛っ……んんっっ!!」
雄に征服されている感覚。激しくはないが、持続した快楽。
んっ、気持ち、いい…!後ろ、止まらない…!
パチュッ、パチュッ、パチュッ、パチュッ、パチュッ
波のように打ち寄せる快楽が心地よい。もうずっと、このままでいたい。幸せを感じていたかった。
371: ↓名無し:23/09/14(木) 23:59:57 ID:IC.ub.L6
「ボクさ、お前みたいなの嫌いなんだよね。」
突然、眼の前のバルバロスが語り始めた。
「規律で縛って規律に縛られて、私は正しいですよーって顔してる奴。」
タンッ!タンッ!タンッ!と身体を打ち付ける音と、絶え間ない快楽でバルバロスの声が届かない。何を言っているか聞き取れない。
「お前見てるとクソ親父を思い出すよ。」
腰の動きが徐々に激しさを増していく。ゴリュッ、ゴリュッ、と膣の気持ちいいところを亀頭が何度も往復している。
お゛っ゛…無理……何もお゛っ゛、聞ごえない…!
「ずっと『期待に応えなければいけない』みたいな顔してたよね。ボクに頭下げてまで。」
女同士で味わった甘い快楽とは違う、暴力的なまでに打ち付けられる快楽。絶え間なく与えられるオーガズムは思考の逃避すら許してくれない。
「そんな堅物が今やこんなに顔を蕩けさせてるんだぜ。傑作だろ。」
もうわからない。馬鹿になる。イってる…絶頂ってる…!
「声、我慢しなくていいぜ。」
それまで耳に入らなかったバルバロスの言葉がスルリと入ってきた。抑圧された心が都合のよい言葉だけ聞き入れたかのようだ。
快楽に耐えるため食いしばっていた顎の力を解き、痺れた舌を動かす。
「…あっ、あっ、…んっ…きもち、いいっ、これすき、すき!もっとして!」
堰を切ったように声が溢れ出す。品性の欠片もない、本性を曝け出した獣のような喘ぎ声。
「お゛お゛っ゛、んっ、あ゛あ゛っ!」
一声一声が邪魔な理性をかき消してゆく。それまで快楽を遮っていたものがなくなり、脳に直接気持ちいいが入ってきた。
「いい声出すじゃん、でもちょっと塞ぐよ。」
618: ↓■忍【LV6,しびれあげは,MC】:23/09/17(日) 23:49:37 ID:pE.mu.L6
「ああっ!んんっ…んっ…!ッッ…!」
一心不乱に性の喜びを曝け出していた器官が、バルバロスの唇で封じられる。
「んっ…っぷはぁ、んっ、んっ、」
クチュクチュと舌が這い回る。私の舌と何度も絡め合い、その度に快楽が溢れ出る。
「んっ…!ッッ…!───ッ!」
声を出すことで発散されていたオーガズムが行き場を失う。後ろからの快楽ですら限界だったのに、前からも幸せが送られている。クチュクチュが気持ちいい。
「──ッッッ!!!んっ!んんっ!」
前後からの快楽で脳が焼き切れそうだ。既に何度も絶頂しているのにオーガズムは止まらない。気持ちいい、気持ちいい。気持ちいい!
「んっ、んっ、…フフ、最高だろ?…んっ…」
憎いはずなのに、後から出てきて1位を掻っ攫った分際なのに…!心のときめきが止まらない…!バルバロスがことが好きになってる…!
心がその事実を認めてしまった瞬間、どちらかもわからない手が私の乳首をギュッと抓った。
意識外の快楽に耐えられるはずもなく、
「────!!!ンンンッッッ─────!!!」「ッッッ………───ッ!!!」「んんっ!んっ!アアアッ!!!」「アアアアアアッッッ!!!!!!」
どのくらい気を失っていたのだろうか。柔らかな寝具からここが自身の寝床でないことに気付き、反射的に身を起こす。すぐ隣にバルバロスが腰掛けていた。
「…ん、やっと起きたよ。気分はどうだい?」
顔を見て思い出す。ここがこいつの部屋ということを。自分が性行為をしていたことを。イキ狂った果てに気絶したことを。
「…ッ!うっ……あ、あ…。」
最早言い逃れはできない。私は快楽に屈したのだ。
自身の痴態を思い出し、羞恥で顔が熱くなる。同時に行為を思い出すだけで秘部も熱くなった。
「……副船長さんは?」
話題を逸らすため、この場にいない人物に言及した。
バルバロスは「さん付けかよ…」と呟いたものの、もう帰らせたことを告げた。逆らったことへの処罰もないとのことだ。
「そう…良かった。……その、…ありがとう。」
どうせ気まぐれだろうが、私を気遣い逆らってくれた副船長をこいつは許してくれた。一応、感謝くらいはすべきだろう。
「……は?」
礼を言われるとは思っていなかったのだろうか。目を丸くさせ、口をポカンと開けている。こんな間抜けな顔をしたバルバロスを見るのは始めてだ。
「ハハッ、変わってるなお前。」
含みもなくどこまでも軽い、本心がポロッと出たような物言い。始めてバルバロスの心に触れたような気がして、少し嬉しくある自分がいた。
33: ↓名無し:23/09/18(月) 23:59:45 ID:bY.as.L6
「明日で終わりにしようか。」
またも部屋を去る直前に告げられた。しかしそれはあまりに突拍子もなく、整理の追いつかない内容だった。
「終わり…明日で…?」
奴隷の契約期間はまだ残っている。つまり、この夜の呼び出しが終わりということだろう。
だが意図がわからない。命令である以上、私は拒否できない立場だ。わざわざ「明日で終わり」と告げる必要などどこにもない。
「嫌なの?それは…どっちの意味でかな。」
その言葉に思わずハッとしてしまう。昨日までの自分なら意図を考えるまでもなく喜んでいただろう。薄く細めた目は、まるでこちらの心を見透かしているようだ。
「いえ…明日も来いということですね。」
動揺を悟られないよう平静を保つ。明日で終わりと言っても、まだ終わった訳では無い。気を抜くには早すぎる。
「約束だよ。」
「命令だよ。」の間違いだろうに。
昨日は色々あって寝不足だったが、バルバロスの部屋で気絶していた所為かあまり寝付けない。
「んんっ〜〜〜〜はぁ…。」
倉庫の天井を見つめながら考える。『明日で終わり』と奴は言った。
始めのうちは同性との性行為に加え、バルバロスへの対抗心から嫌悪感を隠しきれなかった。だが砲手と船員の手解き、副船長とのセックスで認識も変わりつつある。
心の逃げ場を求め、快楽に溺れる者も少なくない。今の自分も傍から見ればそうなのだろう。
「…………フフ。」
だが、明日を耐え切れば私の勝ちだ。『明日で終わり』は『明日で落とす』というバルバロスなりの宣戦布告に違いない。
自らを鼓舞し、気持ちを固める。間違った認識でも心の支えになるのなら、今の私には有り難い。善意なんて考えない。
明日のために、まぶたを閉じて思考をかき消す。戦に備えるかの如く、体は素早く眠りに落ちた。
「んんっ…ん〜〜〜っ…」
乳首を愛撫し、股の割れ目を優しく擦る。しかしむず痒い感覚が繰り返されるだけで、達することができない。平時ならこれで快感が得られたはずだ。
「んん、っふ、んん…」
そんなはずはない、と心の中で言い聞かせるも、快楽は姿を見せない。
しびれを切らし乳首への愛撫を強める。股への刺激も、普段は避けている膣へ指を入れて快楽を呼び起こす。
「んん、ん…?んん…」
おかしい。全く気持ち良くならない。
クチュクチュ、と膣をかき回す水音が倉庫に虚しく響く。どれだけ激しくしようとも、快感は昇ってこない。
「ん、んんっ!なん、で…!」
快楽は得られないのに、欲求だけは高まっていく。絶頂きたいのに絶頂けない。
鼻先に人参をぶら下げられた如く性を貪った。
どのくらい自慰をしていたかわからない。身は悶え、心はグチャグチャだ。それでも結局イけなかった。
乳房と股から手を除け、身体を脱力させる。永遠に終わらないと感じた自慰で精神的にも疲れた。だが目ははっきりと冴えている。
…バルバロス達との性体験が快楽の基準を底上げしてしまったのだろうか。脳に直接電流が走ったかのような快感は、後にも先にも奴に絶頂かされた時だけだ。
「は、はは…」
変えようのない事実に乾いた笑いがこぼれる。私は無力だ。たったの2日で変えられてしまった。
「…最後に、一回だけ。」
このままでは駄目だと心が頷く。自身で快楽を制御出来ねばバルバロスの言いなりだ。
目を瞑り、神経を集中させる。人生で一番気持ちよかったこと…不本意だが、バルバロスとの交わりを心に浮かべた。
ジンワリと股が疼く。心を満たされるような感覚を保ち、乳首と股を優しく撫でた。誰かに触られているような、耳元に吐息をかけられ愛撫されているイメージを思い描く。
「ん、んんっ…ん…!」
快楽が姿を現す。ゆっくりと、だが確実に歩み寄ってくる。私は誘うように淫部への愛撫を強めた。
絶頂ける…!
悶々とした感覚が期待に踊っている。歓喜と快楽が混ざり合って心地良い。この調子なら絶頂できそうだ。
「嬢ちゃん、具合でも悪いのか?寝坊なんて珍しい。」
657: ↓名無し:23/08/29(火) 23:59:53 ID:oc.jr.L6
ハッとして振り返る。そこには私の顔を心配そうに覗き込む副船長がいた。
「おう起きてたのか。……お取り込み中だったか、悪かったな。」
痴態に気付いたのか、罰が悪そうに目を逸らされる。私は手を乳房と股からゆっくりと慎重に動かした。
よりにもよって副船長に見られるとは。恥ずかしい。死にたい。言い訳しないと。変態と思われる。
様々な感情が浮いては沈みパニック状態になる。顔から火が出そうだ。
「ち、違います…!これは我慢できなかったとかそういうわけではなくて…」
身振り手振りで必死の言い訳をする。我ながらひどい姿だ。
ふと、副船長の目線が私の左手に向けられる。私も左手を見ると、そこには淫らな粘液で染まった手があった。ぬらぬらと光沢し乾ききってない様子が、たった今まで自慰をしてた何よりの証明だ。
「あ、あ、あ…これはその…」
弁明の余地もない。最早羞恥で涙が出そうだ。失望されてしまう。優しくしてくれたのに、嫌わないでほしい。よりにもよって。
「……海の生活だと性欲が貯まることは珍しくない。オレも見慣れてるよ、気にするな。」
大人の対応。下手に感情を逆撫でせず、相手の自尊心を傷つけない返答だった。
「ひどい顔してるぜ、せっかくの美人が台無しだ。顔洗ってきな。」
そう言い放ち、副船長は倉庫から去っていた。
倉庫から去っていく副船長の背中を、自然と目が追ってしまう。あんな風に優しくされたのはいつ以来だ?
参謀時代は部下との交流が多く、私を幼い女のように扱ってくれる人間など1人もいなかった。常に強者であることを求められ、顔も声もいつしか冷徹なモノとなっていた。
それよりも前…父親と一緒にいたときのような、そんな抱擁力を副船長に感じてしまう。複雑だが、懐かしく身を預けていたい想いが胸を締め付ける。
若い女の子の扱いに慣れているのだろうか。そもそも何故女だらけの船員の中で一人だけ男なのだろうか。
「……ありがとう。」
グチャグチャとなった感情が、副船長の気遣いで落ち着きを取り戻した。身を悶えさせていた疼きも、副船長のことを想像すると不思議と治まる。
腕を真っ直ぐ天に向け、身体を伸ばす。一睡もできなかったが、どこか晴れやかな気分だ。
「今日も頑張ろう。」
そう宣言して、ハンモックから元気よく下りた。
717: ↓名無し:23/08/30(水) 23:59:48 ID:Qo.kq.L6
「参謀ちゃん昨日ぶり〜、ちゃんと眠れた?」
甲板掃除をしていると砲手に声をかけられた。周りの船員が訝しげにこちらを見ている。私が砲手に話しかけられたことが珍しいのだろうか。
「いえ…あまり寝付けなかったです。」
思わず本当の事を話してしまう。昨日はあれだけ甘えてしまったのだ。どうにも嘘をつく気にはなれなかった。
「フフ、ごめんね。お頭から絶頂かせるなって言われてたからさ。」
手を顔の前で合わせ、片目を瞑りながら謝られる。とても愛らしい仕草だ。周りからも黄色い悲鳴があがる。
「気にしていません。」
お陰で苦しんだわけだが、今さら怒る気にもなれない。バルバロスを恨むべきだろう。
「すごい気持ちよかったよ…絶頂かせてくれてありがと…。」
突然耳元へ囁かれた。周囲へ聞こえないよう配慮したのだろうが、急な耳打ちに身体が跳ねてしまう。
昨日の倉庫でのやり取りと同じように逃げられる。自由を体現したかのような身の軽さだ。少し羨ましく思う。
1人残った私は周囲から嫉妬の籠もった視線を向けられる。一層居心地の悪さを感じながら作業に戻った。
また夜が訪れる。
疲れと眠気が合わさって既に限界が来ている。まともな思考もできないまま、フラフラとした足取りでバルバロスの部屋へ向かった。
昨日は3人の談笑が部屋から聞こえていたが、今日は何やら身体を打ち付けるかのような音がする。
既に行為を始めているのだろうか。
辟易しながら扉を開けた。
210: ↓名無し:23/08/31(木) 23:59:44 ID:fY.k3.L6
「あっ、んっ、やっと来、たんだっ。」
服を少しずらして臀部を露わにしているバルバロスが私を迎える。顔は弛緩しており、快楽を享受しているようだ。
そしてその後ろには
「参謀ちゃん…!?お嬢ゥッ、これは、一体…!」
一糸纏わぬ姿でバルバロスの尻に腰を打ち付けている副船長の姿があった。
「じゃ、参謀ちゃん服脱いで。」
私が来るまでの暇潰しだったのか、すぐにバルバロスと副船長は行為を終えた。2人の整わない息が行為の激しさを物語っている。
隅で腕を後ろに組まされている副船長の逸物が、天に向かって隆起しぬらぬらと汁を滴らせている。まるで涎を垂らした獣のようにも見えるグロテスクさだが、不思議と目を放せない魅力を放っている。
バルバロスと副船長が…していたのか。
バルバロスの命令も耳に入らないほど呆然する。あの陰茎を膣で上下させていたのだろうか。現実に目を向けることができない。
「おい聞いてんのかよ。服脱げって。」
怒気の籠もった声に意識が覚醒する。慌てて服に手をかけた。
「じゃあ2人でセックスしようか。」
サラッとバルバロスが告げる。
2人とは誰と誰のことだろうか。私とバルバロスか?
少し考えればわかることでも現実逃避してしまう。
「お嬢ォ…それは流石に…」
副船長が歯切りの悪そうな様子でバルバロスを制した。
「何?お前ボクの命令が聞けないの?」
一瞬で部屋の空気が張り詰める。放心状態だった私も流石にこの空気を感じ取った。
意見されたバルバロスの目はひどく冷え切っている。このまま副船長の首を撥ね飛ばさんばかりだ。
「部外者の参謀ちゃんを巻き込むのはやめたほうが…。」
副船長も引き下がらない。直接向けられてはいない私でも緊張で吐きそうになるバルバロスの冷えた視線を、真っ向から受けているというのに。
このままでは血を見る。私がなんとかしなければ。
意を決して震える身体から声を絞り出した。
「副船長さん大丈夫です…。私を、犯してください。」
バルバロスと副船長、両名共驚いた様子でこちらを振り向く。一呼吸置いて、バルバロスの大笑いが船に響き渡る。
「アハハハ!!だってさーお前も応えてあげなよ。」
先刻まで冷え切っていた空気はどこやら、愉快な様子で足をバタつかせている。
「…わかりやした。参謀ちゃん、本当に良いんだな?」
覚悟は決まっている。そっと副船長の身体に振れ
「はい…私とセックスしてください。」
と告げた。
572: ↓名無し:23/09/02(土) 23:59:49 ID:Yf.rc.L6
副船長の腕が身を包む。まるで薄い硝子に触れるかのような優しい触れ方だ。心なしか身体の動きもぎこちない。
先刻のバルバロスとの性行為では力強く腰を打ち付けていた。私も、バルバロスと同じように扱われたい。
「もっと強く抱いてください…。」
嫉妬心が身を焦がす。副船長の身体に力の限り抱きつき、熱っぽい視線をその瞳に送る。雄の本能をくすぐるような精一杯の雌の表情で。
「嬢ちゃん…。」
副船長はまだ釈然としない様子だ。
彼の優しさがそうさせているのだろうが、ここまで誘っても応えてくれないのは正直苛立つ。私に魅了がないことを否応なしに突き付けられているようだ。
「それじゃダメだよ参謀ちゃん。まずはちんぽ勃たせないと。」
バルバロスが愉快そうに喋る。言っている意味はわかる。だが陰茎を勃たせると言っても、副船長のそれはもう固まっている。ここからどうしろと言うのだ。
「舐めるんだよ、口で刺激してあげな。」
不満げな表情に気付いたのか、忠告めいたものを贈られる。だがその内容はとてつもなくおぞましいモノだ。
このグロテスクなモノを口に?遠くで見ても臭いが可視化されたようなこれを?
副船長の様子を伺う。何かを諦めたかのように目を瞑り、もうどうとでもなれという表情だ。
…やるしかないのか。
「ッ…失礼します。」
意を決し膝立ちになる。恥ずかしさから直視できないが、副船長の逸物がそこにはある。日焼けした肌よりも更に黒い皮膚、先端は薄い紅色で染まりぷっくりと膨れている。
見つめていると不思議な気持ちになる。遠くから見たときは嫌悪感に溢れていたのに、今は愛らしさすら感じる。まるで本能が男根を口に含んで愛撫することを当然と発しているようだ。
「…ッ…舐め、ますね…。」
恐る恐る顔を亀頭に近づけた。雄の体臭を凝縮したような臭いが鼻腔を通過する。なんとか刺激臭に耐え、唇を亀頭に押し付けた。
「ウッ…っン…」
何かに耐えるような声が聞こえた。副船長のものだ。反応してくれたのだろうか。
声を確認した私は、続けて雁首へ接吻を試みる。ワザとらしくチュッ、チュッ、と水音を立たせ、時折舐るように刺激を与えた。
「嬢ちゃん…!それは…!」
それまで身体をピンと張っていた副船長の腰が徐々に引いていく。比例するように、肉棒も少しずつ成長していた。
624: ↓名無し:23/09/04(月) 23:59:53 ID:UK.gm.L6
大きくなった雁首を先端だけ咥える。口内にキツい臭いが漂うが、どこか愛らしくも感じてクセになる。
先端を舌でチロチロと舐め、優しく刺激を伝えるようにツルツルの亀頭へ這わせた。
「うっ…ッ…!やめてくれ…!」
副船長の表情は見えないが、快楽に悶えていることはわかる。舐るように舌で亀頭を包みこんだ。
「もっと奥まで咥えてあげなよ。」
強烈な雄の臭いでボーッとする頭は、バルバロスの助言を素直に受け入れる。始め立てより遥かに大きくなった逸物を、ズルリと奥へと押し込んだ。
が、あまりの大きさで喉につっかえてしまう。
「…んん!ぶぇっ!…げほっ、ゴホッゴホッ!」
反射的に肉棒から離れてしまう。新鮮な空気の有り難みを感じると同時に、奉仕できなかった不甲斐なさが降りかかる。
「大丈夫か?嬢ちゃん。」
咥えこまれた張本人が心配そうに手を差し伸べてくる。この人はどこまでお人好しなのだろうか。
「んっんー、まあ良いんじゃない?大きくなったことだし本番始めようか。」
こちらはこちらでどこまで悪辣なのだろうか。気を遣われるなど微塵も思っていないが、あまりの淡々とした言動からは人間味を感じない。
本番…つまりセックスを始めろと命令するのだから。
「…わかりました。」
寝具に手だけを置き、立ったまま尻を副船長の方向に向ける。
「…おいおい嬢ちゃん、いきなり後背位でも良いのか?」
「はい…表情、見られたくないので。」
精一杯の冷静さを装う。心臓の鼓動が伝わっているのではないかと思うほど脈動し、膣から愛液が垂れていることもわかる。
私、これからセックスしちゃうんだ。
そんな想いで身体が火照って仕方ない。
「まずは指で慣らしていくぞ。」
一瞬が永遠にも思える。副船長の存在を後ろに感じて、指の到着を待つ陰部がまだかまだかとヒクついている。
「ヒウッ…!んっ…んんっ!」
チュプリ、と指が肉壺と触れ合った。そのまま縁を優しく愛撫している。
丹念に、ネチッこく、敏感な箇所を探るように前戯が始まった。
949: ↓名無し:23/09/12(火) 23:39:35 ID:0M.wh.L6
ヌチュッ、ヌチュッ、と膣液と指が溶け合っている。視界に誰も映らないことで快楽を享受できる分、感覚と鼓膜が淫らな反響に晒され、ゾクゾクが止まらない。
指が膣の浅いところでクニュクニュと動くたび、もどかしさが増していく。もっと膣内をかき乱して欲しい。気持ちいいところを触って欲しい。
「んっ…んんっ!んんっ!」
「奥をかき回してほしい。」なんてバルバロスがいる状況で口に出せるはずもないので、それとなく指が敏感なスポットへ当たるよう腰をよがらせた。
「…ん…ひうっ…!んっ…!」
意図が伝わったのか、副船長の指が気持ちいいところを何度も往復する。女の指とは違う、男らしいゴツゴツとした感覚が雌の本性を呼び起こす。
チカチカする…!知らない、感覚…!
高められた快感は軽い絶頂を起こした。腰を高く突き上げた姿勢が心地よい。
「…良さそうだな。嬢ちゃん、始めるぜ。」
口を閉ざしていた副船長の声が響いた。
副船長の大きな手が私の腰を覆うように掴んだ。股下には大きな逸物の存在を感じる。
いまか今かと疼く刹那の中、突然バルバロスが眼の前に寝転がってきた。
「よっと…参謀ちゃんのイキ顔見せてよ。」
顔を蕩けさせ、性の快楽に溺れようとしていた脳が現実に引き戻される。何という邪魔な奴だ。
バルバロスは後ろの副船長に「挿入れて良いよー」と告げ、私の顔をマジマジと見つめている。
「破瓜する瞬間の女の子って最高だよね。」
気持ちよさと嫌悪感が混ざり合って、湧き立つ感情に整理をつけられない。気持ちよくなりたいが、こいつに見られたくはない。
「嬢ちゃん…いくぞ。」
複雑な感情のまま、副船長の口火が切られた。
「……ッ!んん…」
今は挿入れてほしくないが、拒絶はしたくなかった。
951: ↓名無し:23/09/13(水) 23:59:51 ID:gy.sm.L6
しかし秘部の入口に副船長の大きなモノが触れた瞬間、それまでの思考が馬鹿らしくなるほどの快感が押し寄せた。
「あ……んっ…!」
膣の弾力で陰茎が押し戻されていく感覚すらもどかしい。一刻も早くこの快楽に興じたい。
ニュプ…、ニュプ…、と副船長の欲望が入り口で蠢いている。眼の前にいるバルバロスのことなんてどうでもいい。早く欲しい。
「痛くねぇよな…?」
ゆっくりと、優しく、異物が侵入してくる。内臓が圧迫されている。内側を撫でられるような不快感を覚える。
だがそれ以上に、ジンワリとした快楽が脳を溶かしていった。
膣の愛液と男根の唾液が潤滑油となり、ニュプリ、ニュプリ、と奥へ入ってくる。空っぽだった膣に副船長のモノが満たされるたび、心も快楽で埋まっていくようだ。
「ああ……、ン…すき………」
自然と、口から好意が漏れる。痛みもないただただ純粋な快楽を与えられておかしくなる。本当に好きになってしまう。
「あ………お゛お゛っ゛……!」
男根が奥にプニュリと当たった瞬間、期待感で膨れ上がったオーガズムが身体で弾けた。膣が副船長の異物に支配されている。
陰部と陰部が牡蠣のように密着している。お互い動いてもいないのに、脈動による振動ですら絶頂の切っ掛けになりそうだ。
「んっ…ん……」
始めは弾力で抵抗していた膣も、副船長のモノを優しく包みこんでいる。まるで形そのものが変化していってるようだった。
「動いてくぞ。」
ゆっくりと男根が引き戻される。名残惜しく感じる間もなく、すぐに満たされる。そしてまた引き戻される。
性の連続運動で内部がゾリゾリと刺激され、快楽の波が途切れない。ズチュッ、ズチュッ、とピストンが繰り返される度、脳が幸せで震える。気持ちいいが止まらない。
「んんっ…、お゛っ……んんっっ!!」
雄に征服されている感覚。激しくはないが、持続した快楽。
んっ、気持ち、いい…!後ろ、止まらない…!
パチュッ、パチュッ、パチュッ、パチュッ、パチュッ
波のように打ち寄せる快楽が心地よい。もうずっと、このままでいたい。幸せを感じていたかった。
371: ↓名無し:23/09/14(木) 23:59:57 ID:IC.ub.L6
「ボクさ、お前みたいなの嫌いなんだよね。」
突然、眼の前のバルバロスが語り始めた。
「規律で縛って規律に縛られて、私は正しいですよーって顔してる奴。」
タンッ!タンッ!タンッ!と身体を打ち付ける音と、絶え間ない快楽でバルバロスの声が届かない。何を言っているか聞き取れない。
「お前見てるとクソ親父を思い出すよ。」
腰の動きが徐々に激しさを増していく。ゴリュッ、ゴリュッ、と膣の気持ちいいところを亀頭が何度も往復している。
お゛っ゛…無理……何もお゛っ゛、聞ごえない…!
「ずっと『期待に応えなければいけない』みたいな顔してたよね。ボクに頭下げてまで。」
女同士で味わった甘い快楽とは違う、暴力的なまでに打ち付けられる快楽。絶え間なく与えられるオーガズムは思考の逃避すら許してくれない。
「そんな堅物が今やこんなに顔を蕩けさせてるんだぜ。傑作だろ。」
もうわからない。馬鹿になる。イってる…絶頂ってる…!
「声、我慢しなくていいぜ。」
それまで耳に入らなかったバルバロスの言葉がスルリと入ってきた。抑圧された心が都合のよい言葉だけ聞き入れたかのようだ。
快楽に耐えるため食いしばっていた顎の力を解き、痺れた舌を動かす。
「…あっ、あっ、…んっ…きもち、いいっ、これすき、すき!もっとして!」
堰を切ったように声が溢れ出す。品性の欠片もない、本性を曝け出した獣のような喘ぎ声。
「お゛お゛っ゛、んっ、あ゛あ゛っ!」
一声一声が邪魔な理性をかき消してゆく。それまで快楽を遮っていたものがなくなり、脳に直接気持ちいいが入ってきた。
「いい声出すじゃん、でもちょっと塞ぐよ。」
618: ↓■忍【LV6,しびれあげは,MC】:23/09/17(日) 23:49:37 ID:pE.mu.L6
「ああっ!んんっ…んっ…!ッッ…!」
一心不乱に性の喜びを曝け出していた器官が、バルバロスの唇で封じられる。
「んっ…っぷはぁ、んっ、んっ、」
クチュクチュと舌が這い回る。私の舌と何度も絡め合い、その度に快楽が溢れ出る。
「んっ…!ッッ…!───ッ!」
声を出すことで発散されていたオーガズムが行き場を失う。後ろからの快楽ですら限界だったのに、前からも幸せが送られている。クチュクチュが気持ちいい。
「──ッッッ!!!んっ!んんっ!」
前後からの快楽で脳が焼き切れそうだ。既に何度も絶頂しているのにオーガズムは止まらない。気持ちいい、気持ちいい。気持ちいい!
「んっ、んっ、…フフ、最高だろ?…んっ…」
憎いはずなのに、後から出てきて1位を掻っ攫った分際なのに…!心のときめきが止まらない…!バルバロスがことが好きになってる…!
心がその事実を認めてしまった瞬間、どちらかもわからない手が私の乳首をギュッと抓った。
意識外の快楽に耐えられるはずもなく、
「────!!!ンンンッッッ─────!!!」「ッッッ………───ッ!!!」「んんっ!んっ!アアアッ!!!」「アアアアアアッッッ!!!!!!」
どのくらい気を失っていたのだろうか。柔らかな寝具からここが自身の寝床でないことに気付き、反射的に身を起こす。すぐ隣にバルバロスが腰掛けていた。
「…ん、やっと起きたよ。気分はどうだい?」
顔を見て思い出す。ここがこいつの部屋ということを。自分が性行為をしていたことを。イキ狂った果てに気絶したことを。
「…ッ!うっ……あ、あ…。」
最早言い逃れはできない。私は快楽に屈したのだ。
自身の痴態を思い出し、羞恥で顔が熱くなる。同時に行為を思い出すだけで秘部も熱くなった。
「……副船長さんは?」
話題を逸らすため、この場にいない人物に言及した。
バルバロスは「さん付けかよ…」と呟いたものの、もう帰らせたことを告げた。逆らったことへの処罰もないとのことだ。
「そう…良かった。……その、…ありがとう。」
どうせ気まぐれだろうが、私を気遣い逆らってくれた副船長をこいつは許してくれた。一応、感謝くらいはすべきだろう。
「……は?」
礼を言われるとは思っていなかったのだろうか。目を丸くさせ、口をポカンと開けている。こんな間抜けな顔をしたバルバロスを見るのは始めてだ。
「ハハッ、変わってるなお前。」
含みもなくどこまでも軽い、本心がポロッと出たような物言い。始めてバルバロスの心に触れたような気がして、少し嬉しくある自分がいた。
33: ↓名無し:23/09/18(月) 23:59:45 ID:bY.as.L6
「明日で終わりにしようか。」
またも部屋を去る直前に告げられた。しかしそれはあまりに突拍子もなく、整理の追いつかない内容だった。
「終わり…明日で…?」
奴隷の契約期間はまだ残っている。つまり、この夜の呼び出しが終わりということだろう。
だが意図がわからない。命令である以上、私は拒否できない立場だ。わざわざ「明日で終わり」と告げる必要などどこにもない。
「嫌なの?それは…どっちの意味でかな。」
その言葉に思わずハッとしてしまう。昨日までの自分なら意図を考えるまでもなく喜んでいただろう。薄く細めた目は、まるでこちらの心を見透かしているようだ。
「いえ…明日も来いということですね。」
動揺を悟られないよう平静を保つ。明日で終わりと言っても、まだ終わった訳では無い。気を抜くには早すぎる。
「約束だよ。」
「命令だよ。」の間違いだろうに。
昨日は色々あって寝不足だったが、バルバロスの部屋で気絶していた所為かあまり寝付けない。
「んんっ〜〜〜〜はぁ…。」
倉庫の天井を見つめながら考える。『明日で終わり』と奴は言った。
始めのうちは同性との性行為に加え、バルバロスへの対抗心から嫌悪感を隠しきれなかった。だが砲手と船員の手解き、副船長とのセックスで認識も変わりつつある。
心の逃げ場を求め、快楽に溺れる者も少なくない。今の自分も傍から見ればそうなのだろう。
「…………フフ。」
だが、明日を耐え切れば私の勝ちだ。『明日で終わり』は『明日で落とす』というバルバロスなりの宣戦布告に違いない。
自らを鼓舞し、気持ちを固める。間違った認識でも心の支えになるのなら、今の私には有り難い。善意なんて考えない。
明日のために、まぶたを閉じて思考をかき消す。戦に備えるかの如く、体は素早く眠りに落ちた。
231: ↓名無し:23/10/13(金) 23:59:47 ID:6S.yz.L8
始めのうちは苦労した肉体労働も今では慣れたものだ。心を無心にして作業をこなすと、気付けば夕暮れになっている。このところは他のクルーからの嫌がらせも減った。そのおかげで心もいくらか軽い。多少の疲れは残っているが、万全と言って良い状態だろう。
決戦の夜はすぐそこまで迫っていた。
何事もなく夜は訪れ、今は船長室の扉の前に立っている。これまでのように部屋から話し声は全く聞こえない。廊下の静寂と合わさって、妙な緊張感が生み出されている。大丈夫…今日はしっかり対策をしてきた。
扉の先にいるであろうバルバロスを見据え、ゆっくりと扉を開いた。
「待ってたよ、約束通りだね。」
どうやら本当にバルバロス一人のようだ。寝具に腰掛けて足を組んでいる。他の船員が寝具の下にいる可能性もあるが…杞憂だろうか。
「心配しなくても今日は二人っきりだよ。朝まで交わろう。」
またも心の内を読まれた。なんてことないはずなのに、一本取られたかのような敗北感が身を襲う。周囲を露骨に観察しすぎた。見透かされて当然だ。
「こっちに来て、服は脱がなくていいよ。」
抗う心を忘れてしまうほどの蠱惑的な声。思わず従いたくなるようなカリスマ性がある。これは命令、と言い聞かせながら足を運んだ。
「座って。」
ポンポン、と寝具を叩きながら告げられた。
バルバロスの目は薄っすらと細められ、妖しい雰囲気を纏っている。危うく虜になりかけ視線を外す。震える身体を抑えながら命令通り隣に腰掛けた。
「こっち向いて。」
顎を手で掬い上げられるようにして強制的に顔を向けられる。唇が触れかねないほどの位置にバルバロスがいた。
「ちゃんと目を見なよ。」
その言葉で泳いだ視線が瞳に吸い込まれる。端正な顔に垂れ気味の目、そして金色の瞳。その全てが美しい。心臓は激しく鼓動し、思考はまとまらない。ただ顎に触れられているだけだと言うのに、身体は蕩けてしまう。
「……ッ!ちょ、ちょっと待って…!」
振り絞った理性で手を払い除けた。奴隷という立場を忘れて強引な手を取ってしまう。だと言うのにバルバロスはニコニコと笑っている。
動悸が収まらない。耳が焼けそうなほど熱い。まだ裸にもなっていないのに、秘部にも触れられていないのに…。
615: ↓名無し:23/10/14(土) 23:59:58 ID:hE.ck.L8
「そう怖がるなよ、こっち向いて。」
息も付かぬ間にバルバロスが迫ってきた。奴の素足が私の太ももに重なって落ち着かない。憎いはずの面相が近くにあるというのに心は安堵を求めている。
「楽しもうぜ。」
そう囁き、奴の口が私のそれを塞いだ。
「ンッ…ン……」
脳裏にちゅっ…ちゅっ…と水音が反響している。奴の舌が私の口腔を優しく撫でる度に多幸感が溢れ出してしまう。目を開ければバルバロスが視界を埋め尽くし、かと言って目を閉じれば接吻の快感が脳を支配してしまう。
「ンッ……ッ…気持ちいいかい?」
なすがまま快楽を流し込まれ、最早口内は性感帯かそれ以上にふやけてしまった。一片の理性も取り払われ、身体はもう出来上がっている。
「脱がしていくね。」
一つ一つボタンが外され、窮屈だった身体と共に心まで解放されていくかのようだ。これまでは自分の意志で脱衣していたが、他者に委ねながら脱がされていくこの感覚が悪くないようにも思える。
手際良く脱がされもう残っているのは下着だけ。バルバロスは手を止めこちらをジッと見つめている。言外に「それだけは自分の意志で外しなよ。」と暗に示されているかのようだ。
「あ……ッ……」
これを脱いでしまえば、本格的にバルバロスの攻めが始まるだろう。だがもう勝てない、勝てるはずがない。扉の前で固めた決意はもう崩れ落ちている。
なのに手は止まらなかった。フックに手を掛け乳房を露わにし、少し湿った下着をずり下げて足から通した。一糸纏わぬ姿でバルバロスの眼前に立つ。
「綺麗だよ。」
たった一言。その言葉で幸せが駆け上る。もう理解している。そんなはずはないと何度も打ち消し、可能性からも排除していた思い。その事実にようやく目を向けられた。
私は、バルバロスのことが好きなんだ。
79: ↓名無し:23/10/16(月) 00:00:03 ID:I3.mr.L8
「おいで。」
バルバロスは私の心中を察したかのように腕を広げた。聖母の如き光景へ飛び込むことに、もう躊躇はなかった。
「〜〜〜〜ッッ!」
抱きつき抱き返された瞬間、多幸感が脳で弾ける様を確かに感じ取った。心が洗われていく。忘れたい記憶も嫌な気持ちもここにはない。ただ幸せだけが繰り返される。
彼女の体温が心地良い。守られているかのような優しい抱擁、恋しい相手がすぐそばにいる事実。その全てが心に染みていく。
「素直になるのって最高だろう?」
気持ちいい……好き。好き。大好き。
「好き…!好き…!愛してる…!」
胸の内を素直にさらけ出すことがこんなに気持ちいいだなんて思いもしなかった。もっと伝えたい。もっと近づきたい。この思いを彼女に知ってほしい。
しかしその思い反して、心は耐えきれなかった。
「好き……ぅ…、っ…好き、なのになんで…」
気付けば、目からは大粒の涙が溢れていた。鼻の奥は鈍い痛みが走り、喉からは途切れ途切れの声が漏れ出てしまう。
「ぅ…、あっ…止ま、らない…っ…いや…な、んで…」
必死で堪えても嗚咽は治まらない。零れた涙はバルバロスの衣服に降り掛かっている。それでも彼女は気にする素振りを見せない。
「大丈夫さ、もっと泣こうよ。たくさん泣いて泣いて自由になろう。」
憎い存在だったのに、奴隷になるよう要求してきたのに、どうしてここまで優しくするのか。武器を向けたのに、副船長との行為を強制したのに、どうして好きになってしまったのだろうか。
わからない、わからない。心に留めていた思いが涙と一緒に溢れてしまう。
このページへのコメント
どう考えてもなんかお題くれってノリで書く内容じゃないんだよなぁ……
一度欲求を満たすと弱い刺激では満足出来なくなる。だから弱い刺激をとり続けて満足する。強い刺激を知ることは不幸なことだ。性に関しては俺は凡人のソリューションを選んでいるとも言える。言うならば性の社畜。
──あるじ(Shadowverse元プロ選手)
ちょっと惜しかったな(猛蹴ナーフ)
可能性低いけど今の財宝弱体化の為に大参謀ナーフされたらこの話のオチとしては完璧だな
散々使われた挙句ボロ雑巾のように切り捨てられるっていう
なんだこれ(文才)よぉ(歓喜)