編集日時：2021年11月20日(土) 13:31:06履歴
更新するかは不明
アニメ化したいと思った制作会社様がございましたらコメント欄にてご連絡下さい、適当に対応します。
前回までのッ！ルナの奇妙な冒険ッ！
（全略）
ﾊﾞｧｰﾝ!
なんとなしに自分の手を見たワイ。しかしワイはその手に違和感を感じていた…
彡(ﾟ)(ﾟ)（な、なんや…？ワイの手がボヤけて２つあるように見えるんやが…？幻覚か？）ｺﾞｼｺﾞｼ
ワイが目を擦ったその時、
（違うで…）
彡(ﾟ)(ﾟ)「な、なんや？声が脳内にッ⁉」
（お前はあの女を倒したいんか？沸き上がるような怒りが、お前にはあるんやな？）
彡(ﾟ)(ﾟ)「…ッ！ああ…ルナの為にも、ワイは奴に立ち向かわなきゃいけないんやッ！刺し違えても倒したるッ！」
（よかろう…覚悟、聞き届けたり。契約だ。我は汝、汝は我… ）
彡(ﾟ)(ﾟ)（なんでここでペルソナの前口上なんや…）
（僅かながらも確かに『黄金の精子』を受け継ぐ者よ！今こそ…一つに…）
ﾊﾟｱｧｧｧｧ…
突如ワイの身体が金色に光り輝くッ！
あまりの眩さにテトラとルナは顔を手で覆った。
テトラ「な、なんですか⁉この光は…ッ⁉」
テトラは目を細め、ワイの方を見る。
テトラ（いや…目を凝らせばなんとか見える…。だがなんだ…？奴の身体がボヤけてるように…）
テトラ（いや違うッ！ボヤけているんじゃあ無いッ！あれは…あれは何かがワイの身体と被っているんだッ！）
ワイと同化するように覆いかぶさっていたそのエネルギーは、ワイの背後にスーッと移動したッ！
そのエネルギーは精神のエネルギーであり、生命のエネルギー。
人はいつしかそれをこう呼ぶようになった…
ルナ（これが…）
テトラ「これが…あなたの…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「こ、これがワイの…」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
彡 (ﾟ)(ﾟ)
彡 と
＿ノ ヽ ノ ＼＿
/ `/ ⌒Ｙ⌒ Ｙ ヽ
( (三ヽ人 / |
| ﾉ⌒＼ ￣￣ヽ ノ
ヽ＿＿＿＞､＿＿_／
｜( 王 ﾉ〈
/ﾐ`ー―彡ヽ
/ ヽ＿／ |
｜ / ﾉ
『スタンドッ‼‼』
現れたそのスタンドは、ワイよりもひと回り大きく、全身が黄ばんだ色で覆われていた。2つの眼は上に大きく飛び出しており、その見た目はどこか爬虫類を思わせる様相であった。
彡(ﾟ)(ﾟ)「つ、遂にワイがスタンド使いに…」
ワイはしきりにスタンドを眺める。その眼差しは初めてオナホを買ってもらった若きチルドレンのような曇りなき眼差しであった。
ルナ（って本体と見た目ほぼ同じじゃん！スタンドの方はワイと違って、エロ漫画に出てくるNTR役のごとくムキムキだけど…）
ルナ（でも…もう賽の目は投げられたんだ…全てを、このスタンドとワイに託すしか無いんだッ！）
テトラはワイの方に歩を進める。先ほどテトラが射精した精液が床に水溜りのごとく広がっており、テトラがそこを踏み締めて進むたびに音が鳴る。
ﾁｬﾌﾟ…ﾁｬﾌﾟ…
テトラは複雑な顔でワイを見つめる。
テトラ「まあ、色々と言いたい事はありますが…無事スタンドの発現おめでとうと言っておきましょう」
彡(ﾟ)(ﾟ)「サンガツやで。まあ今からお前をぶっ飛ばすんやけどな」
ｽｯ…
ワイが勇むが、テトラはワイを諫めるように手を前に出す。
テトラ「まあ待ちなさい。私達の目的は、ある能力を持ったスタンド使いを探す事なのです。もしあなたのスタンドが我々の探している能力と合致すれば、これ以上あなた方に危害を加えたりはしないと保証しましょう」
彡(`)(´)「へんっ！ここまでワイとルナに危害を加えておいて、和解しようとでも思ってるんか？」
テトラはその言葉を聞いて鼻で笑った。
テトラ「和解？理解力の足りない方ですね、これは『脅し』です。あなたが協力しないのであれば即刻始末させてもらいますよ、そこでレイプ後みたく転がってるルナさんのように…」
テトラ「ですが協力してくれるのであれば、あなた方は無事帰れるのです。ルナさんもきっと…それを願っているのではないですか？」
それを聞いたルナは心の中で憤る。
ルナ（そんな事はないッ！死ぬ事はもちろん嫌だけど、それ以上に…それ以上にあなた達のような人間が、ルナ達の生まれ育ったこの杜王町に蔓延る事の方がよっぽど嫌だよ！）
しかしルナの思いと裏腹にワイは考え込む。
彡(ﾟ)(ﾟ)「そ、そうなんやろか…」
ルナ（ワイ…ッ！うっ…伝えたいのに声が出ないッ！）
テトラはニタァ〜ッと笑った。
テトラ「ええきっとそうですよ。ルナさんだってまだ小学生、残りの人生はまだまだ果てしないのです。こんな所で命を散らしたくはないでしょう…私も本当はそんなひどい事はしたくないのです…」
テトラは眉を下げ、悲しげに顔を左右に振る。
ルナ（何をぬけぬけと…！サラッと流したけど、もしワイが目的のスタンドを持ってなかった場合結局のところ身の安全は保証されて無いじゃないッ！）
彡(ﾟ)(ﾟ)「そうやな…ルナの事を思ったらあんたと戦うのはなんもメリットは無いな…」
テトラ「ええ、わかってくれましたか…ワイさん…」
ルナ（ワイ…騙されないでッ！この人心掌握術の高さこそが、この女の真の強さなんだよッ！）
ワイは困ったような顔をして返事をする。
彡(ﾟ)(ﾟ)「でもなぁ…申し訳ないんやがワイ、自分のスタンド能力が何かわかってないんや。どうすればええん？ちょっと見てくれや」
ﾀｯﾀｯﾀｯ…
おもむろにワイはテトラの方へ近づく。
テトラ「…？そんなこと言われても私にはどうにも…そこら辺で止まって適当に動かしてみてくだ…」
ﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯ！
ワイは歩みを止めない、それどころか加速しているッ！
テトラ「！？何をしているの…止まりなさ…」
彡(`)(´)「能力とか知るかァ〜‼‼ワイのスタンドの恵体があればお前なんかボコボコじゃあ！」
ﾀﾞｯ!
テトラ「！？」
ワイは急加速し、みるみる間にテトラとの距離を縮める。
ﾝｺﾞｫ!
ワイのスタンドがテトラに向かって右ストレートを繰り出すッ！
ルナ（いろいろ雑ッ！でも、これならイケるッ！さっきの様子から見るに奴にはもう防御するだけの体力も残っていないはず！）
拳がテトラの顔前まで近づいたその時ッ！まるで、攻撃が来る事が分かってたかのような滑らかな動きでテトラは顔の前に杖を立てたッ！
そして…
ｽﾞｯ！
ワイのスタンドの拳は、立てられた杖の側面を滑った。
拳が何も無い空間を突き抜け空を切る。
彡()()「なんやて！？」
テトラは不適に微笑む。
テトラ「杖の防御に力はいらない… 直線的な力のパンチは、ほんのわずかにその方向をそらすだけでその軌道は大きくはずれていく…あなた如きの拳は100回やろうが当たりませんよ…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「お前…最初からワイの事なんか信用して…」
テトラ「当たり前じゃないですか。こんな薄汚いハゲを信用する方が無理ですよ」
彡(ﾟ)(ﾟ)「くっ…！」
ﾝｺﾞｫ!
続いてワイはテトラの足元に向かって急いで拳を繰り出す。
ルナ（確かに足ならさっきの防御はし辛い…でもワイッ！そんな事したら…）
足元を狙う為に前傾で姿勢を低くしたワイ、その姿を2つの冷たい目が見ていた。
テトラ「隙だらけじゃあないですか」
ﾄﾞｺﾞｫ!
彡()()「ゲボォっ！」
テトラの渾身の振りがワイの背中を叩く。
背中に強烈な痛みを喰らったワイは低い姿勢のままヨロヨロとよろめく。
テトラ「そして『下半身失調』ッ！」
彡()()「うおお！？」
下半身の感覚を完全に失ったワイは、上半身から床に叩きつけられたッ！
ﾋﾞｼｬｧｯ!
テトラの精液溜まりが出来ていた床に、ワイの口から出た血が混ざってこの世の終わりみたいな模様が作り上げられる。
彡()()「ぐぇ〜ッ！」
轢かれたカエルのような格好でうつ伏せになっているワイをテトラが見下す。
テトラ「…ふふ、これが『勝者』の位置…。哀れな『敗北者』を天から見下ろす『勝者』の特権なのですよッ！」
テトラは天を見上げ声高く笑う、それは心からの笑いであった。
ルナの時に見せた焦ったフリや、ワイを口説き落とす時に見せた悲しみの演技とは違う、混じり気のないテトラ本人の感情であった。
ルナ（ワ、ワイ…ッ！）
テトラ「ふぅ…まあ貴方達との勝負はそれなりには楽しかったですよ、そ・れ・な・り・に、ですがね…ふふふ」
ワイはだらんとしていた手をピクピクと震わせながらテトラの方に伸ばす。その動きは死ぬ前の虫を思わせるような貧相な動きであった。
しかしテトラまでは2mほど離れており到底届く距離ではない、ワイの手は力を失い少しづつ下がっていく。
ｽｯ…
テトラはゆっくりと杖を振り上げた、その動きに迷いは無い。
テトラ「これで私の…『私達』の勝利ですッ！」
テトラが杖を振り下ろそうとしたその時、
彡(ﾟ)(ﾟ)「嘘、なんや…」
掠れた声がテトラの下から聞こえた。
テトラ「……」
テトラ「…何が、ですか？」
この時テトラはやろうと思えばすぐにトドメを刺せていた。
なのにそうしなかったのは純粋なる好奇心ではなく、この状況でこんな奴に負けるわけがないという余裕の表れであった。
その間もワイの手は震えながらも下がり続ける。
彡(ﾟ)(ﾟ)「ワイはお前に嘘をついたんや…」
テトラは激昂する。
テトラ「だから何がって言ってんだよ このウスノロが！これ以上『勝者』の私の気分を害するんじゃあねぇ！」
そんなテトラをワイは上目遣いで見、ニヤリと笑った。
彡(ﾟ)(ﾟ)「スタンド能力や…ワイはお前に『能力はわかってない』と言ったがあれは嘘や、本当はスタンドが発現した瞬間、すでにワイは能力を理解していたんや…」
そう言い終わると同時に、ワイの落ち続けていた手が床が触れた。
いや、正確には『床一面に広がっているテトラの精液』に触れた。
ﾌﾞｸﾌﾞｸﾌﾞｸ…
テトラ（…？なんの音だ？下から音が…）
足元に違和感を覚えたテトラは下を見る。
テトラ（こ、これは…ッ！？）
その時テトラの眼前に広がっていたのは…
グツグツと煮えたぎり、沸騰している『精液』であったッ！！！！
ﾌﾞｸﾌﾞｸﾌﾞｸ‼
テトラ「あ、あ…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「ワイの能力…それは液体を沸騰させる能力ッ！さっきワイはお前の足を攻撃しようとしたんじゃあないッ！この床一面に広がっている精液に手を届かせる為に攻撃を喰らいにいったんやッ！」
ﾌﾞｼﾞｭ…ﾌﾞｼﾞｭ…
沸騰した精液は音を立てて煮え続け、テトラの素足を焼き付けるッ！
テトラ「あ゛つ゛っ゛っ゛っ゛っ゛！！！！？？」
熱を受けた皮膚による脊髄反射によってテトラの脚は意図せず飛び上がるッ！
そのまま着地しようとするも…
ｽﾞﾙｯ！
テトラ「〜〜ッ！？」
精液塗れの床によって足が滑り、横向きの態勢で沸騰している精液溜まりに飛び込んだッ！
ﾋﾞﾁｬｧｯ！
テトラ「いぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ！」
床に面した全身に沸騰した精液がこびりつくッ！
そしてテトラの顔や手など露出してる部分を精液が焼いたッ！
その隙にワイが動く。
彡(ﾟ)(ﾟ)「今やッ！下半身失調も解けつつある！今のうちにトドメを刺したるッ！」
ワイはスタンドを動かし、テトラの方へ向かわせる。
まだ完全に失調が解けてはいない為匍匐前進であったが、その拳が届くのは時間の問題であった。
テトラ「ぎ…あぁ…」
ｶﾞｯ!ｶﾞﾝ!ｶﾞｯ!
テトラはのたうちまわりながらやたらめったらに杖を動かす。
彡(ﾟ)(ﾟ)「悪あがきしても無駄やで！もうちょい近づいたら終わりや！」
ワイのスタンドがテトラの目の前まで近づく、
テトラ「ぐ…ぁ…この辺りィ…この辺にあった筈なんです…」
ｶﾞｯ…
テトラ「ッ！あったッ！」
次の瞬間テトラは杖を勢いよく引き、そのまま身体を飛び上がらせ…
ﾀﾞﾝ!
彡(ﾟ)(ﾟ)「…ッ！？」
テトラは杖を使って落ちていたエロ同人誌（こちょばぁす）を引き寄せ、足場にして飛び乗ったのだッ！
テトラ（負けられない…こんなカスどもに…私達の未来を…人生を奪われてたまるか…）
彡(ﾟ)(ﾟ)（な、なんやこいつ…身体を精液塗れになっても…身体を焼かれてもまだ諦めないんか…！？何がそこまでこいつを動かしてるんや…なんという執念ッ！なんという精神力ッ！）
彡(ﾟ)(ﾟ)（でもワイだって…！）
その時ワイの脳内に浮かんだのはルナの顔であった…
ｽｯ…
時間経過により、下半身失調が解けたワイもテトラに次いで立ち上がる。
テトラ「……」ﾊｧﾊｧ
テトラは肩で息をしていた。
その様子に演技や余裕などは見られず、ここまでにルナに与えられたダメージとワイが負わせた火傷のダメージは立っていられる事が奇跡なほど積み重なっていた。
彡(ﾟ)(ﾟ)「……」ﾂｰ
ワイの口からは血が流れていた。
背骨にヒビが入ってる通常なら立っていられないようなダメージであった。
それでも両者を動かしていたのは託された意思か負けたくないというプライドか。
そんな2人をルナは見上げていた。
ルナ（2人とも大きなダメージを負っていてこの距離ッ！勝負は一瞬で付くッ！だけど…）
ルナは口角を上げた。
ルナ（ダメージはワイよりもあの女の方が確実に大きいッ！手の火傷に加えて不安定な足場ッ！（エロ同人誌）攻撃を避けるのもままならないはずだよ！）
ルナ（この勝負…勝てるッ！）
ワイとテトラ、お互いの眼が見つめ合う。
その時間は時間にすればほんの数秒でしか無いような僅かな時間。
しかし、2人にとっては無限に等しい時間だった。
その静寂を打ち破ったのは…
ﾌﾞｩﾝ!
テトラの杖が風を切る音であった。
横に振られた杖は弧を描いてワイに向かっていく。
しかし…
ルナ（お、遅いッ！）
大振りで振られたその攻撃は、避けるのはそう難しくないスピードであった。
ルナ（やはり奴のダメージは深刻だったんだ！避けてカウンターでトドメを刺しちゃえ！ワイ！）
杖はぐんぐんとワイに近づく。
テトラ（ええ、避けようと思えばこんな攻撃避けるのは難しくはないッ！だがそれでいいッ！ダメージの深刻さは、喰らっている自分がよくわかっているのです！最早こいつを倒せる体力は残ってないという事も…）
テトラ（だからあえて避けさせるッ！その隙にあそこで寝転がっているルナを人質に取って後は成り行きだッ！もはやこいつらを撃退するという私の『勝ち』の目はなくなってしまった…だが矢を壊されるという『敗北』だけは防がなければならないッ！）
テトラの杖はスピードを加速させてワイに近づく、
テトラ（さあ避けろッ！）
杖はワイの間近に迫る…
ｺﾞ ｯ
しかしワイは避けなかった。
そのまま杖は顔面に直撃し、鈍い音をたてる。
テトラ「なっ…なぜ…？」
テトラの口からは思わず声が出ていた。
ﾌﾞｼﾞｭ…ｳｼﾞｭ…
テトラの大振りの杖は、ワイの顔面の皮膚と血管を破る。
ワイの千切れた皮膚からは大量の血が噴き出した。
そして噴き出した鮮血はワイの下を離れ、宙を舞い…
ﾎﾞﾀﾎﾞﾀﾎﾞﾀｯ!
テトラの顔面に雨となって降り注いだ。
テトラの身体が震える。
テトラ「あっ…あっ…」
その表情は恐怖に歪んでいた、まるで今から起こる事が分かっているように…
そしてワイはテトラに向かって悠々と近づいていく。その顔からは血が絶え間なく滴っており、ワイは左目を閉じていた。
彡(ﾟ)(ﾟ)「そうや…避ける必要なんて無いんや…覚悟はいるが…避けたらお前に何かをする隙を与えてしまうからな…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「今の攻撃で左目は潰れちまった…右目も痛みで上手く開けれへん…でもな…」
ｸﾞﾂｸﾞﾂｸﾞﾂｸﾞﾂ…
テトラの顔の上ではワイから噴き出た血がフツフツと沸騰していた。
触れた液体を沸騰させる能力…当然、噴き出た血もその能力は適応される…
テトラ「う゛ぐ あ゛ ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛！ ！ ！ ！ ！」
テトラの顔面上で血液が爆ぜる。神経の集まっている顔へのダメージは、手足へのダメージとは比類にならない。
最早テトラの頭は思考など出来ず、顔を手で抑え絶叫するほかなかった。
彡(ﾟ)(ﾟ)「その声のお陰でお前の位置は完壁にわかるで」
ﾝｺﾞｫ!
ﾊﾞｺﾞｯ！
ワイのスタンドのジャブが正確にテトラの頬にめり込む。
テトラ「かっ…あっ…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「今のはお前のせいで痛い目にあったルナの分や」
ﾝｺﾞｫ!
ﾊﾞｺﾞｯ!
ワイのスタンドの右ストレートがテトラの脇腹にめり込む。
テトラ「げ…ぼ…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「今のは潰れたワイの左目の分や」
ﾝｺﾞｫ! ﾝｺﾞｫ! ﾝｺﾞｫ!
彡(ﾟ)(ﾟ)「そしてこれも…これも…」
ﾝｺﾞｫ! ﾝｺﾞｫ! ﾝｺﾞｫ! ﾝｺﾞｫ! ﾝｺﾞｫ! ﾝｺﾞｫ!
彡(ﾟ)(ﾟ)「これも…これも…これも…」
テトラ「あっ…あっ…！」
彡(`)(´)「残りは全部ワイの分やァァァァ！！！」
テトラ「うわぁぁぁぁぁぁぁ！！！」
ﾄﾞｯﾊﾞｧ〜ﾝｯ!
ワイのスタンドの強烈なラッシュを受けたテトラは吹き飛ばされそのまま壁に叩きつけられたッ！
テトラ「ぐ…ぞ…」
テトラは怨みがましく何かを言おうとしたが、そのよりも先にテトラの意識は虚空の彼方へ消え去っていった…
ワイはそんなテトラを一瞥すると、よろめきながらもすぐにルナの方へ駆け寄り、肩を貸す。
彡(；)(；)「すまんルナ…ワイが軽率に行動したばっかりに…」
ルナはワイを方を見て、やれやれと言わんばかりに首を振る。
ルナ「…本当、ワイのせいでやんなっちゃうよ」
彡(；)(；)「うう…」
今にも泣きそうになるワイ、それを見たルナはニコリと笑った。
ルナ「今日の給食はプリンだったんだからね！ワイのせいで食べれなかったじゃん！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「！？」
ルナ「帰りに絶対プリン買ってよ…約束だよッ！」
彡(ﾟ)(ﾟ)（ルナ…ワイよりもボロボロのはずなのに…ワイのせいでこんな目にあったはずなのに…もっとボロクソに言ってもええのに…ワイの事を気遣ってくれてるんか…）
ワイの目には、先ほどとは別の涙が浮かび上がる。
彡(；)(；)「あぁ…何個でも買ってやるわ！好きなだけ買ったる！おかわりもいいぞ…」
ルナ「本当！？わーい！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「でもその前に病院行くで。ワイはルナに治して貰うとしても、ルナは自分を治せんからな」
ワイはチラリと部屋を見渡す。
部屋のあちこちは戦いの跡で凹んでおり、血生臭い臭いが漂っていた。
そんな中エンネアとテトラの2人が横たわって気絶している。
彡(ﾟ)(ﾟ)「結局こいつらの目的はなんやったんやろか…ある能力を持つスタンド使いを探してるとか言ってたが…」
ルナ「目的ねぇ。ん…目的？」
ルナは何かを思い出そうと頭を捻る。
ルナ「あっ！そうだ！今思い出した！ルナのそもそもの目的は矢をこの人たちから奪う事だったんだ！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「え、ワイの救出ちゃうん？」
ルナはワイの言葉をガン無視し、クレイジーダイヤモンドを使ってワイのキズを治す。
ルナ「確かその紫髪のエンネアって子が持ってた筈だよ！そこら辺探して！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「ワイの救出ちゃうん…？」
ルナ「はやく！」
身体のダメージは治ったが、どこか別の方面のダメージを負ったワイは矢を探し…
彡(^)(^)「お、見つかったで！」
ワイは矢を拾い上げた。
ルナ「よし！じゃあ壊すね！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「ちょちょちょ待てーや、割とこれって未知のスーパーアイテムやろ。壊すなんて勿体なくないか？」
ルナ「えー…じゃあ保管でもしとくの？」
彡(ﾟ)(ﾟ)「うーんウチの物置はエロ本とオナホで埋まっててスペース無いしなぁ…せや！ワイの知り合いのスピードワイン財団って所ならええかも知れへん！そこなら信頼して預けれるで」
ルナ「う〜ん、じゃあそうしよっか！これでもう後腐れなく帰れ…」
ｯ…ｯ…
彡(ﾟ)(ﾟ)「…？」
ｭｯ…ｭｯ…
ルナ「なんか…聞こえない？」
ｼｭｯ…ｼｭｯ…
彡(ﾟ)(ﾟ)「間違いないッ！物音がするッ！だけどこの音は…？」
ﾊﾞｯ!
ルナは天井を見上げた。
ルナ「2階からだッ！」
ｼｭｯ…ｼｭｯ…ｼｭｯ…ｼｭｯ…
謎の音は一定間隔に、だが絶え間なく続いている。
彡(ﾟ)(ﾟ)「ど、どういう事や？？敵はこのメス2人じゃあなかったんか…？というか戦ってたから気付かなかっただけで、もしかしてこの音はずっと鳴ってたんじゃ…」
ルナ「…行けばわかるよ」
ルナは2階への階段を指差した。
彡()()「ファッ⁉なんでや！敵かも知れへんやろ⁉とっとと帰ろうて…」
ルナ「いや…恐らく敵じゃあないと思うよ。もしこの2人と同じの仲間で、私たちを倒そうという意思があるのならばなぜ一緒に攻めて来ないの？あまりにも不可解だよ」
彡(ﾟ)(ﾟ)「でも…それよりも敵じゃあない方が不可解やろ！なら上にいるこいつは一体なんなんや！？」
ルナは倒れているテトラ達を見た。
ルナ「恐らくこれが…この2人がスタンドの矢を使って成そうとした『目的』に関わっているんだと思う」
彡(ﾟ)(ﾟ)「んなふわふわとした事言われても…」
ルナ「いいから！行くよ！」
ルナはワイに肩を借りたまま2階への階段を登る。古びた館の階段は、一歩進むたびにキシキシと音が鳴った。
彡(ﾟ)(ﾟ)「ここが2階か…」
シュッ…シュッ…
音はさっきよりも近くなっている。
ﾀｯ…ﾀｯ…
音の方向に慎重に歩く2人。
そして…
シュッ…！シュッ…！
2人は奥にあったドアの手前で止まった。
彡(ﾟ)(ﾟ)「このドアの向こうから…やな」
ヒソヒソ声でワイは喋る。
ルナ「ワイ、中に飛び込んでよ」
彡(ﾟ)(ﾟ)「嫌や、言い出しっぺのルナが行ってくれや」
ルナ「ルナ嫌だよ」
彡(`)(´)「自分が嫌な事を人にさせるな！」
ルナ「怪我人のルナに普通行かせようとするゥ〜？元々ヘマやらかしてルナを危険に合わせたのは誰だったかな〜？」
彡(`)(´)「その話はさっきいい感じにまとまったやろがい！」
ルナ「もう意気地なし…わかった！ドアをちょっとだけ開けて2人で一緒に覗こ！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「それならええで」
ｷｲｨ…
小さくも重苦しくドアが鳴る。
ルナ達は空いた僅か5cmほどの隙間から覗き込もうとする。
彡(ﾟ)(ﾟ)「うーん狭すぎて全然見えへん…」
ルナ「ちょっと！ルナ覗きたいのに、ワイが邪魔で見えないよ！もっと下の方に行ってよ！」
ルナはワイの背中に乗っかる。
彡()()「ちょ、ちょ、のしかからないで…ってうわぁぁぁ！」
ルナが上からのしかかった事により、ワイはバランスを崩して前につんのめってしまい、その勢いで扉は開かれたッ！
ルナ「え、ちょま…」
ワイの背中に乗っていたルナは必然、つんのめった背中を滑るように転がってゆき、部屋の中に放り出される。
ルナ「きゃぁっ！…痛た」
軽く頭を打ち付けたルナは頭部を摩りながら目を開けると、そこには女が立っていた。
黒髪で身長約160cmほどの小柄な女性。
その整った顔立ちからはどこか知的な印象を受ける。
だがルナが目を引いたのはそこではなかった。
ルナ「ひっ…！？」
女の股間部から反り立つその物体は、長さ推定80cm、直径推定15cm。全域が血走っており、ちんぽと呼ぶにはあまりにもグロちんであった。
彡(ﾟ)(ﾟ)「なんだあのでっかいモノ♂…」
シュッ…シュッ…
モノ「おや、客人かね？可愛らしいお客様だ…嬉しいよ。我が妹以外の人間に会うのは何年ぶりだろうか…お茶でも入れたい所だが、なにぶんお茶の葉がどこにあるのかわからなくてね。まあゆっくりしていきたまえ」
ルナに見られながらも、女は絶え間なく手でそのモノをシゴく。その股間部からは透明な液体が滴り落ちていた…
to be continued…
スタンド名.ON・J
本体.ワイ
破壊力.B
スピード.B
射程距離.C
精密動作性.A
持続力.D
成長性.C
黄色い肌をした、形容し難い見た目をしたスタンド。
自我を持っており、似非関西弁で喋る。
本体と合わせるとウザさは2倍になる。
ハゲ。
能力.触れた液体を沸騰させる。（出典→ワイ）
正確には沸騰する温度まで上げる能力。
水に触れれば100℃に、水銀に触れれば350℃まで温度を上げる事ができる。
さらに上記の能力を、触れた物体に付与する事もできる。（例えばポットに能力を付与すると、ポットに水を入れた瞬間に沸騰する）ただし付与の能力は複数の物には使えず、付与を解除しなければ自身が沸騰の能力を使う事もできなくなる。
シュッ…シュッ…
その部屋には、椅子に座って本を読んでいる女の、手を動かす音だけが木霊している。
ルナもワイも、その部屋の異質さと女のグロちんを前に口を開くことができなかった。
彡(ﾟ)(ﾟ)（な、なんやねんあのでっかいモノ♂は…巨根だとかデカチンだとかそんなちゃちなもんじゃあないッ！あれは…病気かなにか？）
彡(ﾟ)(ﾟ)（それにこの部屋の異様な雰囲気…変に薄暗くて物が散らかっとるし、窓には板が打ち付けられてる…まるで外から隠すように…）
彡(ﾟ)(ﾟ)（さらにあちこちに散らかっとる本…一体何冊あるんやこれ？それによく見たら全部エロ本やんけ！部屋もイカ臭いし…）
ワイは困惑した表情でルナを見る。
彡(ﾟ)(ﾟ)「ルナ、本当にこいつがあの女2人が矢でスタンド使いを探してた『理由』に関係してるんか？」
ルナ「うん、そうだね」
彡()()「ファッ⁉︎そうなんか…ワイにはそう見えんが…そもそもこいつは誰なんや…」
ルナ「それは…」
ルナが返事をする為にワイの方に振り向いた時、ルナはそれと目が合った。
ドアの隙間から憎らしく睨むその目と。
ルナ「ワイ！危ないッ！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「へ？」
ドアを勢いよく開き、テトラは矢を持っているワイに向かって杖を振り下ろす。
ﾌﾞｩﾝ
ｺﾞｯ!
彡()()「ぐぎゃっ！」
体力の残っていないテトラの攻撃自体は大した物ではない。しかし、不意を突かれた事による驚きでワイは手に持っていた矢をうっかり手放してしまった。
ﾊﾟｼｯ
テトラはワイの手からこぼれ落ちた矢を空中でキャッチし、部屋の角で矢を抱えるようにうずくまる。
テトラ「ﾊｧﾊｧ…」
テトラ「この矢は…渡さない…私達の未来…」
息も絶え絶えになりながらも矢を守ろうとするテトラ。
しかしこの状態で、無傷のワイから守り切るのは誰の目から見ても不可能であった。
彡(ﾟ)(ﾟ)「…一体こいつは、この女はお前のなんなんや？何がお前をそうまでさせるんや…」
テトラ「………………」
テトラは長く沈黙する。その間も
シュッ…シュッ…
という音だけは絶えなかった。
長く重苦しい沈黙の後、テトラが口を開いた。
テトラ「こいつは…こいつは私達の姉です…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「あ、姉…」
ルナ「……」
ルナは黙りこくっていた。
テトラ「おや…ルナさんは驚かないのですね…」
ルナ「その人とあなた達2人の顔立ちが似てたからね、気品漂う感じが特にね」
それ聞いてテトラは皮肉を込めたように笑う。
テトラ「…ハッ！気品漂うですって？笑わせてくれます」
ｽﾞｽﾞｯ…
テトラは怪我でうまく動かない足を使ってゆっくりと立ち上がる。
テトラ「少しだけ、少しだけあなた達に…昔話をしてあげましょう…そう、それは5年前の話────────
私達は物心付く頃から父子家庭でした。
どうやら私が小さい頃に両親は離婚していたようで、親権は父親が持っていました。
しかしこの男はまごう事無きクズでした。
私達姉妹を物としか見ていない…身の回りの家事をさせる『機械』としか思っていないような、そんな…カス野郎でした。
特にエンネアは酷い扱われようで、夜中寝ている中叩き起こされて夜通し『欠陥品』だのなんだのと罵倒される始末…本当に地獄でした。
でも、一流大学に入ってて成績優秀で、シャドバプロに内定していたモノ姉さんに対しては流石の父も強くは当たれていなかったようです。モノ姉さんは父の無理難題も難なくこなし、私達の分も手伝ってくれるような人でした。
私たちが悲しんでいる時は頭を撫でて抱きしめたりしてくれるような…そんな人でした。
そんなある日、突然父が亡くなりました。どうやら家の階段で足を踏み外して頭を打ったとかなんとか、まああの人らしい無様な死に方です。
そしていつの間にかけていたのか、父の保険金が下りてきました。
その額は約2000万。私は感激しました、無理だと思っていた私の大学進学のお金とエンネアの養育費が、父の置き土産のお陰でなんとか工面できそうだったからです。
しかし私が喜んでいたのもつかの間、モノ姉さんが私に言いました。
「その金、全てを私に一旦預けてくれないかね？」
モノ姉さんはシャドバプロの研修としてエジプトに行く必要があり、その渡航費としてお金が必要だと言いました。
今考えると、そんなに必要ないんじゃあないか？とか疑問に思うはずですが、モノ姉さんの言う事だったのですぐに信用して、お金はモノ姉さんに任せてしまいました。
…その時すでにモノ姉さんはユリアスという男の毒牙に掛けられていたのです……
彡(ﾟ)(ﾟ)「な！？ユリアスやと！？」
ルナ「知ってるの？ワイ」
彡(ﾟ)(ﾟ)「あぁ…まあな…」
テトラ「…話を続けましょう」
姉さんが出かけている間、私たちは残っていたお金を頑張ってやりくりして生活していました。
そして数週間後、姉さんは帰ってきました。…どこか変わった様子で…
それから家は羽振りが良くなりました。最初の頃はモノ姉さんがシャドバプロになったお陰だと思っていましたが、徐々に姉さんの使う金額は増え、明らかに様子が狂っていきました…
そして今から5年前、私が13歳、エンネアが6歳の時の事。
その日は雨が降っていました、梅雨のじめじめとした陰惨な雨が…
学校からの帰り道でエンネアと会い、2人で一緒に帰宅した時、いつもはその時間には無い靴が玄関に置いてありました。
モノ姉さん、今日は仕事早かったのかな？
そんな事を考えながら靴を脱いでいると…
ｳｳｩｩｩｩ…
リビングの方から呻き声が聞こえました。
私は慌てました。
まさか病気で姉さんは早退して来たのか？と思い、私たちは心配してリビングに向かいました。
ｳｳｩｩｩｩ…
そこでは…モノ姉さんが股間部を抑えて這いつくばっていました。
私たちは驚き、急いで側に駆け寄りました。
テトラ「モノ姉さん大丈夫ですか！？」
しかしモノ姉さんは私達の方には目もくれず、うずくまって呻くのみ…
モノ「うぐぐぐぐ…ユリアス・フォルモンドーだ…きっとユリアス・フォルモンドーが死んだんだ…」
エンネア「姉さん…？」
モノ「うぐあぁぁぁぁぁぁぁ！」ｶﾞﾊﾞｯ
姉さんが起き上がった時にソレは見えました。
赤く腫れて肥大化しているソレが…ひと目見ただけで異常とわかるそのイボイボちんぽが…
エンネアは震え上がり、私の後ろに隠れました。
テトラ「姉さん…救急車…救急車を呼びましょう？」
その時の姉さんは今まで聞いた事の無いようなガラガラ声で返事をしました。
モノ「無駄だッ！これは病気なんかじゃあないッ！『ポジの芽』が暴走したんだッ！」ﾀﾞｯ!
テトラ「ね、姉さん！」
────────「それから約半年でこいつはこうなったのです。ちんぽをイジるしか脳がない全身ちんぽ野郎にッ！」
テトラは忌々しそうに、ちんぽをシコり続けるモノを睨む。
テトラ「ユリアスという人物は実に狡猾な人物だったそうで、自分の部下になる人間を見定めてそいつと交尾をするのです…そして植え付けるのです…『ポジの芽』をッ！」
テトラ「これを植え付けられた人物がユリアスに逆らうと芽が暴走し、ホルモンバランスを崩してちんぽを肥大化させて頭をピンク色にさせるのです。だが同時にそいつはイク事ができなくなる…射精はしても真の快感は伴わない身体に変化するのですッ！こいつのようにッ！」
テトラはモノを睨み続ける。
テトラ「こいつがいつ、ユリアスと出会ったのかは知らない…だが少なくともエジプトに行く前からこいつはユリアスに心酔していた…おおかたユリアスに貢ぐ為に保険金を持っていったのでしょう…その後、羽振りが良くなったのは忠誠心を買われてユリアスから恩寵を貰っていたのでしょう」
テトラ「私は4年掛けて全てを調べました…スタンドの事、島村卯月の事、そしてレヴィという老人を知って弓と矢を手に入れました…」
ルナ「そんな事が…」
テトラ「ですが調べていくと同時に、姉さんが治らないという事も信じなくてはなりませんでした。ユリアスの精子に含まれていた不死身の細胞が一体化してしまっているのですから…」
シュッ…シュッ…
モノはテトラの話を聞いているのかいないか、まるで気にもせずエロ本を片手にシコり続けている。
テトラ「一日中この調子です…ッ！来る日も来る日も家の中でシコり続けているだけッ！何をするわけでもなく…ッ！ただただシコり続けているだけッ！」
ﾄﾞｶﾞｯ!
テトラは杖をモノに向かって振り下ろす。その攻撃はモノのちんぽに直撃し…
ﾍﾞﾁｬｯ
モノの極太ちんぽは千切れ、地面にへばりついた。
ルナ「なっ！？何をしているの！クレイジーダイヤモ…」
ｽｯ…
ちんぽを治そうとしたルナの前にテトラが手を置いて制止する。
すると…
ﾌﾞﾁｭ…ｳﾞﾁｭ…
みるみるうちに、モノのちんぽが千切れた所から新たなちんぽが生えているではないかッ！
ルナ「こ、これは…ッ！」
モノはテトラの攻撃などなかったかのように、また生えてきたちんぽを一心不乱に弄り始める。
彡(ﾟ)(ﾟ)「なるほどな…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「お前はその矢を使って…お姉さんを『治す』スタンドを探していたんやな…」
それを聞いてテトラは悲しげに笑う。
テトラ「…ふっ、『治す』スタンドですって？違いますよ…『殺す』スタンドを探していたのですよ。この不死身の生物をね…」
ルナ「なっ…！あなたの、お姉さんなんでしょ？なんで『殺す』スタンドなんて…」
テトラは哀しげに俯く。
テトラ「こいつは…モノ姉さんはこうなって当然の人です…ユリアスという男なんかに心を売った薄汚れた魂…因果応報です…」
悲哀の表情で語るテトラの目からは、大粒の涙がこぼれ落ちていた。
テトラ「でも…一方では血の繋がった姉妹だからこそッ！普通に死なせてやりたいって気持ちもあるのですッ！あなたにわかりますか？小さい頃からずっと仲良く暮らしていた人が情けのないちんぽ中毒者になってしまった気持ちがッ！いつでもどこでもこの調子だから外にも出せず、家の中に閉じ込めるしかない私達の気持ちがッ！憧れだった人がこんなになってしまった私の気持ちがッ！」
テトラは吐き捨てるようにルナ達に向かって喋る。
その様子は今まで溜め込むしかなかった、誰にも言えなかった弱音を吐き出しているようにも見えた。
テトラ「過去のモノ姉さんは死んだんだ…今残っているのは薄汚い魂のただのちんぽ中毒者ッ！だからもう過去は捨ててやるッ！こいつを殺せた時にッ！私の新しい人生が始まるのですッ！」
ｷｯ!
テトラはルナ達を鋭く睨む。
テトラ「だからこの矢はあなた達に渡しはしないッ！絶対にッ！」
ﾀﾞｯ!
テトラはルナ達の不意を突き、ドアに向かって走り出そうとした。
テトラがドアに向かって足を踏み出したその時…
「どういう…事です…？」
ドアの方から掠れたような声がした。
テトラ、ルナ、ワイの3名がドアの方を振り向くと…
そこにはエンネアがいた。
脇腹を抑えつつ、壁に手をついてもたれかかっていた。
テトラ「エンネア！？いつの間に目を覚ましていて…」
エンネア「そんな事は今重要じゃありませんテトラ姉さん。それよりも大事なのは…今テトラ姉さんが言った『殺すスタンドを探している』という事…どういう事ですか？」
テトラ「……」
テトラは沈黙する。
エンネア「私たちは…モノ姉さんを『イカせる』スタンドを探してたんじゃあないんですか？モノ姉さんがいつもちんぽをシコるのは一度も真にイけてないから…だからイカせるスタンドを見つければモノ姉さんは元に戻って、また前みたいな家族に戻れる…そう言ってたじゃあないですかテトラ姉さん…」
テトラ「…ッ！」
エンネア「あれは….嘘だったのですか…？テトラ姉さんが語ってた『未来』の中に…モノ姉さんは入ってなかったのですか…？」
シュッ…シュッ…
エンネア「…そうですか」
エンネアはヨロヨロとルナの方へ歩く。
彡(ﾟ)(ﾟ)「な、何をするつもりやお前…」
エンネア「ワイさん…今回の事、姉さんの分も含めて深く謝罪させてもらいます。本当にごめんなさい」
エンネアは深々と頭を下げた。
彡(ﾟ)(ﾟ)「あ、あぁ…まあそれはええけど…」
ｽｯ…
エンネアはルナに向かって手を差し出す。
エンネア「私が…私が頼める立場なんかじゃあない事はわかっています…でも、私も関わっていた事だから…ケジメをつけたいのです。だから、私をルナさんのスタンドで治してくれませんか？そうしたら、私のスタンドで姉さんを攻撃して矢を奪い返します…ですからどうか…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「なっ！んな事するわけないやろ！お前がまだ敵じゃないと決まったわけでは無…」
ｽｯ…
ルナは、エンネアが言い終わると同時にスタンドで傷を治した。
彡()()「なっ！何しとるんやルナ！」
ルナ「大丈夫、もうこの子からは敵意を感じないよ」
エンネア「ありがとうございますルナさん、本当に…それでは、」
ﾊﾞｼｭﾝ！
エンネアはスタンドを出現させ、テトラの方に向かおうとした。
ｶﾞｯ!
そんなエンネアの肩をルナの手が掴んだ。
エンネア「ルナさん…？」
ルナはエンネアの目を真っ直ぐに見つめて言う。
ルナ「今、ルナがエンネアを治したのはあなたにお姉さんを攻撃させる為じゃあない…そんな事をしてもあなた達姉妹に良い未来は訪れない…」
ルナ「話し合うんだよエンネア。今、元に戻すべきお姉さんはあのちんぽをシコっている方じゃあない…自分の生き方を見失っている…あの人の方なんだよ…」
ルナ「そして、それが出来るのは…貴方しかいないんだよ」
エンネア「…っ！」
エンネア「…そう、ですね」
エンネアはスタンドをしまい、矢を抱えて突っ立っているテトラの方へ向き直る。
テトラ「……ﾊｧﾊｧ」
エンネア「テトラ姉さん…」
ﾀｯﾀｯﾀｯ…
エンネアはテトラの方へ歩み寄ると、テトラの足元に落ちてあったオナホを拾った。
テトラ「これは…？」
エンネア「覚えてますか？このオナホ」
テトラ「このオナホは…確かまだ父が存命の時、私とエンネアが少ないお小遣いを出しあって姉さんにプレゼントしたオナホ…でもこれって…」
エンネア「ええ、先月テトラ姉さんがこんなもの！って言ってゴミ箱に捨てた物です」
テトラ「じゃあなんでこんな所に…？」
エンネア「モノ姉さんは…モノ姉さんは覚えていたんですよ、私たちがプレゼントしたこのオナホを。大事にしているオナホが消えた事に気付いたモノ姉さんは、ゴミ箱を漁ってこれを取り戻したんです。他にもオナホはあるのに、ですよ。…確かにモノ姉さんはちんぽ狂いになったし、精神も変にはなってしまったけど…私たちへの情は無くなってなんかいないんですよ」
テトラ「うっ…」
エンネアは諭すようにテトラに語りかける。
エンネア「確かにモノ姉さんの疼きは治らないかもしれません…でもきっと、頑張ればいつかはモノ姉さんも応えてくれて、また昔みたいに平和に暮らす事ができるようになりますよ…」
テトラ「くぅ…」
テトラの心は、誰の目から見ても明らかに揺れていた。
ルナ「『殺す』スタンドを探すってのはよぉ〜ちと賛同できないけど…『イカせる』スタンドを探すってんならルナも手伝ってあげるよ！」
テトラ「………」
テトラは返事をする事が出来なかった。
どうすればいいかなんて誰の目から見ても明らかだった。
しかしそれをしてしまえば、ここまでしてきた自分の所業が間違いだったと認めることになる。
矢を使って人を射る中で、不適合者が死んでいく様を見る事も少なくなかった。
スタンド使いを探し初めて今日に至るまで、押し殺していた罪悪感が爆発する事をテトラは恐れていた、だから返事をする事が出来なかった。
前に進む事が出来なかった……
シュッ…シュッ…
シュッ…シュッ…
無音の空間にモノの動く音だけが聞こえる。
シュッ…シュッ…
シュッ…シュッ…
シュ…
…
テトラ「…？」
急に音が止んだ。
不思議に思ったテトラは自身の後ろで椅子に座って本を読んでいるモノの方を見た。
するとモノは顔を近づけてマジマジと本を読んでいた。
テトラ「何をしているんです…？姉さん」
モノは本を見つめながら答える。
モノ「我が妹テトラよ、毎回この私の為に上質かつ耽美でエチエチなエロ本を持ってくるのはとてもありがたく助かっているのだがね、今日持ってきてくれた本はいささか前衛的過ぎではないかね？全ページ真っ黒のエロ本なんて私は生まれてこの方初めて見たよ。エロの世界というのは深いのだね。」
彡(ﾟ)(ﾟ)「なんやあの女、いい雰囲気やったのにいきなりエロ本の話かいな…」
ルナ「まあゆっくりでいいんだよ、最初はあんな風でもきっと変わっていけるよ」
楽しそうに話すルナと違い、テトラの表情は疑問に歪んでいた。
テトラ「何を言っているのです？モノ姉さん…今日は火曜日じゃあないですか。新しい本を持ってくるのは月・水・金って決めているじゃあ…」
ﾊﾗｯ…
その時、テトラはモノが手に持っている本がチラリと見えた。
それは確かにモノの言う通り、ページの隅から隅まで黒塗りの本だった。
自身が持ってきた記憶のない本であった。
そしてその本からは
ｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞ…
『腕』が伸びていた。
テトラ「………ｯ!?」
あまりの光景の異様さにテトラは口を開けたまま言葉が出なかった。
それほどまでに、本から3Dのように腕が出てきている光景は異常であった。
彡(ﾟ)(ﾟ)「！？」
ルナ「…！？」
テトラに次いでワイ、ルナがその手に気付く。しかしこの2人も突如脈絡も無く現れたその『腕』を見て思考が止まっていた。
そしてその『豪拳』とも言えるようなその手はぐんぐんと本から伸びて行く。
唯一気づいていないエンネアの方へ。
エンネア「？」
状況が飲み込めていないエンネアは3名がなぜいきなり目を丸くしたのか不思議に思っていた。
その間も拳はエンネアの方へ向かう。
テトラ「…ッ！何をしているのエンネアッ！」
ﾀﾞｯ!
ﾄﾞﾝｯ!
テトラはエンネアの方へ走り出し、勢いのままエンネアを突き飛ばす。
エンネア「きゃっ！」
テトラにぶつかられたエンネアは尻餅をついた。
エンネア「痛た…どうされたのですかテトラ姉さ…」
ﾎﾟﾀｯ
何かが垂れる音がした。
エンネアは頭を抑えて俯いていたのでその『何か』は見えていた。
しかし見えていたが理解は出来ていなかった。
だってそんなはず無いのだから、だってさっき説得して、ようやく和解できて、これから姉さん達と一緒に前に進むのだから、もう誰の血も見ないでいい生活になるのだから、だから…
『血』なんて垂れるはずがないのだもの…
エンネアが上を向くとそこには…
テトラ「あっ…がっ…」
太い豪拳に腹を貫かれているテトラがいた。
エンネア「え、え、」
エンネアを庇う形で、その拳はテトラの腹を貫いていたのであった。
テトラ「ぐっ…」
テトラが顔だけ後ろに向けるとそこにはフードを被った人間の男のような顔をしたスタンドがいた。
その身体はモノの持っている本に繋がっており、本から上半身だけを乗り出すようにして飛び出ていた。
スタンドは不気味な笑顔を浮かべて下品な声を上げる。
？？？「やはりな！妹の方を狙えばお前は庇ってくると思ったぜ！虹村テトラさんよぉ〜！」
テトラ「あ゛っ…あ゛なたは…」
？？？「この矢は私が頂いていくぜテトラさんよぉ！あんたにこの矢で射抜かれてスタンド使いになったこの私がよぉ〜！」
テトラ「ぐっ…あなたごときが…こ、この矢を…」
？？？「虹村テトラ！スタンドは精神力と私に言ってたな！私は成長したのだよ！」
ワンドリ「それともッ！我が『ワンダーランドドリームズ』 がここまで成長するとは思わなかったのかい！」
テトラ「ぐっ…エンネアッ！」
ﾊｯ！
テトラの呼びかけで現実に引き戻されたエンネアは、テトラの方を見た。
エンネア「テトラ…姉さん…」
するとテトラは力を振り絞り、矢を持った手をエンネアの方へ近づける。
テトラ「受け取るのです…ごふっ！エンネ…がっ！」
エンネア「あ、え、」
現実感のない光景を目の前にしたエンネアは呆然としていたが、何年も一緒に生まれ育った姉の声を聞き、それに従うように矢の方に手を伸ばす。
呼応するようにテトラは矢を手から離そうとしたが…
ｷｭｰ
離す事が出来なかった。
テトラ「なっ…！？」
テトラが後ろを振り向くと、先ほどまで男のようであったスタンドの顔が、アリクイのような見た目に変化していた。
そして、その顔から伸びている長い鼻がテトラの手と矢をグルグル巻きにしてガッチリと固定している。
ｽﾞﾌﾞｽﾞﾌﾞ…
そのままそのスタンドはテトラと共に本の中へ入っていく。本に触れたテトラもスタンドと同じように本の中へ溶け込んでいく…
彡(ﾟ)(ﾟ)「あぁ！矢が！矢も本の中に入って行っとる！」
エンネア「姉さん！テトラ姉さん！」
エンネアはテトラを引っ張ろうと、テトラに向かって手を伸ばす。
テトラ「やめなさい！エンネアッ！あなたも引きずり込まれますよッ！」
エンネア「でも…！姉さんが！姉さんが！」
テトラ「…もういいのです、エンネア」
エンネア「…ッ！」
もうこの時点でテトラの身体の半分は本の中に沈んでいた。
腹を貫かれ、呼吸はおろか意識を保つのも限界な状態。
しかしこの時テトラが見せたのは…
笑顔であった。
テトラ「エンネア…あなたが…いつも確固たる自分を持っていなくて…私の言うことを聞いてるだけで…泣き虫だったあなたが…今日、自分の意思で私に反抗してきた事…凄く嬉しかったです…」
エンネア「…！」
テトラ「いつもあなたが心配でした…弱虫で自分からは何も行動を起こせないあなたが…でも今日、あなたはモノ姉さんと共に生きると声高く言ってくれました…勇気を持って前に進むと言ってくれました…私には出来なかった事です」
エンネア「姉さん…」
テトラ「私は結局自分の人生を生きる事が出来なかった…『敗北者』です。でもあなたは…ぐふっ！…あなたならもう大丈夫でしょう」
血を吐き出しながらも、もうテトラの身体は顔以外は全て本の中に入っていた。
腹を貫かれ、虚ろ虚ろな状況でもテトラは妹に語り続けていた、今生の別れを。
テトラ「さようならエンネア…私の妹…さようならモノ姉さん…私の…大切な…姉さん…」
エンネア「あ…あ…」
もう顔もほとんど埋まったその時、テトラはルナとワイの方を見た。
テトラ「こいつは…ほ…ん…だ…」
ｽﾞｽﾞｽﾞ…
テトラの身体は完全に本の中へと消えて行った…
彡(ﾟ)(ﾟ)「な、なんちゅう事や…」
エンネア「テトラ姉さん…姉さん…」
………
モノ「うーむこれが現代アートという物なのだろうかね…」
ただ1人今しがた起こったことに気づいてない様子のモノは、まだ本の観察を続けていた。
モノ「お、何やらページに絵が浮かび始めたようだ。これが現代科学という物なのだろうかね…」
ルナ「絵が浮かびあがる…？ちょっと借りていいかな？」
モノ「応とも、構わないぞ可愛らしい客人よ」
モノはルナに本を渡し、ルナは開かれている本を見た。それをワイとエンネアが覗き込む。
すると確かに先ほどまでは黒塗りだったページにポツンと絵が加わっていた。
その絵のタッチは、絵本のような柔らかくて優しいタッチの絵であった。
普通の絵本ならばそれはそれは見る者を和ませる絵だったのだろう、しかしそこに描かれていたのは…
腹に穴の空いた金髪の少女が腹を抱えている絵だった。
エンネア「姉…さん…」
ﾍﾟﾗｯ
次のページで少女は地面に座り込んでいた。
ﾍﾟﾗｯ
その次のページで少女は前のめりになっていた。
ﾍﾟﾗｯ
次の次のページでは少女は倒れ込んでいた。
ﾍﾟﾗｯ
次の次の次のページでは少女は動かなくなっていた。
ﾍﾟﾗｯ
ﾍﾟﾗｯ
ﾍﾟﾗｯ
……
ルナ「…もう絵が変わらない」
ﾊﾟｻｯ
ルナは本を閉じた。
そして…
ﾊﾞｷｨ!
クレイジーダイヤモンドの拳で本を粉々にした。
ルナ「これで敵スタンド撃破！……って事にはならないよね、多分…本自体はスタンドじゃあ無さそう…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「一体全体何がどうなっとるんや…」
エンネアは首を振る。
エンネア「私にもわかりません…テトラ姉さんはあなた方にしたように各地で矢を使ってスタンド使いを増やしていました…私が知らないところでも沢山…」
エンネアは俯きながら続ける。
エンネア「姉さんは…こうなって当然の人でした…あんな事をしていれば怨みを買って当然…ッ！
真っ当に生きる事なんて難しかったでしょう…」
エンネア「でも…」
エンネアは目に涙を浮かべた。
エンネア「それでも…私にとってはかけがえのない1人の姉でした…ッ！一緒に育った…かけがえのない…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「え、エンネア…」
ルナ「……」ｽｸｯ
ルナが唐突に立ち上がった。
ルナ「エンネア…この部屋に本棚ってある？」
エンネアは涙を手で拭って答える。
エンネア「え、ありますけど…そこです」
エンネアが指を指した方向には大きな棚があった。
ルナはそこの引き出しを次々に開けていく。
彡(ﾟ)(ﾟ)「何しとるんや？ルナ」
ルナ「…エンネアのお姉さんは最後に、エンネアじゃなくて私たちに向かって『本だ…』って呟いてたんだ。わざわざ私たちに言ったって事は、恐らく矢を奪ったスタンド使いの情報に関連している事のはずだと思ってね」
彡(ﾟ)(ﾟ)「『本棚』を言い切れなかったって考えたわけやな」
ｶﾞﾁｬｯ
ルナ「あ、ここだけ鍵がかかってるよ！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「よしわかった任せてや！『ON・J』！」
ﾊﾞｷｨ!
ワイのスタンドが拳を当てて鍵をぶち壊す。
そしてそこに入っていたのは…
エンネア「これは…？」
ルナ「…写真ッ！」
そこには数十枚ほどの写真が束になって保管されていた。
ルナは手に取って写真を1枚ずつ見ていく。
彡(ﾟ)(ﾟ)「どの写真にも人が写ってるけど…なんか妙やな…全員身体に穴が空いとる…」
ルナ「きっとこれはエンネアのお姉さんが矢で射った人たちを記録した物なんだよ。どう？エンネア、心当たりいる人いない？」
エンネアは首を横に振る。
エンネア「わかりません…テトラ姉さんは私に負い目を負わせたくないのか、1人でスタンド使いを探す事の方が多かったですから…」
ルナ「そう…でも、きっと！この中にさっきのスタンドの本体がいるはずだよッ！」
ﾍﾟﾗｯ
ルナは次々に写真を見ていく。
ﾍﾟﾗｯ
彡(ﾟ)(ﾟ)「ん？なんや関係ない写真もあるんやな、この写真には人じゃなくて棚に並んだ本が写されとるで。図書館に行った時の写真か？その次は…」
ﾍﾟﾗｯ
エンネア「あっ…」
そこにあったのは…エンネア、テトラ、モノの3人が映った写真であった。
エンネア「これは…テトラ姉さんの…12歳の誕生日に…撮った物…」
写真の中にいる3人の顔はとても和やかで、和気あいあいとしたものだった。活力のある、満面の笑顔であった。
しかしもう2度と叶う事のない、3人の笑顔であった…
エンネア「うっ…うっ…うわぁぁぁぁん！」
エンネアの両の眼からは堪えていた大粒の涙が溢れ出していた。
ルナ「…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「…」
ルナもワイも…いや、誰がこの状況でこの少女に声をかける事ができよう。
ﾎﾟﾝ
しかしその時、モノがエンネアの肩を優しく叩いた。
モノは膝を屈めて、泣いているエンネアに目線を合わせる。
モノ「何を泣いているんだい我が妹エンネアよ。何か悲しい事があったのかね？」ｷﾞｭｯ
モノはエンネアを抱きしめる。
モノ「大丈夫かい？何か苦しい事があればいくらでも言ってくれたまえ、私たちは姉妹じゃあないか。痛みも苦しみも、3人で分かち合えばきっと乗り越えられるさ」
モノ「そうだ、今日は久しぶりに私が料理をしよう。昔2人が好きだったシチューを作ってあげよう。なあに心配は要らないよ、頭の中にレシピはちゃんと入っているさ。客人がた、悪いが我が妹テトラを呼んで来てくれないか？とても優秀な娘でね、いつも迷惑ばかりかけているからね…労いの言葉の１つでもかけてやりたいんだ」
「………」
ルナもワイも…返事をする事が出来なかった。
その部屋にはただただ…いつの間にか降り出していた雨音とエンネアの泣く声だけがずっと響いていた…
・虹村テトラ────死亡
・スタンドの矢────敵スタンドに奪われ行方不明
スタンド.ワンダーランドドリームズ
本体.？？？
破壊力.？
スピード.？
射程距離.？
精密動作性.？
持続性.？
成長性.？
明確なビジョンを持たない不定形のスタンド。
本体のイメージによってアレやコレなど色んな姿に変形する事が出来る。
関連項目
アニメ化したいと思った制作会社様がございましたらコメント欄にてご連絡下さい、適当に対応します。
810話 えちえちメスアンドロイドその��
〜前回までのあらすじ
4部主人公の東方ルナはワイと共に祖父の仇であるスタンド使いのミュニエ 安十郎を追い詰め、苦難の末撃破したのであった。しかしミュニエが言うには、ミュニエは生まれついてのスタンド使いでは無く、えちえちメスアンドロイドを名乗る集団に矢で射られてスタンド使いになったらしい。新たな脅威を察知したワイは杜王町に残り、東方ルナと共に矢の回収を目指すのであった…
ミュニエ 安十郎との激戦を終え、普段通りの生活に戻ったルナ。しかしこの街にひしめく不穏な空気をルナは感じ取っていた。
彡(ﾟ)(ﾟ)「それにしてもこのチョコバナナ美味いなぁ〜ﾊﾞｸﾊﾞｸ」
ルナ「ちょっと！なんで登校中に付いて来てるの！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「いつどこで新手のスタンド使いが現れるかわからんからな、いざという時の為に付いてくるくらいええやろ」
ルナ「あなたスタンド持ってないのにどうやって私を守るのよ」
彡(^)(^)「まあそう言わんといてや。ミュニエ戦の時もワイの閃きが勝敗を分けたんやし。おっ、なんかあっちからいい匂いがするで！行ったろ！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ
ルナ「もう…そこ学校への道じゃあないのに…」
ワイを追いかけたルナだったがそこで奇妙な物を発見した。
まず目を見張ったのは館であった。築50年は経ってあろう大きな館だがその周りには夥しい数の草が茂っており、ちょっと見ただけでは家と気付かないほど館を覆っていた。
そしてその館の入り口の手前、門を挟んだ先には…
ルナ「…なにこれ」
ｼﾞｭｰｼﾞｭｰ
紫髪の少女が屋台を引っさげてオナホを焼いていた。
彡(^)(^)「おぉ嬢ちゃん！オナホ焼いとるんか？買いたいからこの門開けてくれや！」
少女はこちらに気づいたようでおどおどしながらこちらに顔を向けた、
エンネア「あ、あ、あの…すみません…まだ開店前で…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「なんやと。ちょっとくらいええやないかいい感じに焼けとるやんけ、客の頼みが聞けないんか。」
ルナ「そんな無茶言わないの！威力業務妨害で三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処されるよ！とっとと行くよ！」
彡(-)(-)「ちぇ、ワイオナホ焼き食べたかったのに…」
エンネア「！」
その時、おどおどしていた紫髪の少女の表情が一気に強張った。
エンネア「あの…やっぱりいいですよ、売っても」
彡(^)(^)「おお！話のわかる娘やないか！門乗り越えて行ってええか？」
エンネア「いいですよ。ただし…もう1人の女の子は入れちゃダメですよ。」
彡(^)(^)「了解やで！ルナの分も買ったるわ！」
ルナ「いらない」
ワイは人1人分ほどの門を乗り越えて館の敷地内に入り、屋台を目指して歩いて行った。
ルナはそんなワイをぼんやりと見つめていたが、ふと館の方を見ると窓が空いているのが見えた。
それだけなら何も問題はなかったのかもしれない。しかしその窓からは、キリリと引かれている状態の矢が見えていた。
ルナ「なっ！？」
ﾊﾞｼｭｯ
矢は金を払おうとしているワイの顔面を見事に貫いた。
エンネア「あっ、もうこれでいいのですか？テトラ姉さま」
紫髪の少女は携えた無線機に向かって喋る。
？？？「ええ、まさかこんな見え見えの作戦が成功するとは思ってませんでした…どうやら私達はワイの馬鹿さ加減を甘く見てたのかもしれません。そのままワイを屋敷まで引きずって来なさいエンネア」
了解しました。とだけ小さく返したエンネアは、倒れて痙攣しているワイの足を持って館に向かおうとし…
ﾊﾞｺﾞｫﾝ！
足を止めた。
エンネアが破裂音の先を見ると、先ほどまで焼いていたオナホに石がめり込んでいた。割れたオナホからは精液を模した生クリームがドクドクと溢れ出ていた。
門の方に振り向くと、破壊された門とこちらへ歩いてくるルナ、そしてルナのスタンド「クレイジーダイヤモンド」が見えた。
エンネア「…私達の邪魔しないで欲しいです、ルナさん。痛い目には合いたくないでしょう？」
ルナは歩みを止めずにどんどん突き進む。
ルナ「言っとくけどね、登校の邪魔をされてるのはルナの方なんだよ！それに痛い目に合わせるとか抜かしてるけど…」
ﾊﾞｼｭｯ！
ルナが喋り終わるその刹那、ルナのスタンドが目にも止まらぬ速さで地面に落ちている石を拾い、拳に握っていた。
ルナ「あなたは知らないかもしれないけど私のスタンドは強いんだよ！その綺麗な顔をひしゃげられたくなかったらとっととそのハゲを解放してよね！」
しかしエンネアは動じなかった。
エンネア「…あなたのスタンドの強さはよく知っています。そしてこのハゲを回復させる為にはこいつに触れなければいけない事も…」
ｸﾙｩｰｯ!
エンネアはまた館の方を向いて急いでワイを引きずり始めた。
ルナ「なっ！？」
スタンドで応戦すると予想していたルナはエンネアの行動に呆気に取られたがすぐに我に帰り、石を投げて攻撃しようとしたその時、自身のちんぽがビクンビクンしている事に気付いた。
そして次の瞬間…
ルナ「〜〜ッッッッ‼‼⁇ﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭ！！！！！！ﾄﾞﾋﾟｭﾋﾟﾋﾟﾄﾞﾋﾞｭﾋﾞｭﾋﾞｭｭｭｭｭﾌﾞﾘﾘｲﾘﾌﾞﾌﾞﾌﾞﾌﾞｩｩｩｩｯｯｯ！！！！！！！」
勢いよくちんぽから発射されたその性液はルナのパンツから飛び出し、スカートの内側をべっとりと濡らした。
ルナ「な、なんだぁ〜これはッッ⁉」
ルナが自身のパンツを捲ると…
意外！それはオナホッ！ルナのちんぽにはいつの間にかオナホが吸い付いていたッ‼
オナホを取ろうとあくせくしているルナを尻目にエンネアは館の中に入っていった。
エンネア「確かにあなたのスタンドは強い…私なんかじゃあ勝てはしない…」
エンネア「…でもテトラ姉さんとなら、『創造』のスタンドを持つ私と、『敗北』のスタンドを持つテトラ姉さんとなら確実にルナを倒す事が出来るッッッ！」
エンネアは引きずっていたワイから矢を抜き取り、また引きずり始めた。
エンネア「姉さんの為にはこいつが必要なんだ！来なよルナ！私達の意志はあなた1人に打ち破れる程やわじゃあないッ！」
なんとかオナホをちんぽから抜き取り、射精が治ったルナは館に入るのであった…
to be continued.…
スタンド名.クラウド・NO.9
本体. 虹村エンネア
パラメーター.
破壊力B
スピードD
射程距離B
精密動作性C
持続性A
成長性A
丸っこいロボのような見た目をしたスタンド。
能力.他人の精力をエネルギーにしてオナホを『創造』する。他人の精力をエネルギー源とする為、本体の負荷を最小限にしてスタンドを使う事が出来る。オナホは好きな場所に創造ができる上に精力があるだけ持続性があるので、精力が高い奴ほど苦戦を強いられるだろう。また、この能力はまだ発展段階であり、更なる進化があると思われる。
4部主人公の東方ルナはワイと共に祖父の仇であるスタンド使いのミュニエ 安十郎を追い詰め、苦難の末撃破したのであった。しかしミュニエが言うには、ミュニエは生まれついてのスタンド使いでは無く、えちえちメスアンドロイドを名乗る集団に矢で射られてスタンド使いになったらしい。新たな脅威を察知したワイは杜王町に残り、東方ルナと共に矢の回収を目指すのであった…
ミュニエ 安十郎との激戦を終え、普段通りの生活に戻ったルナ。しかしこの街にひしめく不穏な空気をルナは感じ取っていた。
彡(ﾟ)(ﾟ)「それにしてもこのチョコバナナ美味いなぁ〜ﾊﾞｸﾊﾞｸ」
ルナ「ちょっと！なんで登校中に付いて来てるの！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「いつどこで新手のスタンド使いが現れるかわからんからな、いざという時の為に付いてくるくらいええやろ」
ルナ「あなたスタンド持ってないのにどうやって私を守るのよ」
彡(^)(^)「まあそう言わんといてや。ミュニエ戦の時もワイの閃きが勝敗を分けたんやし。おっ、なんかあっちからいい匂いがするで！行ったろ！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ
ルナ「もう…そこ学校への道じゃあないのに…」
ワイを追いかけたルナだったがそこで奇妙な物を発見した。
まず目を見張ったのは館であった。築50年は経ってあろう大きな館だがその周りには夥しい数の草が茂っており、ちょっと見ただけでは家と気付かないほど館を覆っていた。
そしてその館の入り口の手前、門を挟んだ先には…
ルナ「…なにこれ」
ｼﾞｭｰｼﾞｭｰ
紫髪の少女が屋台を引っさげてオナホを焼いていた。
彡(^)(^)「おぉ嬢ちゃん！オナホ焼いとるんか？買いたいからこの門開けてくれや！」
少女はこちらに気づいたようでおどおどしながらこちらに顔を向けた、
エンネア「あ、あ、あの…すみません…まだ開店前で…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「なんやと。ちょっとくらいええやないかいい感じに焼けとるやんけ、客の頼みが聞けないんか。」
ルナ「そんな無茶言わないの！威力業務妨害で三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処されるよ！とっとと行くよ！」
彡(-)(-)「ちぇ、ワイオナホ焼き食べたかったのに…」
エンネア「！」
その時、おどおどしていた紫髪の少女の表情が一気に強張った。
エンネア「あの…やっぱりいいですよ、売っても」
彡(^)(^)「おお！話のわかる娘やないか！門乗り越えて行ってええか？」
エンネア「いいですよ。ただし…もう1人の女の子は入れちゃダメですよ。」
彡(^)(^)「了解やで！ルナの分も買ったるわ！」
ルナ「いらない」
ワイは人1人分ほどの門を乗り越えて館の敷地内に入り、屋台を目指して歩いて行った。
ルナはそんなワイをぼんやりと見つめていたが、ふと館の方を見ると窓が空いているのが見えた。
それだけなら何も問題はなかったのかもしれない。しかしその窓からは、キリリと引かれている状態の矢が見えていた。
ルナ「なっ！？」
ﾊﾞｼｭｯ
矢は金を払おうとしているワイの顔面を見事に貫いた。
エンネア「あっ、もうこれでいいのですか？テトラ姉さま」
紫髪の少女は携えた無線機に向かって喋る。
？？？「ええ、まさかこんな見え見えの作戦が成功するとは思ってませんでした…どうやら私達はワイの馬鹿さ加減を甘く見てたのかもしれません。そのままワイを屋敷まで引きずって来なさいエンネア」
了解しました。とだけ小さく返したエンネアは、倒れて痙攣しているワイの足を持って館に向かおうとし…
ﾊﾞｺﾞｫﾝ！
足を止めた。
エンネアが破裂音の先を見ると、先ほどまで焼いていたオナホに石がめり込んでいた。割れたオナホからは精液を模した生クリームがドクドクと溢れ出ていた。
門の方に振り向くと、破壊された門とこちらへ歩いてくるルナ、そしてルナのスタンド「クレイジーダイヤモンド」が見えた。
エンネア「…私達の邪魔しないで欲しいです、ルナさん。痛い目には合いたくないでしょう？」
ルナは歩みを止めずにどんどん突き進む。
ルナ「言っとくけどね、登校の邪魔をされてるのはルナの方なんだよ！それに痛い目に合わせるとか抜かしてるけど…」
ﾊﾞｼｭｯ！
ルナが喋り終わるその刹那、ルナのスタンドが目にも止まらぬ速さで地面に落ちている石を拾い、拳に握っていた。
ルナ「あなたは知らないかもしれないけど私のスタンドは強いんだよ！その綺麗な顔をひしゃげられたくなかったらとっととそのハゲを解放してよね！」
しかしエンネアは動じなかった。
エンネア「…あなたのスタンドの強さはよく知っています。そしてこのハゲを回復させる為にはこいつに触れなければいけない事も…」
ｸﾙｩｰｯ!
エンネアはまた館の方を向いて急いでワイを引きずり始めた。
ルナ「なっ！？」
スタンドで応戦すると予想していたルナはエンネアの行動に呆気に取られたがすぐに我に帰り、石を投げて攻撃しようとしたその時、自身のちんぽがビクンビクンしている事に気付いた。
そして次の瞬間…
ルナ「〜〜ッッッッ‼‼⁇ﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭ！！！！！！ﾄﾞﾋﾟｭﾋﾟﾋﾟﾄﾞﾋﾞｭﾋﾞｭﾋﾞｭｭｭｭｭﾌﾞﾘﾘｲﾘﾌﾞﾌﾞﾌﾞﾌﾞｩｩｩｩｯｯｯ！！！！！！！」
勢いよくちんぽから発射されたその性液はルナのパンツから飛び出し、スカートの内側をべっとりと濡らした。
ルナ「な、なんだぁ〜これはッッ⁉」
ルナが自身のパンツを捲ると…
意外！それはオナホッ！ルナのちんぽにはいつの間にかオナホが吸い付いていたッ‼
オナホを取ろうとあくせくしているルナを尻目にエンネアは館の中に入っていった。
エンネア「確かにあなたのスタンドは強い…私なんかじゃあ勝てはしない…」
エンネア「…でもテトラ姉さんとなら、『創造』のスタンドを持つ私と、『敗北』のスタンドを持つテトラ姉さんとなら確実にルナを倒す事が出来るッッッ！」
エンネアは引きずっていたワイから矢を抜き取り、また引きずり始めた。
エンネア「姉さんの為にはこいつが必要なんだ！来なよルナ！私達の意志はあなた1人に打ち破れる程やわじゃあないッ！」
なんとかオナホをちんぽから抜き取り、射精が治ったルナは館に入るのであった…
to be continued.…
スタンド名.クラウド・NO.9
本体. 虹村エンネア
パラメーター.
破壊力B
スピードD
射程距離B
精密動作性C
持続性A
成長性A
丸っこいロボのような見た目をしたスタンド。
能力.他人の精力をエネルギーにしてオナホを『創造』する。他人の精力をエネルギー源とする為、本体の負荷を最小限にしてスタンドを使う事が出来る。オナホは好きな場所に創造ができる上に精力があるだけ持続性があるので、精力が高い奴ほど苦戦を強いられるだろう。また、この能力はまだ発展段階であり、更なる進化があると思われる。
811話 えちえちメスアンドロイドその��
ﾄﾞﾗｧ!
ルナのスタンドが声を上げて拳を振りかぶると同時に、館の扉がけたたましい音と共に吹き飛んだ。
ルナ「ワイ！どこにいるの！」
ルナは周りを見渡すと、床に血の痕が付いているのを発見した。ワイの矢傷であろうその血は引きずられた痕跡があり、ベッタリと奥の部屋まで続いていた。
ルナ（おそらくワイが射られたのはミュニエの話していた「スタンドの矢」ッ！適性のある者には祝福を、ない者には死をもたらす矢ッ！ワイが射られた様子を見るに恐らくワイには適性が無かったッ！このままでは数分で死に至ってしまう…）
ルナ（そしてスタンドの矢を持っているっつぅ事はよぉ〜こいつらがミュニエの言っていた『えちえちメスアンドロイド』ッッ！）
ｽｩ〜
ルナは自身の自慢のリーゼントヘアを整え、深呼吸をした。
ルナ「グレート…敵は2人（見えてる限りだと）、ワイを救出しつつ敵を倒すってのはちとヘビィだがよぉ〜、おじいちゃんが守っていたこの街の平和を守る為にもあの矢は破壊しちゃうんだから！あ、ついでにあのハゲも助けるよ！」
ゆっくりと周りを警戒し、だが迅速にルナは血痕を追いかける。
ルナ（いくらオナホに時間を取られたとはいえ、中年男性のワイを引きずって遠くまで行く時間は無かったはずだよ！だからここはまだ見ぬもう1人の敵が合流する前にオナホ使いを叩く！）
ｶﾞﾁｬｯ
血痕を辿っているとリビングにたどり着いた。かなり広い所であったが物は少なく、テーブルと椅子と周りに細々と家具があるだけの場所。
そしてそこに…
ルナ「見つけたよ！」
ワイの足首を持って息を切らしているエンネアがいた。
エンネア「ﾊｧﾊｧ…この人重すぎです…」
ルナはじわじわと間合いを詰める。
ルナ「か弱い女の子が簡単に持てる様な重さじゃあないからねそのハゲは」
ルナはクレイジーダイヤモンドを構えさせて戦闘態勢に入った。
ルナ「そんなか弱いあなたにお願いするけど、ワイを解放してくれないかな？そうしてくれたらすっごい楽になるんだけど…じゃないと殺すね！」
しかしエンネアは動じない。
エンネア「最初から下手 に出るなんて、『私はあなたに勝てません』と言っている様なものですよ、ルナさん」
ルナの方に振り向くと、エンネアはルナをキッと睨みつけた。
エンネア「あなたは私達に勝てはしない」
ﾄﾞｷﾞｭﾝ！
その瞬間、エンネアの後ろに丸いロボの様なスタンドが現れた。
ルナ「！」
エンネア「私のスタンドの能力は先ほどお見せしたように、オナホールを『創造』するスタンドッ！そしてそのエネルギーはあなたの精力をベースとする！…どうやらあなたはまだ精力が有り余っているようですね…」
ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
エンネアが手をルナの股間の方へ向ける、それと同時に後ろのスタンドも同じ動きをした。
エンネア「短時間に2度の強烈な射精ッ！そんな事が起きれば人間は誰しも動けはしないッ！」
エンネアの動いていた手がピタリと静止した。
エンネア「繁栄の噴水みたいに情けなく精子ぶちまけなさい！ルナ！」
まさに人間の根源的な性質を突いた攻撃ッ！予測可能回避不可能ッ！エンネアは勝利を確信したッッッッッ！
だが…
ｶﾞｺﾝ!
ｺﾛｺﾛ…
エンネア「なっ…！」
エンネアが『創造』したオナホがルナのスカートの下を転がっているではないか！
エンネア（うそ…まさか手元が狂って『創造』する場所を間違えた…？いや、確かに私は正確にルナのちんぽを捕捉したはず…）
ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
ルナ「フッ…まだ気付かないの？えちえちメスアンドロイドちゃん」
エンネア「なんですって…」
ﾊｯ!
その時、エンネアはルナのスカートの一部分が盛り上がっている事に気付いた。
エンネア「ま、まさかあなた…」
ルナ「そう！」ﾊﾞｯ!
ルナは前掛けを上げた、すると…
ﾊﾞｧｰﾝ!
意外！それはオナホッ！ルナは屋台で焼かれていたオナホをクレイジーダイヤモンドで焼く前の状態に戻し、館に入る前に装着していたのだッッッッッ！
ルナ「いきなりオナホを装着させられたらいくらルナでも射精は免れない…でも事前に付けて慣れさせていれば不意に射精する事は無いッ！」
エンネア「な、なんて事を考えるの…」
エンネア（そして先にオナホを装着していた事によって私の『創造』したオナホは弾かれて地に堕ちた…ッ！完全なる対策を既にここに来る前にルナは練っていたッ！）
ルナ「そしてあなたのその絶望に陥った表情を見てオカズも補給ッ！準備は完全に整ったッ！」ﾑｸﾑｸ
ルナのちんぽに付けられたオナホが震える！
ルナ「震えるぞちんぽ！バチ切れるほどヒート！刻むよ！精液のビート！」
エンネア「くっ！クラウド・NO.9！私を守っ…」
ルナのちんぽが黄金に輝く…！
ルナ「白濁色の射精疾走 ‼‼‼ （ﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭ！！！！！！ﾄﾞﾋﾟｭﾋﾟﾋﾟﾄﾞﾋﾞｭﾋﾞｭﾋﾞｭｭｭｭｭﾌﾞﾘﾘｲﾘﾌﾞﾌﾞﾌﾞﾌﾞｩｩｩｩｯｯｯ！！！！！！！）」
ここに来るまでにずっとオナホを装着していたルナの興奮度は頂点に達していたッ！そして祖先より伝わる「黄金の精子」を受け継ぐルナの精力は留まる事を知らないッ！その２つが掛け合わさった事による射精の威力は…
ﾄﾞｯﾊﾞｧｧｰﾝ!
オナホをちんぽから発射するまでに至ったッ！
エンネアに向かって強烈な威力で放たれるオナホッ！エンネアは急いでスタンドでガードしようとするも間に合わず…
ﾍﾞｷﾊﾞｷﾎﾞｷ
エンネア「ごべばっ！」
エンネアの腹にぶち当たり、肋骨を2.3本砕いたッ！
ﾄﾞｸﾞｼｬｧ!
そのままの勢いで壁に叩きつけられたエンネアは膝から崩れ落ちた。
エンネア（規格外過ぎる…その発想力も…そのパワーも…）
ルナ「ふぅ、気持ち良かった………はっ！そうだワイをクレイジーダイヤモンドで直さないと！」
ルナはテーブルの下に転がっているワイの所に駆け寄った。
エンネア（やはり私なんかじゃあ勝てない…あまりにも強すぎる…）
ルナ「今すぐ治すからね！クレイジーダイヤモンドッ！」
エンネア（でも…）
ルナ「このまま矢も破壊して2人でとっとと帰るよ！」
クレイジーダイヤモンドの手がワイに触れそうになったその時…
エンネア（私達2人なら…ッ！）
ルナは気づいた、自分の影に誰かの影が覆いかぶさっている事に。
ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
テトラ「否定します、あなた方は矢を破壊する事は出来ません。ここから帰る事も…」
ﾌﾞｩﾝ!
ルナの頭を目掛けて杖が振り下ろされた…
to be continued…
ルナのスタンドが声を上げて拳を振りかぶると同時に、館の扉がけたたましい音と共に吹き飛んだ。
ルナ「ワイ！どこにいるの！」
ルナは周りを見渡すと、床に血の痕が付いているのを発見した。ワイの矢傷であろうその血は引きずられた痕跡があり、ベッタリと奥の部屋まで続いていた。
ルナ（おそらくワイが射られたのはミュニエの話していた「スタンドの矢」ッ！適性のある者には祝福を、ない者には死をもたらす矢ッ！ワイが射られた様子を見るに恐らくワイには適性が無かったッ！このままでは数分で死に至ってしまう…）
ルナ（そしてスタンドの矢を持っているっつぅ事はよぉ〜こいつらがミュニエの言っていた『えちえちメスアンドロイド』ッッ！）
ｽｩ〜
ルナは自身の自慢のリーゼントヘアを整え、深呼吸をした。
ルナ「グレート…敵は2人（見えてる限りだと）、ワイを救出しつつ敵を倒すってのはちとヘビィだがよぉ〜、おじいちゃんが守っていたこの街の平和を守る為にもあの矢は破壊しちゃうんだから！あ、ついでにあのハゲも助けるよ！」
ゆっくりと周りを警戒し、だが迅速にルナは血痕を追いかける。
ルナ（いくらオナホに時間を取られたとはいえ、中年男性のワイを引きずって遠くまで行く時間は無かったはずだよ！だからここはまだ見ぬもう1人の敵が合流する前にオナホ使いを叩く！）
ｶﾞﾁｬｯ
血痕を辿っているとリビングにたどり着いた。かなり広い所であったが物は少なく、テーブルと椅子と周りに細々と家具があるだけの場所。
そしてそこに…
ルナ「見つけたよ！」
ワイの足首を持って息を切らしているエンネアがいた。
エンネア「ﾊｧﾊｧ…この人重すぎです…」
ルナはじわじわと間合いを詰める。
ルナ「か弱い女の子が簡単に持てる様な重さじゃあないからねそのハゲは」
ルナはクレイジーダイヤモンドを構えさせて戦闘態勢に入った。
ルナ「そんなか弱いあなたにお願いするけど、ワイを解放してくれないかな？そうしてくれたらすっごい楽になるんだけど…じゃないと殺すね！」
しかしエンネアは動じない。
エンネア「最初から
ルナの方に振り向くと、エンネアはルナをキッと睨みつけた。
エンネア「あなたは私達に勝てはしない」
ﾄﾞｷﾞｭﾝ！
その瞬間、エンネアの後ろに丸いロボの様なスタンドが現れた。
ルナ「！」
エンネア「私のスタンドの能力は先ほどお見せしたように、オナホールを『創造』するスタンドッ！そしてそのエネルギーはあなたの精力をベースとする！…どうやらあなたはまだ精力が有り余っているようですね…」
ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
エンネアが手をルナの股間の方へ向ける、それと同時に後ろのスタンドも同じ動きをした。
エンネア「短時間に2度の強烈な射精ッ！そんな事が起きれば人間は誰しも動けはしないッ！」
エンネアの動いていた手がピタリと静止した。
エンネア「繁栄の噴水みたいに情けなく精子ぶちまけなさい！ルナ！」
まさに人間の根源的な性質を突いた攻撃ッ！予測可能回避不可能ッ！エンネアは勝利を確信したッッッッッ！
だが…
ｶﾞｺﾝ!
ｺﾛｺﾛ…
エンネア「なっ…！」
エンネアが『創造』したオナホがルナのスカートの下を転がっているではないか！
エンネア（うそ…まさか手元が狂って『創造』する場所を間違えた…？いや、確かに私は正確にルナのちんぽを捕捉したはず…）
ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
ルナ「フッ…まだ気付かないの？えちえちメスアンドロイドちゃん」
エンネア「なんですって…」
ﾊｯ!
その時、エンネアはルナのスカートの一部分が盛り上がっている事に気付いた。
エンネア「ま、まさかあなた…」
ルナ「そう！」ﾊﾞｯ!
ルナは前掛けを上げた、すると…
ﾊﾞｧｰﾝ!
意外！それはオナホッ！ルナは屋台で焼かれていたオナホをクレイジーダイヤモンドで焼く前の状態に戻し、館に入る前に装着していたのだッッッッッ！
ルナ「いきなりオナホを装着させられたらいくらルナでも射精は免れない…でも事前に付けて慣れさせていれば不意に射精する事は無いッ！」
エンネア「な、なんて事を考えるの…」
エンネア（そして先にオナホを装着していた事によって私の『創造』したオナホは弾かれて地に堕ちた…ッ！完全なる対策を既にここに来る前にルナは練っていたッ！）
ルナ「そしてあなたのその絶望に陥った表情を見てオカズも補給ッ！準備は完全に整ったッ！」ﾑｸﾑｸ
ルナのちんぽに付けられたオナホが震える！
ルナ「震えるぞちんぽ！バチ切れるほどヒート！刻むよ！精液のビート！」
エンネア「くっ！クラウド・NO.9！私を守っ…」
ルナのちんぽが黄金に輝く…！
ルナ「
ここに来るまでにずっとオナホを装着していたルナの興奮度は頂点に達していたッ！そして祖先より伝わる「黄金の精子」を受け継ぐルナの精力は留まる事を知らないッ！その２つが掛け合わさった事による射精の威力は…
ﾄﾞｯﾊﾞｧｧｰﾝ!
オナホをちんぽから発射するまでに至ったッ！
エンネアに向かって強烈な威力で放たれるオナホッ！エンネアは急いでスタンドでガードしようとするも間に合わず…
ﾍﾞｷﾊﾞｷﾎﾞｷ
エンネア「ごべばっ！」
エンネアの腹にぶち当たり、肋骨を2.3本砕いたッ！
ﾄﾞｸﾞｼｬｧ!
そのままの勢いで壁に叩きつけられたエンネアは膝から崩れ落ちた。
エンネア（規格外過ぎる…その発想力も…そのパワーも…）
ルナ「ふぅ、気持ち良かった………はっ！そうだワイをクレイジーダイヤモンドで直さないと！」
ルナはテーブルの下に転がっているワイの所に駆け寄った。
エンネア（やはり私なんかじゃあ勝てない…あまりにも強すぎる…）
ルナ「今すぐ治すからね！クレイジーダイヤモンドッ！」
エンネア（でも…）
ルナ「このまま矢も破壊して2人でとっとと帰るよ！」
クレイジーダイヤモンドの手がワイに触れそうになったその時…
エンネア（私達2人なら…ッ！）
ルナは気づいた、自分の影に誰かの影が覆いかぶさっている事に。
ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
テトラ「否定します、あなた方は矢を破壊する事は出来ません。ここから帰る事も…」
ﾌﾞｩﾝ!
ルナの頭を目掛けて杖が振り下ろされた…
to be continued…
812話 ドント･テイク･ミー･フォー･ア･ルーザーとON・Jその��
ルナの後ろに佇むその女からは怒りや高揚といった感情は読み取れない。
ただ単に目的を達成する為だけの『機械』のように右手に持つ杖をルナの頭目掛けて振り下ろした。
ﾌﾞｩﾝ!
円柱状になっている杖のヘッド部分がルナの頭に直撃するそのギリギリの所で…
ﾊﾞｷｨ!
ワイに触れようとしていたルナのクレイジーダイヤモンドの手を動かし杖を払い除けた。その勢いのままルナは間合いを取るように後ろに飛び退き、杖への衝撃によって女は少しよろめいた。
ルナ（い、今のはマジにやばかった…オナホ使いを倒して完全に舞い上がっちまってた…2階からワイを矢で射った奴がいる事を完全に忘れていた…）
ルナ（それにこいつの妨害のせいでワイに触れる事が出来なかったッ！もう予断を許さない状況だと言うのにッ！）
彡()()「……ﾋﾟｸｯ………」
ルナがワイの方を見るともうほとんど痙攣すらしていなかった。その顔からは生気が失せており、命の灯火が燃え尽きようとしているのがアリアリと見えた。
ｽﾀｽﾀ
長髪の女はワイには目もくれずルナの方へ向かって来る。
ルナ「ちょ、ちょ、ちょっと待って！」
ﾋﾟﾀｯ
女の足が止まる。
ルナ「あの、えーと….…そうだ！じ、実はルナ達ってアンドロイドなの！貴方達みたいに頑張ってるアンドロイドを見て感動したんだ！是非『えちえちメスアンドロイド』の仲間に…」
テトラ「もうちょいマシな言い訳を思いつかなかったんですか？」
真面目に考えたもんッ！…そうルナが口にするよりも先に女の足が床を蹴り、その勢いで身体を宙に飛び上がらせルナの方に向かって来た。
ルナも急いでクレイジーダイヤモンドを構えさせる。
この時、飛び上がりつつもテトラは思案していた、ルナがどのような行動に出るかを。
バックステップで間合いをズラす、攻撃を避けてカウンターを狙う、諦めて絶頂射精する、などあらゆるパターンを考えていたが、ルナが取った行動はそのどれでもない…
ﾀﾞｯ!
前進であった。
ルナはスタンドと共にテトラに向かって突撃して来たのであるッ！
テトラ（血迷いましたかルナさん…？それとも気付いていないのか…。あなたのスタンドと私の杖ではこちらの方が射程距離は長い、故にあなたが真正面から来てしまったら私の攻撃の方が確実に先に当たるのは明白ッ！一体何を…）
ﾊｯ
その時テトラはルナのスタンドの手に何かが握られている事に気づいた。
テトラ（…ッ！それが狙いかッ！）
ﾄﾞﾗｧ!
ルナのスタンドが、握っていた物をテトラに向かって投擲した。
時速300kmを誇るクレイジーダイヤモンドの腕力から放たれたその物体はとてつもないスピードでテトラに向かうが…
ｶﾞｷｨﾝ
テトラの杖捌きによって弾かれた。
弾かれたその物体は空中でバラバラになり宙を舞う。
テトラ（いくらあなたのスタンドのパワーが強かったとしても先に気付いていれば対処するのは私にとって造作もない事ッ！）
両者の勢いは止まる事なく接近し、お互いの距離は僅か2mまでに縮まったッ！
テトラ（これで何も問題はないッ！その小さい顔面を吹き飛ばして差し上げますッ！）
テトラが天高く杖を持ち上げ、勢いよく振り下ろそうとしたその瞬間…テトラの目の端は捉えていた、
ルナが笑っている所を。
次の瞬間、テトラの背後から次々と細かな欠けらのような物がテトラの股間に向かって集まって来た。
テトラ「こ、これはッ！」
テトラ（まさか私がさっき破壊したのは…！）
ルナ「そう！ルナが投げたのはさっきルナが使っていた『オナホ』ッ！あれはあなたにぶつける為に投げたんじゃあない！『治す』為に投げたんだよ！」
ﾊﾞｧｰﾝ!
テトラによってバラバラにされたオナホの破片はテトラの股間に集結し、修復されテトラのちんぽにすっぽり嵌まり込んだッッッッッ！
テトラ「あっ…！」
テトラ「んほおぉぉぉぉぉ！！！！！！！？？？？？？？（ﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭ！！！！！！ﾄﾞﾋﾟｭﾋﾟﾋﾟﾄﾞﾋﾞｭﾋﾞｭﾋﾞｭｭｭｭｭﾌﾞﾘﾘｲﾘﾌﾞﾌﾞﾌﾞﾌﾞｩｩｩｩｯｯｯ！！！！！！！ ）」
テトラは勢いよく射精し、腰砕けになりその場にへたり込む。
ルナ「ルナのスタンド能力は『治す』能力ッ！忘れっぽいんならよぉ〜メモっときなよ！エロ漫画の正の字みたいに身体によぉ〜！」
ルナは走る勢いを止める事なく、テトラをすり抜けワイの元へ向かう。
ルナ「よし！今だよ！クレイジーダイヤモンドッ！」
ルナのスタンドの手がワイに触れる、それと共にワイの体が薄く光り始めた。
矢によって開いていた穴が少しずつではあるが縮小し、破壊された組織が回復していった。
ルナ（これでなんとかワイは助かった…）
しかしルナは気付いていた、背後にいる女の殺気が消えていない事に。
ﾌﾞｩﾝ
射精からすぐに立ち直った女は、オナホを付けたままルナに向かって杖を振り下ろしていた。
ルナ「くっ！」ﾁｯ
なんとか避けるもののルナの結んだ長い髪の毛に擦り、髪が解けてしまう。
ルナが後ろに退いたのを見て、女は慣れた手付きでオナホを外した。股間部からドロッとした白濁液がドバーッ！と流れ、床を覆った。
テトラ「…我が妹エンネアはしっかり働いてくれていたようですね」
ルナ「…ﾊｧﾊｧ」
ルナはなんとか息を整えようとするもなかなか呼吸が落ち着かない。
テトラ「今の攻撃を避ける時も…さっきの私にオナホを付けた時も…なぜスタンドで反撃をしないのですか？するだけの時間はあった筈。それをしないのは、やはりエンネアの射精2連発がやはり効いているようですね」
ルナ（…ッ！バレていたッ！）
ルナ（ルナの一族にまつわる『黄金の精子』…これさえあれば本来なら多少射精しようが体力は持つはず…でも昨日、ルナは7回シコってしまっているッ！そのせいでスタンドを出す体力がもう殆ど残ってないッ！）
ルナ（どうする…どうすれば切り抜けれる？）
ルナ（この女の棒術…って言うのかな？その腕前は半端じゃあないッ！パワーとスピードではルナのクレイジーダイヤモンドが勝ってるとしても、その技術力のせいで真っ向に戦っても勝ち目は薄いッ！となれば…）
ルナは顔を下に向け、余裕のあるような表情をした。
ルナ「…どうやらお姉さんはルナを見縊っているようだけど本当にいいのかな？スタンドを出して戦わないと足元すくわれちゃうかもよ？」
ルナ（本体が無理ならスタンドを叩きのめすッ！スタンドのダメージは本体へのダメージ！残り少ないスタンドパワーで勝ちにいくならこれしかないッ！）
テトラは即答した。
テトラ「否定します。私はあなたを侮っていません、むしろ逆です。今、圧倒的に私が有利な状況だとしてもあなたは何か企んでいて逆転する…そんな『凄み』をあなたは持っている。…なので確実に勝つ方法で行かせてもらいます」
ﾊﾟｷﾊﾟｷ…
ルナ（こ、この音は…？何かが凍っているッ⁉）
次の瞬間テトラの背後の空気が凍りつき、凝縮され、スマホ大の氷の結晶になった。
その表面は竜の鱗のようになっており、結晶の中にはおかっぱ頭の少女の生首のような物が閉じ込められている。
ルナ「こ、これがあなたのスタンド…ッ！」
テトラ「私のスタンド『ドント・テイク・ミー・フォー・ア・ルーザー』！。この能力が発動してる間、私はどんな勝負には勝つ事は出来ないッ！」
ルナ「…え？」
テトラ「あの矢は私達姉妹の未来を切り開く為に必要な物ッ！ルナ、我が『敗北』のスタンドをもってあなたに勝つ！私達の未来を切り開く邪魔は絶対にさせません！」
to be continued…
スタンド名. ドント･テイク･ミー･フォー･ア･ルーザー（私を負け犬と呼ばないで）
本体.虹村テトラ
破壊力.E
スピード.D
射程距離.D
精密動作性.E
持続性.B
成長性.C
氷に閉じ込められた少女の生首のような見た目のスタンド。スタンド自体にパワーは無く、ただ宙をふわふわ浮いてるのみ。
能力.どんな事であろうと絶対に『敗北』する能力。どんな有利状況で人気投票しようが1位になる事はなく、何回寝そべったままゴミ箱にオナティッシュを投げ入れようと絶対失敗し、果てには精子と力比べをしようとしてもその前になんらかの事故で指一本も動かせない体になり不戦敗となってしまう、呪いに近い能力。
ただし、このスタンドの能力は結果が絶対に『敗北』になるだけであって、その過程がどうなるかは本体次第である。
ただ単に目的を達成する為だけの『機械』のように右手に持つ杖をルナの頭目掛けて振り下ろした。
ﾌﾞｩﾝ!
円柱状になっている杖のヘッド部分がルナの頭に直撃するそのギリギリの所で…
ﾊﾞｷｨ!
ワイに触れようとしていたルナのクレイジーダイヤモンドの手を動かし杖を払い除けた。その勢いのままルナは間合いを取るように後ろに飛び退き、杖への衝撃によって女は少しよろめいた。
ルナ（い、今のはマジにやばかった…オナホ使いを倒して完全に舞い上がっちまってた…2階からワイを矢で射った奴がいる事を完全に忘れていた…）
ルナ（それにこいつの妨害のせいでワイに触れる事が出来なかったッ！もう予断を許さない状況だと言うのにッ！）
彡()()「……ﾋﾟｸｯ………」
ルナがワイの方を見るともうほとんど痙攣すらしていなかった。その顔からは生気が失せており、命の灯火が燃え尽きようとしているのがアリアリと見えた。
ｽﾀｽﾀ
長髪の女はワイには目もくれずルナの方へ向かって来る。
ルナ「ちょ、ちょ、ちょっと待って！」
ﾋﾟﾀｯ
女の足が止まる。
ルナ「あの、えーと….…そうだ！じ、実はルナ達ってアンドロイドなの！貴方達みたいに頑張ってるアンドロイドを見て感動したんだ！是非『えちえちメスアンドロイド』の仲間に…」
テトラ「もうちょいマシな言い訳を思いつかなかったんですか？」
真面目に考えたもんッ！…そうルナが口にするよりも先に女の足が床を蹴り、その勢いで身体を宙に飛び上がらせルナの方に向かって来た。
ルナも急いでクレイジーダイヤモンドを構えさせる。
この時、飛び上がりつつもテトラは思案していた、ルナがどのような行動に出るかを。
バックステップで間合いをズラす、攻撃を避けてカウンターを狙う、諦めて絶頂射精する、などあらゆるパターンを考えていたが、ルナが取った行動はそのどれでもない…
ﾀﾞｯ!
前進であった。
ルナはスタンドと共にテトラに向かって突撃して来たのであるッ！
テトラ（血迷いましたかルナさん…？それとも気付いていないのか…。あなたのスタンドと私の杖ではこちらの方が射程距離は長い、故にあなたが真正面から来てしまったら私の攻撃の方が確実に先に当たるのは明白ッ！一体何を…）
ﾊｯ
その時テトラはルナのスタンドの手に何かが握られている事に気づいた。
テトラ（…ッ！それが狙いかッ！）
ﾄﾞﾗｧ!
ルナのスタンドが、握っていた物をテトラに向かって投擲した。
時速300kmを誇るクレイジーダイヤモンドの腕力から放たれたその物体はとてつもないスピードでテトラに向かうが…
ｶﾞｷｨﾝ
テトラの杖捌きによって弾かれた。
弾かれたその物体は空中でバラバラになり宙を舞う。
テトラ（いくらあなたのスタンドのパワーが強かったとしても先に気付いていれば対処するのは私にとって造作もない事ッ！）
両者の勢いは止まる事なく接近し、お互いの距離は僅か2mまでに縮まったッ！
テトラ（これで何も問題はないッ！その小さい顔面を吹き飛ばして差し上げますッ！）
テトラが天高く杖を持ち上げ、勢いよく振り下ろそうとしたその瞬間…テトラの目の端は捉えていた、
ルナが笑っている所を。
次の瞬間、テトラの背後から次々と細かな欠けらのような物がテトラの股間に向かって集まって来た。
テトラ「こ、これはッ！」
テトラ（まさか私がさっき破壊したのは…！）
ルナ「そう！ルナが投げたのはさっきルナが使っていた『オナホ』ッ！あれはあなたにぶつける為に投げたんじゃあない！『治す』為に投げたんだよ！」
ﾊﾞｧｰﾝ!
テトラによってバラバラにされたオナホの破片はテトラの股間に集結し、修復されテトラのちんぽにすっぽり嵌まり込んだッッッッッ！
テトラ「あっ…！」
テトラ「んほおぉぉぉぉぉ！！！！！！！？？？？？？？（ﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭ！！！！！！ﾄﾞﾋﾟｭﾋﾟﾋﾟﾄﾞﾋﾞｭﾋﾞｭﾋﾞｭｭｭｭｭﾌﾞﾘﾘｲﾘﾌﾞﾌﾞﾌﾞﾌﾞｩｩｩｩｯｯｯ！！！！！！！ ）」
テトラは勢いよく射精し、腰砕けになりその場にへたり込む。
ルナ「ルナのスタンド能力は『治す』能力ッ！忘れっぽいんならよぉ〜メモっときなよ！エロ漫画の正の字みたいに身体によぉ〜！」
ルナは走る勢いを止める事なく、テトラをすり抜けワイの元へ向かう。
ルナ「よし！今だよ！クレイジーダイヤモンドッ！」
ルナのスタンドの手がワイに触れる、それと共にワイの体が薄く光り始めた。
矢によって開いていた穴が少しずつではあるが縮小し、破壊された組織が回復していった。
ルナ（これでなんとかワイは助かった…）
しかしルナは気付いていた、背後にいる女の殺気が消えていない事に。
ﾌﾞｩﾝ
射精からすぐに立ち直った女は、オナホを付けたままルナに向かって杖を振り下ろしていた。
ルナ「くっ！」ﾁｯ
なんとか避けるもののルナの結んだ長い髪の毛に擦り、髪が解けてしまう。
ルナが後ろに退いたのを見て、女は慣れた手付きでオナホを外した。股間部からドロッとした白濁液がドバーッ！と流れ、床を覆った。
テトラ「…我が妹エンネアはしっかり働いてくれていたようですね」
ルナ「…ﾊｧﾊｧ」
ルナはなんとか息を整えようとするもなかなか呼吸が落ち着かない。
テトラ「今の攻撃を避ける時も…さっきの私にオナホを付けた時も…なぜスタンドで反撃をしないのですか？するだけの時間はあった筈。それをしないのは、やはりエンネアの射精2連発がやはり効いているようですね」
ルナ（…ッ！バレていたッ！）
ルナ（ルナの一族にまつわる『黄金の精子』…これさえあれば本来なら多少射精しようが体力は持つはず…でも昨日、ルナは7回シコってしまっているッ！そのせいでスタンドを出す体力がもう殆ど残ってないッ！）
ルナ（どうする…どうすれば切り抜けれる？）
ルナ（この女の棒術…って言うのかな？その腕前は半端じゃあないッ！パワーとスピードではルナのクレイジーダイヤモンドが勝ってるとしても、その技術力のせいで真っ向に戦っても勝ち目は薄いッ！となれば…）
ルナは顔を下に向け、余裕のあるような表情をした。
ルナ「…どうやらお姉さんはルナを見縊っているようだけど本当にいいのかな？スタンドを出して戦わないと足元すくわれちゃうかもよ？」
ルナ（本体が無理ならスタンドを叩きのめすッ！スタンドのダメージは本体へのダメージ！残り少ないスタンドパワーで勝ちにいくならこれしかないッ！）
テトラは即答した。
テトラ「否定します。私はあなたを侮っていません、むしろ逆です。今、圧倒的に私が有利な状況だとしてもあなたは何か企んでいて逆転する…そんな『凄み』をあなたは持っている。…なので確実に勝つ方法で行かせてもらいます」
ﾊﾟｷﾊﾟｷ…
ルナ（こ、この音は…？何かが凍っているッ⁉）
次の瞬間テトラの背後の空気が凍りつき、凝縮され、スマホ大の氷の結晶になった。
その表面は竜の鱗のようになっており、結晶の中にはおかっぱ頭の少女の生首のような物が閉じ込められている。
ルナ「こ、これがあなたのスタンド…ッ！」
テトラ「私のスタンド『ドント・テイク・ミー・フォー・ア・ルーザー』！。この能力が発動してる間、私はどんな勝負には勝つ事は出来ないッ！」
ルナ「…え？」
テトラ「あの矢は私達姉妹の未来を切り開く為に必要な物ッ！ルナ、我が『敗北』のスタンドをもってあなたに勝つ！私達の未来を切り開く邪魔は絶対にさせません！」
to be continued…
スタンド名. ドント･テイク･ミー･フォー･ア･ルーザー（私を負け犬と呼ばないで）
本体.虹村テトラ
破壊力.E
スピード.D
射程距離.D
精密動作性.E
持続性.B
成長性.C
氷に閉じ込められた少女の生首のような見た目のスタンド。スタンド自体にパワーは無く、ただ宙をふわふわ浮いてるのみ。
能力.どんな事であろうと絶対に『敗北』する能力。どんな有利状況で人気投票しようが1位になる事はなく、何回寝そべったままゴミ箱にオナティッシュを投げ入れようと絶対失敗し、果てには精子と力比べをしようとしてもその前になんらかの事故で指一本も動かせない体になり不戦敗となってしまう、呪いに近い能力。
ただし、このスタンドの能力は結果が絶対に『敗北』になるだけであって、その過程がどうなるかは本体次第である。
813話 ドント･テイク･ミー･フォー･ア･ルーザーとON・Jその��
空 こぼれ落ちたふたつの玉が
オスとメスの水面 吸い込まれてゆぅ〜くぅ〜
引き合うように 重なるちんぽ〜（こぶし）
ふたなりの道を往く者に ちんぽの導きを〜
ふたなりの果てを目指す者に オナホを〜（ビブラート）
テクノするほどちんぽ
燃え尽きるほど射精〜（しゃくり）
その手から放て 精子〜 （フォール）
身体 漲る精力で〜
迷いなき中出しに喝采を〜 （射精）
その血の運命 ル〜ナ！
〜♪（ここら辺にかっこいい余韻）
一旦CM
べ「リンゴン♪ リンゴン♪」
べ「私ベルエンジェル、シャドウバース知ってる？ 本格カードゲームがスマホで楽しめちゃうの！」
べ「カードの進化が勝負の鍵！ 進化したら私だってこんなに強くなっちゃうんだから(2/4)」
べ「どすこーい！！」
ロ「お 前 に 負 け る な ら 悔 い は な い さ … ！」＼ドーン！／
べ「シャドウバース！」
CM終了
前回までの！ルナの奇妙な冒険！
（全略）
ﾊﾞｧｰﾝ!
現在午前8:30、ルナの登校している学校ではホームルームが始まる時間帯であり、いつも元気に登校してくるルナが居なくて、ルナのいるクラスはざわついていた。元気で明るいルナがいない事を寂しく思ってシコり始める生徒もいた。
そんな学校とは裏腹に館の中は閑散としていた。緊迫とした空気の中、ルナはテトラの言った言葉の本意を考えあぐねていた。
ルナ（今、この人なんて言ったの？『敗北』のスタンド？）
ルナ（絶対に自分が『敗北』するスタンド…そんなものがあるとしても今出す理由なんてないよね…やはり単なるブラフ？でもそんな見え見えの嘘をなんでわざわざ…）
テトラ「おや、信じてないのですか？」
ルナ「当たり前だよ！自分の手の内をバラしてくる奴とシャドバの事前評価は信じるなっておじいちゃんに言われて育ってきたんだから！殺すね！」
テトラ「そうですか、人を信用しないような育て方をされてきたのですね。気の毒に…」
ﾌﾟﾂｯ
次の瞬間、ルナはスタンドで殴りかかっていた。
ﾄﾞﾗｧ!
怒りに任せたような大振りの拳、それを読んでいたテトラは軽々と避けようとしたが…
ﾋﾟﾀｧ〜ｯ！
ルナは拳を振りかぶった所で静止した。
テトラ「なっ…！？」
必然、拳に合わせて回避しようとしていたテトラの身体も反射的に静止！
その瞬間をルナは見逃さなかったッ！
ﾄﾞﾗﾄﾞﾗｧ！
ﾎﾞｺﾞｫｯ！
テトラ「がはっ…！」
クレイジーダイヤモンドの拳を顔面に喰らったテトラは後方に6mほど吹っ飛ばされた。
テトラはよろめきながらも立ち上がる。
テトラ「意外と…冷静じゃあないですか、ルナさん」
ルナはフンッと鼻を鳴らす。
ルナ「そんな狡いチンケな作戦なんかに取り乱されるルナじゃあないんだからね！それにあなたのスタンドが『敗北』のスタンドだから今の作戦も失敗したんじゃあないの？（本当かどうかわからないけどね！）」
ルナは決めポーズを決め、
ルナ「あなたのスタンドが『敗北』のスタンドだろーとなかろーとルナの『勝利』に揺るぎは無いんだから！」
ルナはﾋﾞｼｯとテトラを指差す。ルナはやり返して少し上機嫌になった。
しかし…
テトラ「ふふふ…そうですね。このままでは私は負けてしまうでしょうね…」
テトラは笑っていた。
ルナ（そう…この気持ち悪さだよ…負けているはずなのに何故この人は笑っていられるの？ルナわかんないよ…）
ルナの思いを知ってか知らずか、テトラはダメージを気にも留めず、向かって来る。
ルナ（あのスタンド自体はあいつの後ろにいるせいで攻撃する事は出来ないッ！結局は本体を叩くしかない！こ、この少ない体力でそんな事が出来るのか…？）
ルナ（いや、やるしかないッ！出来るかどうかなんて問題じゃあないの！）
テトラはスピードを落とす事なく突撃し、ルナとの距離が約5mまで近づいた、
その時！
ﾊﾞｷｨ!
テトラが踏み込んだ右足の所の床が抜けた。
ルナ「へ？」
テトラ「なっ！？」
踏み場を失ったテトラの身体はまえのめりとなり、バランスを崩す。
ﾄﾞﾗｧ！
困惑しつつも、ルナはその隙を逃さずスタンドで蹴り上げる。
テトラ「ぐふっ！」
テトラはまたさっきと同じように後方に飛ばされ、立ち上がる。
ルナ（何…今の…）
ﾄﾝﾄﾝ
ルナは足のつま先で床を叩いて感触を確かめてみる。
ルナ（床が脆いような感じはしない…なのに何故あそこだけピンポイントで…まさか『敗北』のスタンドの影響…？いや、ルナにそう思わせる為の演技…？）
ルナはテトラの表情を見るがその顔からは何も読み取れない、ただこちらを睨んでいるのみ。
ルナ（う〜ん全くわかんないよ…ミュニエ 安十郎との勝負の時はお互いの勝ち筋がはっきりしてたけど、この人がどうやって勝とうとしているのか全然わかんない…スタンド能力の真偽もはっきりしないし…）ﾊｯ
ルナ（いや違う！はっきりさせる方法はあるッ！こいつの能力が自身を『敗北』させる能力であるのなら、逆に言えばルナがこいつに挑んだ勝負や賭けは確実にルナの『勝利』になるはずッ！）
ルナ（ダメ元でいい、とりあえず今はあいつのスタンドの能力を見極めるべきッ！）
ルナはおもむろにスカートの中に手を入れ、そこからいつも携帯しているエロ同人誌（こちょばぁす）を取り出した。それをスタンドに渡したかと思うと…
ﾄﾞﾗｧ!
強烈なアンダスローでそれをぶん投げた。
テトラ「殴るか投げるかしか攻撃のレパートリーが思いつかないのか（呆れ）ワンパターンな人ですね、先ほどと同様このエロ同人誌（こちょばぁす）も杖で弾き返して…」
しかし！この時、ルナの投げたエロ同人誌（こちょばぁす）にはアンダスローで投げた為、強烈な縦回転が入っていたッ！
ｷﾞｬﾙｷﾞｬﾙｷﾞｬﾙｷﾞｬﾙｯ!
テトラが杖で弾こうと、エロ同人誌（こちょばぁす）に触れたその瞬間！エロ同人誌（こちょばぁす）はその回転により杖を伝って上昇して行くッ！
杖の頂上までを登り切り、まだ勢いの衰えぬエロ同人誌（こちょばぁす）は杖を離れ、その勢いのまま天井にぶら下がっている照明に激突し…
ﾊﾞｷｨ!
その衝撃によりコードを破壊したッ！
必然！天井との接点を失った照明は地球の重力に従い、真下にいるテトラに向かって…
ｶﾞｼｬｧﾝ!
テトラ「ぶはっ！」
直撃したッ！もちろんこの時の『回転』が7部の伏線になっている事は言うまでもない。
照明をモロに受けたテトラは地面に這いつくばる。
ルナ（…）
ルナ（完全にダメ元でやったのになんか成功しちゃった…）
ルナ（今のは偶然なんかで起きるような現象じゃあない…ルナのエロ同人誌（こちょばぁす）を投げた回転が完璧で、杖に当たる角度が完璧で、なおかつ照明の老朽化してる部分に当たらなければこんな事は起きないッ！）
ルナ（つまり奴の言っている『敗北』のスタンドとやらは事実ッ！奴の能力は間違いなく『敗北』能力ッ！）
ルナ（だとすれば…やる事はただ一つ だね…）
ｺﾂ…ｺﾂ…
ルナはジリジリとテトラに詰め寄りる。
テトラも負けじとフラフラになりながらも体勢を整える。
テトラ「おや…向かってくるのですか？ﾊｧﾊｧ
今までは受け身でしたのに…ﾊｧﾊｧ」
ルナ「ふんだ！もうあなたの種は割れたんだからね！今から始まるのは単なる…」
ﾀﾞｯ！
ルナ「『勝者』による蹂躙 だッッ！」
ルナの足が床を蹴り上げ、テトラに向かい直進する。
ﾄﾞﾗｧ！
ルナのスタンドが拳を繰り出すも、テトラは間一髪避ける。拳が当たった壁からは、クズがハラハラと舞い落ち、気絶していたエンネアの頭に降りかかる。
テトラ「くっ…！」
たまらずテトラは背後の壁を蹴って勢いを付け、ルナの背後に回りこもうとする。
が、飛んでいる途中で杖がテーブルにぶつかり、バランスを崩して頭から床に激突した。
ｺﾞﾝｯ
テトラ「がっ…あっ…」
ルナはそんなテトラを見下しながら近づいていく。
ルナ「もう、いい加減決着付けちゃおっか」
テトラを見るルナの表情からは余裕がアリアリと表れていた。
ｺﾂ…ｺﾂ…
距離残り5m
テトラ「ぐぐ…」
ｺﾂ…ｺﾂ…
距離残り4m
ｺﾂ…ｺﾂ…
なんとかテトラは立ち上がるも既にボロボロ、立ち上がるのがやっとのような雰囲気だった。
距離残り3m
ｽｯ…
ルナのスタンドが拳を振り上げたその時、テトラはうつむいた。
そして、自身の耳と繋がっている一本の管 に向かって小さく喋った。
テトラ「今です、エンネア」
ﾄﾞｷﾞｬｧﾝ!
その直後、背後から気絶しているフリをしてたエンネアがスタンド共にルナに向かい猛進して来たッ！
自身の肋骨が折れている事も厭わない猛然たる突撃ッ！ルナとの距離の差は一瞬で縮まったッ！
エンネア（お腹がズキズキする…そんな事はどうでもいいッ！今、私がすべき事はルナを倒す事ッ！それがテトラ姉さんから託された使命ッ！それ以外は細事ッ！）
ルナに向かって迅速、かつ無音で近づいたエンネアはスタンドを使役し、拳を繰り出したッ！
エンネア（喰らえッ！ルナッ！）
ﾊﾞｷｨ!
エンネアのスタンドの拳がルナの脳天にヒット…
エンネア「がっ…」
する事はなく、それよりも先にルナのスタンドの肘鉄がエンネアの顔面にクリーンヒットしていたッ！
ﾄﾞﾗｧ!
すぐさまルナのスタンドが回し蹴りを繰り出し、エンネアの折れた肋骨に直撃ッ！
エンネアは痛みのショックでそのまま気絶してしまった。
ﾊﾞﾀｯ
テトラ「…ッ！」
ルナ「…確かに、その作戦はすごく合理的…自身の『敗北』のスタンド能力を相手に示す事で、余裕と見縊りを持たせ、相手が『勝利』を確信した所で『敗北』の効果外の第三者に奇襲させる…。オナニーする時にオナホールを使うが如くすごい合理的な作戦…」
ルナ「でも逆に言えばよぉ〜そのスタンドがある限り本体自身で勝つ事は出来ないッ！だとすればやる事はただ一つッ！ 第三者を使う事ッ！その発想に至るのはなんら難しい事じゃあないッ！」
ルナ「もし、あなたがこの作戦をせずに杖で戦ってきたらまだ勝負はわからなかった…でもあなたがその『敗北』のスタンドで『勝ち』に来た事によってルナの『勝利』は決まったんだよ！」
テトラ「うぐっ…！」
今まで固い表情を崩さなかったテトラが冷や汗をかいてたじろぐ。
ルナ「勝ったと思って油断した奴は…その瞬間に負けてるのさッ！」ﾊﾞｯ
ルナは勝利の笑みを浮かべてテトラに接近する。
テトラ「う…う…うわぁぁぁぁ！」ﾌﾞﾝｯ!
大振りの攻撃をテトラが繰り出す、
しかしルナは避けようとしなかった。
ルナ（避ける必要はないッ！あのスタンドがある限り奴の『敗北』の運命は決まっているッ！だから、もしあの攻撃が当たったとしても致命傷にならないッ！このまま拳を叩き込んで終わらせてやるんだからッ！）
クレイジーダイヤモンドが拳を引き、今にも杖を振り下ろさんとするテトラに、拳を叩き込もうとする。
ルナ（ダメージ覚悟で構わないッ！喰らえッ！）ﾌﾞｩﾝ!
彡(ﾟ)(ﾟ)「ルナ‼今…そいつのスタンドの姿が消えよったで⁉」
ルナ&テトラ「！？」ﾋﾟｸｯ
突然のワイの大声に両者驚くも、繰り出した拳と振り下ろした杖の勢いは止まる事はなかった、そして…
ﾊﾞｷﾞｨ！
ルナ「がっ…」
ルナの右肩にテトラの全力で振り下ろした杖が直撃した。
ルナの繰り出していた拳は力を失い、テトラの眼前で止まった。
杖の圧力により、自身を支えきれなくなったルナの足は膝から崩れ落ち…
テトラ「下半身失調」
ルナ「！？」
るよりも先に、上半身から崩れ落ちた。
ルナ「ぐふっ…！」
ルナ（な、なにこれ…下半身が、ルナの下半身が無くなったッ！）
テトラは先ほどまでの焦りが嘘だったかのように冷徹な目でルナを見下す。
テトラ「『下半身失調』…私が長年培った経験で編み出した技…杖をある回転をさせながらヒットさせる事でその人の神経を狂わせ、短時間下半身の感覚を無くさせる技です…まあ、わからない人はジョジョ7部を見たらわかります」
下半身の感覚を無くしたルナはうつ伏せの状態でテトラを睨む。
テトラ「まあルナさんにとってそんな事は重要じゃあないですよね。問題はわたしがなぜ攻撃を当てれたのかが、今際の際にいるルナさんにとって知りたい事なんでしょうけど…もうバラされてしまいましたね」
テトラはチラリとワイの方を向いた。
ルナ（こ、こいつの作戦は…ルナを『敗北』のスタンドで油断させ、第三者にトドメを刺させる事じゃあなかった…ッ！その先だ…それを突破して油断したルナを倒す事だったんだ…ッ！そしてその方法は…）
テトラ「そう、方法はとてもシンプル。スタンドの法則に従ったまでです…『スタンドを解除すれば能力は全て消える』という当たり前の法則に…」
ルナ（そう、それだけの事ッ！でもルナは奴の『敗北』のスタンドの能力が不可解過ぎてそんな事気にも留めなかったッ！奴の能力の特異性がルナの目を狂わせたッ！…いや、違う…そんなのは言い訳だ…1番の原因は…）
ルナ（勝ったと思って油断していたから…）
テトラ「ふふふ…さっきあなたが言ってた事そのままですね」
テトラ「さて…」
ｸﾙｯ
テトラは後ろを振り向いた。
後ろには先ほどようやく傷を完治させ、起き上がったワイがオドオドと突っ立っていた。
彡()()「ル、ルナ…」
テトラ（いつの間に起きてたのやら…こいつが叫んでいなければ…私の手元は狂わずルナは即死していたというのに…）
ｶﾂｶﾂ
テトラはワイの方に歩み寄る。
彡(ﾟ)(ﾟ)（アカン…こっちに来るッ！ワイは確かに万全の状態やけど…こんな運動不足の中年が勝てる相手なんやろか？ルナを倒すほどの実力者やぞ！）
彡(ﾟ)(ﾟ)（いや違うッ！そもそもこんな事にはなったのはワイのせいや！それにルナが必死こいてワイを助けてくれたから今のワイがいるッ！ここで引いたら…先祖に申し訳できんやろッ！）
ワイもテトラに向かって一歩を踏み出す。その歩みは勇敢なようでもあり、無謀でもあった。
テトラ「ふん、こっちが向かって威圧したら逃げると思いましたのに…意外と勇気があるのですね…それともただの愚者か…スタンドの矢に選ばれなかったあなたに興味はありません、さっさと失せなさ…」
その時、テトラは奇妙な感覚を覚えた。まるで、純愛と思って読んでいたエロ漫画で唐突に金髪ガチムチのヤンキーが登場したような…そんな違和感…
テトラ（そう、こいつはスタンドの矢に選ばれなかった…それだけの事。なのになんですか？何かが引っかかる…）
その時テトラの頭に響いたのは数分前のあの声であった。
彡(ﾟ)(ﾟ)「ルナ‼今…そいつのスタンドの姿が消えよったで⁉」
テトラ「そ、そうだ…何故、あなたは私のスタンドが『消えた』とわかったのです⁉」
彡(ﾟ)(ﾟ)「？いや、なんかあんたの後ろに浮かんでた変なのが消えたから叫んだだけやけど…」
テトラ（おかしい…こいつはスタンドの矢に選ばれなかったはずッ！現にルナのスタンドが奴に触るまで、こいつは死にかけだったッ！）
テトラ（いや…だがもし、前提が違ったのであれば…？矢はスタンドを持てる者だけにスタンドを宿すのでは無く、素質がある者、無い者に関わらずスタンドを発現させ、素質が無い者は身に付けたスタンドに身を滅ぼされる。そういう物だったのなら…？）
テトラは背後でうつ伏せになっているルナの方を振り向いた。
テトラ（そして、その素質が無かった者の身体を、治せる者がいたのならば…ッ！）
彡(ﾟ)(ﾟ)「なんやこいついきなり立ち止まってぶつぶつ喋っとるで…今殴りかかったらもしかしたら倒せるんやろか…ん？」
その時、ワイは自身の手に違和感を覚えた。いつも見ている自分の手、しかしどこかその手がダブっているように見えた…
to be continued…
オスとメスの水面 吸い込まれてゆぅ〜くぅ〜
引き合うように 重なるちんぽ〜（こぶし）
ふたなりの道を往く者に ちんぽの導きを〜
ふたなりの果てを目指す者に オナホを〜（ビブラート）
テクノするほどちんぽ
燃え尽きるほど射精〜（しゃくり）
その手から放て 精子〜 （フォール）
身体 漲る精力で〜
迷いなき中出しに喝采を〜 （射精）
その血の運命 ル〜ナ！
〜♪（ここら辺にかっこいい余韻）
一旦CM
べ「リンゴン♪ リンゴン♪」
べ「私ベルエンジェル、シャドウバース知ってる？ 本格カードゲームがスマホで楽しめちゃうの！」
べ「カードの進化が勝負の鍵！ 進化したら私だってこんなに強くなっちゃうんだから(2/4)」
べ「どすこーい！！」
ロ「お 前 に 負 け る な ら 悔 い は な い さ … ！」＼ドーン！／
べ「シャドウバース！」
CM終了
前回までの！ルナの奇妙な冒険！
（全略）
ﾊﾞｧｰﾝ!
現在午前8:30、ルナの登校している学校ではホームルームが始まる時間帯であり、いつも元気に登校してくるルナが居なくて、ルナのいるクラスはざわついていた。元気で明るいルナがいない事を寂しく思ってシコり始める生徒もいた。
そんな学校とは裏腹に館の中は閑散としていた。緊迫とした空気の中、ルナはテトラの言った言葉の本意を考えあぐねていた。
ルナ（今、この人なんて言ったの？『敗北』のスタンド？）
ルナ（絶対に自分が『敗北』するスタンド…そんなものがあるとしても今出す理由なんてないよね…やはり単なるブラフ？でもそんな見え見えの嘘をなんでわざわざ…）
テトラ「おや、信じてないのですか？」
ルナ「当たり前だよ！自分の手の内をバラしてくる奴とシャドバの事前評価は信じるなっておじいちゃんに言われて育ってきたんだから！殺すね！」
テトラ「そうですか、人を信用しないような育て方をされてきたのですね。気の毒に…」
ﾌﾟﾂｯ
次の瞬間、ルナはスタンドで殴りかかっていた。
ﾄﾞﾗｧ!
怒りに任せたような大振りの拳、それを読んでいたテトラは軽々と避けようとしたが…
ﾋﾟﾀｧ〜ｯ！
ルナは拳を振りかぶった所で静止した。
テトラ「なっ…！？」
必然、拳に合わせて回避しようとしていたテトラの身体も反射的に静止！
その瞬間をルナは見逃さなかったッ！
ﾄﾞﾗﾄﾞﾗｧ！
ﾎﾞｺﾞｫｯ！
テトラ「がはっ…！」
クレイジーダイヤモンドの拳を顔面に喰らったテトラは後方に6mほど吹っ飛ばされた。
テトラはよろめきながらも立ち上がる。
テトラ「意外と…冷静じゃあないですか、ルナさん」
ルナはフンッと鼻を鳴らす。
ルナ「そんな狡いチンケな作戦なんかに取り乱されるルナじゃあないんだからね！それにあなたのスタンドが『敗北』のスタンドだから今の作戦も失敗したんじゃあないの？（本当かどうかわからないけどね！）」
ルナは決めポーズを決め、
ルナ「あなたのスタンドが『敗北』のスタンドだろーとなかろーとルナの『勝利』に揺るぎは無いんだから！」
ルナはﾋﾞｼｯとテトラを指差す。ルナはやり返して少し上機嫌になった。
しかし…
テトラ「ふふふ…そうですね。このままでは私は負けてしまうでしょうね…」
テトラは笑っていた。
ルナ（そう…この気持ち悪さだよ…負けているはずなのに何故この人は笑っていられるの？ルナわかんないよ…）
ルナの思いを知ってか知らずか、テトラはダメージを気にも留めず、向かって来る。
ルナ（あのスタンド自体はあいつの後ろにいるせいで攻撃する事は出来ないッ！結局は本体を叩くしかない！こ、この少ない体力でそんな事が出来るのか…？）
ルナ（いや、やるしかないッ！出来るかどうかなんて問題じゃあないの！）
テトラはスピードを落とす事なく突撃し、ルナとの距離が約5mまで近づいた、
その時！
ﾊﾞｷｨ!
テトラが踏み込んだ右足の所の床が抜けた。
ルナ「へ？」
テトラ「なっ！？」
踏み場を失ったテトラの身体はまえのめりとなり、バランスを崩す。
ﾄﾞﾗｧ！
困惑しつつも、ルナはその隙を逃さずスタンドで蹴り上げる。
テトラ「ぐふっ！」
テトラはまたさっきと同じように後方に飛ばされ、立ち上がる。
ルナ（何…今の…）
ﾄﾝﾄﾝ
ルナは足のつま先で床を叩いて感触を確かめてみる。
ルナ（床が脆いような感じはしない…なのに何故あそこだけピンポイントで…まさか『敗北』のスタンドの影響…？いや、ルナにそう思わせる為の演技…？）
ルナはテトラの表情を見るがその顔からは何も読み取れない、ただこちらを睨んでいるのみ。
ルナ（う〜ん全くわかんないよ…ミュニエ 安十郎との勝負の時はお互いの勝ち筋がはっきりしてたけど、この人がどうやって勝とうとしているのか全然わかんない…スタンド能力の真偽もはっきりしないし…）ﾊｯ
ルナ（いや違う！はっきりさせる方法はあるッ！こいつの能力が自身を『敗北』させる能力であるのなら、逆に言えばルナがこいつに挑んだ勝負や賭けは確実にルナの『勝利』になるはずッ！）
ルナ（ダメ元でいい、とりあえず今はあいつのスタンドの能力を見極めるべきッ！）
ルナはおもむろにスカートの中に手を入れ、そこからいつも携帯しているエロ同人誌（こちょばぁす）を取り出した。それをスタンドに渡したかと思うと…
ﾄﾞﾗｧ!
強烈なアンダスローでそれをぶん投げた。
テトラ「殴るか投げるかしか攻撃のレパートリーが思いつかないのか（呆れ）ワンパターンな人ですね、先ほどと同様このエロ同人誌（こちょばぁす）も杖で弾き返して…」
しかし！この時、ルナの投げたエロ同人誌（こちょばぁす）にはアンダスローで投げた為、強烈な縦回転が入っていたッ！
ｷﾞｬﾙｷﾞｬﾙｷﾞｬﾙｷﾞｬﾙｯ!
テトラが杖で弾こうと、エロ同人誌（こちょばぁす）に触れたその瞬間！エロ同人誌（こちょばぁす）はその回転により杖を伝って上昇して行くッ！
杖の頂上までを登り切り、まだ勢いの衰えぬエロ同人誌（こちょばぁす）は杖を離れ、その勢いのまま天井にぶら下がっている照明に激突し…
ﾊﾞｷｨ!
その衝撃によりコードを破壊したッ！
必然！天井との接点を失った照明は地球の重力に従い、真下にいるテトラに向かって…
ｶﾞｼｬｧﾝ!
テトラ「ぶはっ！」
直撃したッ！もちろんこの時の『回転』が7部の伏線になっている事は言うまでもない。
照明をモロに受けたテトラは地面に這いつくばる。
ルナ（…）
ルナ（完全にダメ元でやったのになんか成功しちゃった…）
ルナ（今のは偶然なんかで起きるような現象じゃあない…ルナのエロ同人誌（こちょばぁす）を投げた回転が完璧で、杖に当たる角度が完璧で、なおかつ照明の老朽化してる部分に当たらなければこんな事は起きないッ！）
ルナ（つまり奴の言っている『敗北』のスタンドとやらは事実ッ！奴の能力は間違いなく『敗北』能力ッ！）
ルナ（だとすれば…
ｺﾂ…ｺﾂ…
ルナはジリジリとテトラに詰め寄りる。
テトラも負けじとフラフラになりながらも体勢を整える。
テトラ「おや…向かってくるのですか？ﾊｧﾊｧ
今までは受け身でしたのに…ﾊｧﾊｧ」
ルナ「ふんだ！もうあなたの種は割れたんだからね！今から始まるのは単なる…」
ﾀﾞｯ！
ルナ「『勝者』による
ルナの足が床を蹴り上げ、テトラに向かい直進する。
ﾄﾞﾗｧ！
ルナのスタンドが拳を繰り出すも、テトラは間一髪避ける。拳が当たった壁からは、クズがハラハラと舞い落ち、気絶していたエンネアの頭に降りかかる。
テトラ「くっ…！」
たまらずテトラは背後の壁を蹴って勢いを付け、ルナの背後に回りこもうとする。
が、飛んでいる途中で杖がテーブルにぶつかり、バランスを崩して頭から床に激突した。
ｺﾞﾝｯ
テトラ「がっ…あっ…」
ルナはそんなテトラを見下しながら近づいていく。
ルナ「もう、いい加減決着付けちゃおっか」
テトラを見るルナの表情からは余裕がアリアリと表れていた。
ｺﾂ…ｺﾂ…
距離残り5m
テトラ「ぐぐ…」
ｺﾂ…ｺﾂ…
距離残り4m
ｺﾂ…ｺﾂ…
なんとかテトラは立ち上がるも既にボロボロ、立ち上がるのがやっとのような雰囲気だった。
距離残り3m
ｽｯ…
ルナのスタンドが拳を振り上げたその時、テトラはうつむいた。
そして、自身の耳と繋がっている
テトラ「今です、エンネア」
ﾄﾞｷﾞｬｧﾝ!
その直後、背後から気絶しているフリをしてたエンネアがスタンド共にルナに向かい猛進して来たッ！
自身の肋骨が折れている事も厭わない猛然たる突撃ッ！ルナとの距離の差は一瞬で縮まったッ！
エンネア（お腹がズキズキする…そんな事はどうでもいいッ！今、私がすべき事はルナを倒す事ッ！それがテトラ姉さんから託された使命ッ！それ以外は細事ッ！）
ルナに向かって迅速、かつ無音で近づいたエンネアはスタンドを使役し、拳を繰り出したッ！
エンネア（喰らえッ！ルナッ！）
ﾊﾞｷｨ!
エンネアのスタンドの拳がルナの脳天にヒット…
エンネア「がっ…」
する事はなく、それよりも先にルナのスタンドの肘鉄がエンネアの顔面にクリーンヒットしていたッ！
ﾄﾞﾗｧ!
すぐさまルナのスタンドが回し蹴りを繰り出し、エンネアの折れた肋骨に直撃ッ！
エンネアは痛みのショックでそのまま気絶してしまった。
ﾊﾞﾀｯ
テトラ「…ッ！」
ルナ「…確かに、その作戦はすごく合理的…自身の『敗北』のスタンド能力を相手に示す事で、余裕と見縊りを持たせ、相手が『勝利』を確信した所で『敗北』の効果外の第三者に奇襲させる…。オナニーする時にオナホールを使うが如くすごい合理的な作戦…」
ルナ「でも逆に言えばよぉ〜そのスタンドがある限り本体自身で勝つ事は出来ないッ！だとすれば
ルナ「もし、あなたがこの作戦をせずに杖で戦ってきたらまだ勝負はわからなかった…でもあなたがその『敗北』のスタンドで『勝ち』に来た事によってルナの『勝利』は決まったんだよ！」
テトラ「うぐっ…！」
今まで固い表情を崩さなかったテトラが冷や汗をかいてたじろぐ。
ルナ「勝ったと思って油断した奴は…その瞬間に負けてるのさッ！」ﾊﾞｯ
ルナは勝利の笑みを浮かべてテトラに接近する。
テトラ「う…う…うわぁぁぁぁ！」ﾌﾞﾝｯ!
大振りの攻撃をテトラが繰り出す、
しかしルナは避けようとしなかった。
ルナ（避ける必要はないッ！あのスタンドがある限り奴の『敗北』の運命は決まっているッ！だから、もしあの攻撃が当たったとしても致命傷にならないッ！このまま拳を叩き込んで終わらせてやるんだからッ！）
クレイジーダイヤモンドが拳を引き、今にも杖を振り下ろさんとするテトラに、拳を叩き込もうとする。
ルナ（ダメージ覚悟で構わないッ！喰らえッ！）ﾌﾞｩﾝ!
彡(ﾟ)(ﾟ)「ルナ‼今…そいつのスタンドの姿が消えよったで⁉」
ルナ&テトラ「！？」ﾋﾟｸｯ
突然のワイの大声に両者驚くも、繰り出した拳と振り下ろした杖の勢いは止まる事はなかった、そして…
ﾊﾞｷﾞｨ！
ルナ「がっ…」
ルナの右肩にテトラの全力で振り下ろした杖が直撃した。
ルナの繰り出していた拳は力を失い、テトラの眼前で止まった。
杖の圧力により、自身を支えきれなくなったルナの足は膝から崩れ落ち…
テトラ「下半身失調」
ルナ「！？」
るよりも先に、上半身から崩れ落ちた。
ルナ「ぐふっ…！」
ルナ（な、なにこれ…下半身が、ルナの下半身が無くなったッ！）
テトラは先ほどまでの焦りが嘘だったかのように冷徹な目でルナを見下す。
テトラ「『下半身失調』…私が長年培った経験で編み出した技…杖をある回転をさせながらヒットさせる事でその人の神経を狂わせ、短時間下半身の感覚を無くさせる技です…まあ、わからない人はジョジョ7部を見たらわかります」
下半身の感覚を無くしたルナはうつ伏せの状態でテトラを睨む。
テトラ「まあルナさんにとってそんな事は重要じゃあないですよね。問題はわたしがなぜ攻撃を当てれたのかが、今際の際にいるルナさんにとって知りたい事なんでしょうけど…もうバラされてしまいましたね」
テトラはチラリとワイの方を向いた。
ルナ（こ、こいつの作戦は…ルナを『敗北』のスタンドで油断させ、第三者にトドメを刺させる事じゃあなかった…ッ！その先だ…それを突破して油断したルナを倒す事だったんだ…ッ！そしてその方法は…）
テトラ「そう、方法はとてもシンプル。スタンドの法則に従ったまでです…『スタンドを解除すれば能力は全て消える』という当たり前の法則に…」
ルナ（そう、それだけの事ッ！でもルナは奴の『敗北』のスタンドの能力が不可解過ぎてそんな事気にも留めなかったッ！奴の能力の特異性がルナの目を狂わせたッ！…いや、違う…そんなのは言い訳だ…1番の原因は…）
ルナ（勝ったと思って油断していたから…）
テトラ「ふふふ…さっきあなたが言ってた事そのままですね」
テトラ「さて…」
ｸﾙｯ
テトラは後ろを振り向いた。
後ろには先ほどようやく傷を完治させ、起き上がったワイがオドオドと突っ立っていた。
彡()()「ル、ルナ…」
テトラ（いつの間に起きてたのやら…こいつが叫んでいなければ…私の手元は狂わずルナは即死していたというのに…）
ｶﾂｶﾂ
テトラはワイの方に歩み寄る。
彡(ﾟ)(ﾟ)（アカン…こっちに来るッ！ワイは確かに万全の状態やけど…こんな運動不足の中年が勝てる相手なんやろか？ルナを倒すほどの実力者やぞ！）
彡(ﾟ)(ﾟ)（いや違うッ！そもそもこんな事にはなったのはワイのせいや！それにルナが必死こいてワイを助けてくれたから今のワイがいるッ！ここで引いたら…先祖に申し訳できんやろッ！）
ワイもテトラに向かって一歩を踏み出す。その歩みは勇敢なようでもあり、無謀でもあった。
テトラ「ふん、こっちが向かって威圧したら逃げると思いましたのに…意外と勇気があるのですね…それともただの愚者か…スタンドの矢に選ばれなかったあなたに興味はありません、さっさと失せなさ…」
その時、テトラは奇妙な感覚を覚えた。まるで、純愛と思って読んでいたエロ漫画で唐突に金髪ガチムチのヤンキーが登場したような…そんな違和感…
テトラ（そう、こいつはスタンドの矢に選ばれなかった…それだけの事。なのになんですか？何かが引っかかる…）
その時テトラの頭に響いたのは数分前のあの声であった。
彡(ﾟ)(ﾟ)「ルナ‼今…そいつのスタンドの姿が消えよったで⁉」
テトラ「そ、そうだ…何故、あなたは私のスタンドが『消えた』とわかったのです⁉」
彡(ﾟ)(ﾟ)「？いや、なんかあんたの後ろに浮かんでた変なのが消えたから叫んだだけやけど…」
テトラ（おかしい…こいつはスタンドの矢に選ばれなかったはずッ！現にルナのスタンドが奴に触るまで、こいつは死にかけだったッ！）
テトラ（いや…だがもし、前提が違ったのであれば…？矢はスタンドを持てる者だけにスタンドを宿すのでは無く、素質がある者、無い者に関わらずスタンドを発現させ、素質が無い者は身に付けたスタンドに身を滅ぼされる。そういう物だったのなら…？）
テトラは背後でうつ伏せになっているルナの方を振り向いた。
テトラ（そして、その素質が無かった者の身体を、治せる者がいたのならば…ッ！）
彡(ﾟ)(ﾟ)「なんやこいついきなり立ち止まってぶつぶつ喋っとるで…今殴りかかったらもしかしたら倒せるんやろか…ん？」
その時、ワイは自身の手に違和感を覚えた。いつも見ている自分の手、しかしどこかその手がダブっているように見えた…
to be continued…
814話 ドント･テイク･ミー･フォー･ア･ルーザーとON・J そのFinal
前回までのッ！ルナの奇妙な冒険ッ！
（全略）
ﾊﾞｧｰﾝ!
なんとなしに自分の手を見たワイ。しかしワイはその手に違和感を感じていた…
彡(ﾟ)(ﾟ)（な、なんや…？ワイの手がボヤけて２つあるように見えるんやが…？幻覚か？）ｺﾞｼｺﾞｼ
ワイが目を擦ったその時、
（違うで…）
彡(ﾟ)(ﾟ)「な、なんや？声が脳内にッ⁉」
（お前はあの女を倒したいんか？沸き上がるような怒りが、お前にはあるんやな？）
彡(ﾟ)(ﾟ)「…ッ！ああ…ルナの為にも、ワイは奴に立ち向かわなきゃいけないんやッ！刺し違えても倒したるッ！」
（よかろう…覚悟、聞き届けたり。契約だ。我は汝、汝は我… ）
彡(ﾟ)(ﾟ)（なんでここでペルソナの前口上なんや…）
（僅かながらも確かに『黄金の精子』を受け継ぐ者よ！今こそ…一つに…）
ﾊﾟｱｧｧｧｧ…
突如ワイの身体が金色に光り輝くッ！
あまりの眩さにテトラとルナは顔を手で覆った。
テトラ「な、なんですか⁉この光は…ッ⁉」
テトラは目を細め、ワイの方を見る。
テトラ（いや…目を凝らせばなんとか見える…。だがなんだ…？奴の身体がボヤけてるように…）
テトラ（いや違うッ！ボヤけているんじゃあ無いッ！あれは…あれは何かがワイの身体と被っているんだッ！）
ワイと同化するように覆いかぶさっていたそのエネルギーは、ワイの背後にスーッと移動したッ！
そのエネルギーは精神のエネルギーであり、生命のエネルギー。
人はいつしかそれをこう呼ぶようになった…
ルナ（これが…）
テトラ「これが…あなたの…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「こ、これがワイの…」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
彡 (ﾟ)(ﾟ)
彡 と
＿ノ ヽ ノ ＼＿
/ `/ ⌒Ｙ⌒ Ｙ ヽ
( (三ヽ人 / |
| ﾉ⌒＼ ￣￣ヽ ノ
ヽ＿＿＿＞､＿＿_／
｜( 王 ﾉ〈
/ﾐ`ー―彡ヽ
/ ヽ＿／ |
｜ / ﾉ
『スタンドッ‼‼』
現れたそのスタンドは、ワイよりもひと回り大きく、全身が黄ばんだ色で覆われていた。2つの眼は上に大きく飛び出しており、その見た目はどこか爬虫類を思わせる様相であった。
彡(ﾟ)(ﾟ)「つ、遂にワイがスタンド使いに…」
ワイはしきりにスタンドを眺める。その眼差しは初めてオナホを買ってもらった若きチルドレンのような曇りなき眼差しであった。
ルナ（って本体と見た目ほぼ同じじゃん！スタンドの方はワイと違って、エロ漫画に出てくるNTR役のごとくムキムキだけど…）
ルナ（でも…もう賽の目は投げられたんだ…全てを、このスタンドとワイに託すしか無いんだッ！）
テトラはワイの方に歩を進める。先ほどテトラが射精した精液が床に水溜りのごとく広がっており、テトラがそこを踏み締めて進むたびに音が鳴る。
ﾁｬﾌﾟ…ﾁｬﾌﾟ…
テトラは複雑な顔でワイを見つめる。
テトラ「まあ、色々と言いたい事はありますが…無事スタンドの発現おめでとうと言っておきましょう」
彡(ﾟ)(ﾟ)「サンガツやで。まあ今からお前をぶっ飛ばすんやけどな」
ｽｯ…
ワイが勇むが、テトラはワイを諫めるように手を前に出す。
テトラ「まあ待ちなさい。私達の目的は、ある能力を持ったスタンド使いを探す事なのです。もしあなたのスタンドが我々の探している能力と合致すれば、これ以上あなた方に危害を加えたりはしないと保証しましょう」
彡(`)(´)「へんっ！ここまでワイとルナに危害を加えておいて、和解しようとでも思ってるんか？」
テトラはその言葉を聞いて鼻で笑った。
テトラ「和解？理解力の足りない方ですね、これは『脅し』です。あなたが協力しないのであれば即刻始末させてもらいますよ、そこでレイプ後みたく転がってるルナさんのように…」
テトラ「ですが協力してくれるのであれば、あなた方は無事帰れるのです。ルナさんもきっと…それを願っているのではないですか？」
それを聞いたルナは心の中で憤る。
ルナ（そんな事はないッ！死ぬ事はもちろん嫌だけど、それ以上に…それ以上にあなた達のような人間が、ルナ達の生まれ育ったこの杜王町に蔓延る事の方がよっぽど嫌だよ！）
しかしルナの思いと裏腹にワイは考え込む。
彡(ﾟ)(ﾟ)「そ、そうなんやろか…」
ルナ（ワイ…ッ！うっ…伝えたいのに声が出ないッ！）
テトラはニタァ〜ッと笑った。
テトラ「ええきっとそうですよ。ルナさんだってまだ小学生、残りの人生はまだまだ果てしないのです。こんな所で命を散らしたくはないでしょう…私も本当はそんなひどい事はしたくないのです…」
テトラは眉を下げ、悲しげに顔を左右に振る。
ルナ（何をぬけぬけと…！サラッと流したけど、もしワイが目的のスタンドを持ってなかった場合結局のところ身の安全は保証されて無いじゃないッ！）
彡(ﾟ)(ﾟ)「そうやな…ルナの事を思ったらあんたと戦うのはなんもメリットは無いな…」
テトラ「ええ、わかってくれましたか…ワイさん…」
ルナ（ワイ…騙されないでッ！この人心掌握術の高さこそが、この女の真の強さなんだよッ！）
ワイは困ったような顔をして返事をする。
彡(ﾟ)(ﾟ)「でもなぁ…申し訳ないんやがワイ、自分のスタンド能力が何かわかってないんや。どうすればええん？ちょっと見てくれや」
ﾀｯﾀｯﾀｯ…
おもむろにワイはテトラの方へ近づく。
テトラ「…？そんなこと言われても私にはどうにも…そこら辺で止まって適当に動かしてみてくだ…」
ﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯ！
ワイは歩みを止めない、それどころか加速しているッ！
テトラ「！？何をしているの…止まりなさ…」
彡(`)(´)「能力とか知るかァ〜‼‼ワイのスタンドの恵体があればお前なんかボコボコじゃあ！」
ﾀﾞｯ!
テトラ「！？」
ワイは急加速し、みるみる間にテトラとの距離を縮める。
ﾝｺﾞｫ!
ワイのスタンドがテトラに向かって右ストレートを繰り出すッ！
ルナ（いろいろ雑ッ！でも、これならイケるッ！さっきの様子から見るに奴にはもう防御するだけの体力も残っていないはず！）
拳がテトラの顔前まで近づいたその時ッ！まるで、攻撃が来る事が分かってたかのような滑らかな動きでテトラは顔の前に杖を立てたッ！
そして…
ｽﾞｯ！
ワイのスタンドの拳は、立てられた杖の側面を滑った。
拳が何も無い空間を突き抜け空を切る。
彡()()「なんやて！？」
テトラは不適に微笑む。
テトラ「杖の防御に力はいらない… 直線的な力のパンチは、ほんのわずかにその方向をそらすだけでその軌道は大きくはずれていく…あなた如きの拳は100回やろうが当たりませんよ…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「お前…最初からワイの事なんか信用して…」
テトラ「当たり前じゃないですか。こんな薄汚いハゲを信用する方が無理ですよ」
彡(ﾟ)(ﾟ)「くっ…！」
ﾝｺﾞｫ!
続いてワイはテトラの足元に向かって急いで拳を繰り出す。
ルナ（確かに足ならさっきの防御はし辛い…でもワイッ！そんな事したら…）
足元を狙う為に前傾で姿勢を低くしたワイ、その姿を2つの冷たい目が見ていた。
テトラ「隙だらけじゃあないですか」
ﾄﾞｺﾞｫ!
彡()()「ゲボォっ！」
テトラの渾身の振りがワイの背中を叩く。
背中に強烈な痛みを喰らったワイは低い姿勢のままヨロヨロとよろめく。
テトラ「そして『下半身失調』ッ！」
彡()()「うおお！？」
下半身の感覚を完全に失ったワイは、上半身から床に叩きつけられたッ！
ﾋﾞｼｬｧｯ!
テトラの精液溜まりが出来ていた床に、ワイの口から出た血が混ざってこの世の終わりみたいな模様が作り上げられる。
彡()()「ぐぇ〜ッ！」
轢かれたカエルのような格好でうつ伏せになっているワイをテトラが見下す。
テトラ「…ふふ、これが『勝者』の位置…。哀れな『敗北者』を天から見下ろす『勝者』の特権なのですよッ！」
テトラは天を見上げ声高く笑う、それは心からの笑いであった。
ルナの時に見せた焦ったフリや、ワイを口説き落とす時に見せた悲しみの演技とは違う、混じり気のないテトラ本人の感情であった。
ルナ（ワ、ワイ…ッ！）
テトラ「ふぅ…まあ貴方達との勝負はそれなりには楽しかったですよ、そ・れ・な・り・に、ですがね…ふふふ」
ワイはだらんとしていた手をピクピクと震わせながらテトラの方に伸ばす。その動きは死ぬ前の虫を思わせるような貧相な動きであった。
しかしテトラまでは2mほど離れており到底届く距離ではない、ワイの手は力を失い少しづつ下がっていく。
ｽｯ…
テトラはゆっくりと杖を振り上げた、その動きに迷いは無い。
テトラ「これで私の…『私達』の勝利ですッ！」
テトラが杖を振り下ろそうとしたその時、
彡(ﾟ)(ﾟ)「嘘、なんや…」
掠れた声がテトラの下から聞こえた。
テトラ「……」
テトラ「…何が、ですか？」
この時テトラはやろうと思えばすぐにトドメを刺せていた。
なのにそうしなかったのは純粋なる好奇心ではなく、この状況でこんな奴に負けるわけがないという余裕の表れであった。
その間もワイの手は震えながらも下がり続ける。
彡(ﾟ)(ﾟ)「ワイはお前に嘘をついたんや…」
テトラは激昂する。
テトラ「だから何がって言ってんだよ このウスノロが！これ以上『勝者』の私の気分を害するんじゃあねぇ！」
そんなテトラをワイは上目遣いで見、ニヤリと笑った。
彡(ﾟ)(ﾟ)「スタンド能力や…ワイはお前に『能力はわかってない』と言ったがあれは嘘や、本当はスタンドが発現した瞬間、すでにワイは能力を理解していたんや…」
そう言い終わると同時に、ワイの落ち続けていた手が床が触れた。
いや、正確には『床一面に広がっているテトラの精液』に触れた。
ﾌﾞｸﾌﾞｸﾌﾞｸ…
テトラ（…？なんの音だ？下から音が…）
足元に違和感を覚えたテトラは下を見る。
テトラ（こ、これは…ッ！？）
その時テトラの眼前に広がっていたのは…
グツグツと煮えたぎり、沸騰している『精液』であったッ！！！！
ﾌﾞｸﾌﾞｸﾌﾞｸ‼
テトラ「あ、あ…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「ワイの能力…それは液体を沸騰させる能力ッ！さっきワイはお前の足を攻撃しようとしたんじゃあないッ！この床一面に広がっている精液に手を届かせる為に攻撃を喰らいにいったんやッ！」
ﾌﾞｼﾞｭ…ﾌﾞｼﾞｭ…
沸騰した精液は音を立てて煮え続け、テトラの素足を焼き付けるッ！
テトラ「あ゛つ゛っ゛っ゛っ゛っ゛！！！！？？」
熱を受けた皮膚による脊髄反射によってテトラの脚は意図せず飛び上がるッ！
そのまま着地しようとするも…
ｽﾞﾙｯ！
テトラ「〜〜ッ！？」
精液塗れの床によって足が滑り、横向きの態勢で沸騰している精液溜まりに飛び込んだッ！
ﾋﾞﾁｬｧｯ！
テトラ「いぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ！」
床に面した全身に沸騰した精液がこびりつくッ！
そしてテトラの顔や手など露出してる部分を精液が焼いたッ！
その隙にワイが動く。
彡(ﾟ)(ﾟ)「今やッ！下半身失調も解けつつある！今のうちにトドメを刺したるッ！」
ワイはスタンドを動かし、テトラの方へ向かわせる。
まだ完全に失調が解けてはいない為匍匐前進であったが、その拳が届くのは時間の問題であった。
テトラ「ぎ…あぁ…」
ｶﾞｯ!ｶﾞﾝ!ｶﾞｯ!
テトラはのたうちまわりながらやたらめったらに杖を動かす。
彡(ﾟ)(ﾟ)「悪あがきしても無駄やで！もうちょい近づいたら終わりや！」
ワイのスタンドがテトラの目の前まで近づく、
テトラ「ぐ…ぁ…この辺りィ…この辺にあった筈なんです…」
ｶﾞｯ…
テトラ「ッ！あったッ！」
次の瞬間テトラは杖を勢いよく引き、そのまま身体を飛び上がらせ…
ﾀﾞﾝ!
彡(ﾟ)(ﾟ)「…ッ！？」
テトラは杖を使って落ちていたエロ同人誌（こちょばぁす）を引き寄せ、足場にして飛び乗ったのだッ！
テトラ（負けられない…こんなカスどもに…私達の未来を…人生を奪われてたまるか…）
彡(ﾟ)(ﾟ)（な、なんやこいつ…身体を精液塗れになっても…身体を焼かれてもまだ諦めないんか…！？何がそこまでこいつを動かしてるんや…なんという執念ッ！なんという精神力ッ！）
彡(ﾟ)(ﾟ)（でもワイだって…！）
その時ワイの脳内に浮かんだのはルナの顔であった…
ｽｯ…
時間経過により、下半身失調が解けたワイもテトラに次いで立ち上がる。
テトラ「……」ﾊｧﾊｧ
テトラは肩で息をしていた。
その様子に演技や余裕などは見られず、ここまでにルナに与えられたダメージとワイが負わせた火傷のダメージは立っていられる事が奇跡なほど積み重なっていた。
彡(ﾟ)(ﾟ)「……」ﾂｰ
ワイの口からは血が流れていた。
背骨にヒビが入ってる通常なら立っていられないようなダメージであった。
それでも両者を動かしていたのは託された意思か負けたくないというプライドか。
そんな2人をルナは見上げていた。
ルナ（2人とも大きなダメージを負っていてこの距離ッ！勝負は一瞬で付くッ！だけど…）
ルナは口角を上げた。
ルナ（ダメージはワイよりもあの女の方が確実に大きいッ！手の火傷に加えて不安定な足場ッ！（エロ同人誌）攻撃を避けるのもままならないはずだよ！）
ルナ（この勝負…勝てるッ！）
ワイとテトラ、お互いの眼が見つめ合う。
その時間は時間にすればほんの数秒でしか無いような僅かな時間。
しかし、2人にとっては無限に等しい時間だった。
その静寂を打ち破ったのは…
ﾌﾞｩﾝ!
テトラの杖が風を切る音であった。
横に振られた杖は弧を描いてワイに向かっていく。
しかし…
ルナ（お、遅いッ！）
大振りで振られたその攻撃は、避けるのはそう難しくないスピードであった。
ルナ（やはり奴のダメージは深刻だったんだ！避けてカウンターでトドメを刺しちゃえ！ワイ！）
杖はぐんぐんとワイに近づく。
テトラ（ええ、避けようと思えばこんな攻撃避けるのは難しくはないッ！だがそれでいいッ！ダメージの深刻さは、喰らっている自分がよくわかっているのです！最早こいつを倒せる体力は残ってないという事も…）
テトラ（だからあえて避けさせるッ！その隙にあそこで寝転がっているルナを人質に取って後は成り行きだッ！もはやこいつらを撃退するという私の『勝ち』の目はなくなってしまった…だが矢を壊されるという『敗北』だけは防がなければならないッ！）
テトラの杖はスピードを加速させてワイに近づく、
テトラ（さあ避けろッ！）
杖はワイの間近に迫る…
ｺﾞ ｯ
しかしワイは避けなかった。
そのまま杖は顔面に直撃し、鈍い音をたてる。
テトラ「なっ…なぜ…？」
テトラの口からは思わず声が出ていた。
ﾌﾞｼﾞｭ…ｳｼﾞｭ…
テトラの大振りの杖は、ワイの顔面の皮膚と血管を破る。
ワイの千切れた皮膚からは大量の血が噴き出した。
そして噴き出した鮮血はワイの下を離れ、宙を舞い…
ﾎﾞﾀﾎﾞﾀﾎﾞﾀｯ!
テトラの顔面に雨となって降り注いだ。
テトラの身体が震える。
テトラ「あっ…あっ…」
その表情は恐怖に歪んでいた、まるで今から起こる事が分かっているように…
そしてワイはテトラに向かって悠々と近づいていく。その顔からは血が絶え間なく滴っており、ワイは左目を閉じていた。
彡(ﾟ)(ﾟ)「そうや…避ける必要なんて無いんや…覚悟はいるが…避けたらお前に何かをする隙を与えてしまうからな…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「今の攻撃で左目は潰れちまった…右目も痛みで上手く開けれへん…でもな…」
ｸﾞﾂｸﾞﾂｸﾞﾂｸﾞﾂ…
テトラの顔の上ではワイから噴き出た血がフツフツと沸騰していた。
触れた液体を沸騰させる能力…当然、噴き出た血もその能力は適応される…
テトラ「う゛ぐ あ゛ ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛！ ！ ！ ！ ！」
テトラの顔面上で血液が爆ぜる。神経の集まっている顔へのダメージは、手足へのダメージとは比類にならない。
最早テトラの頭は思考など出来ず、顔を手で抑え絶叫するほかなかった。
彡(ﾟ)(ﾟ)「その声のお陰でお前の位置は完壁にわかるで」
ﾝｺﾞｫ!
ﾊﾞｺﾞｯ！
ワイのスタンドのジャブが正確にテトラの頬にめり込む。
テトラ「かっ…あっ…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「今のはお前のせいで痛い目にあったルナの分や」
ﾝｺﾞｫ!
ﾊﾞｺﾞｯ!
ワイのスタンドの右ストレートがテトラの脇腹にめり込む。
テトラ「げ…ぼ…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「今のは潰れたワイの左目の分や」
ﾝｺﾞｫ! ﾝｺﾞｫ! ﾝｺﾞｫ!
彡(ﾟ)(ﾟ)「そしてこれも…これも…」
ﾝｺﾞｫ! ﾝｺﾞｫ! ﾝｺﾞｫ! ﾝｺﾞｫ! ﾝｺﾞｫ! ﾝｺﾞｫ!
彡(ﾟ)(ﾟ)「これも…これも…これも…」
テトラ「あっ…あっ…！」
彡(`)(´)「残りは全部ワイの分やァァァァ！！！」
テトラ「うわぁぁぁぁぁぁぁ！！！」
ﾄﾞｯﾊﾞｧ〜ﾝｯ!
ワイのスタンドの強烈なラッシュを受けたテトラは吹き飛ばされそのまま壁に叩きつけられたッ！
テトラ「ぐ…ぞ…」
テトラは怨みがましく何かを言おうとしたが、そのよりも先にテトラの意識は虚空の彼方へ消え去っていった…
ワイはそんなテトラを一瞥すると、よろめきながらもすぐにルナの方へ駆け寄り、肩を貸す。
彡(；)(；)「すまんルナ…ワイが軽率に行動したばっかりに…」
ルナはワイを方を見て、やれやれと言わんばかりに首を振る。
ルナ「…本当、ワイのせいでやんなっちゃうよ」
彡(；)(；)「うう…」
今にも泣きそうになるワイ、それを見たルナはニコリと笑った。
ルナ「今日の給食はプリンだったんだからね！ワイのせいで食べれなかったじゃん！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「！？」
ルナ「帰りに絶対プリン買ってよ…約束だよッ！」
彡(ﾟ)(ﾟ)（ルナ…ワイよりもボロボロのはずなのに…ワイのせいでこんな目にあったはずなのに…もっとボロクソに言ってもええのに…ワイの事を気遣ってくれてるんか…）
ワイの目には、先ほどとは別の涙が浮かび上がる。
彡(；)(；)「あぁ…何個でも買ってやるわ！好きなだけ買ったる！おかわりもいいぞ…」
ルナ「本当！？わーい！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「でもその前に病院行くで。ワイはルナに治して貰うとしても、ルナは自分を治せんからな」
ワイはチラリと部屋を見渡す。
部屋のあちこちは戦いの跡で凹んでおり、血生臭い臭いが漂っていた。
そんな中エンネアとテトラの2人が横たわって気絶している。
彡(ﾟ)(ﾟ)「結局こいつらの目的はなんやったんやろか…ある能力を持つスタンド使いを探してるとか言ってたが…」
ルナ「目的ねぇ。ん…目的？」
ルナは何かを思い出そうと頭を捻る。
ルナ「あっ！そうだ！今思い出した！ルナのそもそもの目的は矢をこの人たちから奪う事だったんだ！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「え、ワイの救出ちゃうん？」
ルナはワイの言葉をガン無視し、クレイジーダイヤモンドを使ってワイのキズを治す。
ルナ「確かその紫髪のエンネアって子が持ってた筈だよ！そこら辺探して！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「ワイの救出ちゃうん…？」
ルナ「はやく！」
身体のダメージは治ったが、どこか別の方面のダメージを負ったワイは矢を探し…
彡(^)(^)「お、見つかったで！」
ワイは矢を拾い上げた。
ルナ「よし！じゃあ壊すね！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「ちょちょちょ待てーや、割とこれって未知のスーパーアイテムやろ。壊すなんて勿体なくないか？」
ルナ「えー…じゃあ保管でもしとくの？」
彡(ﾟ)(ﾟ)「うーんウチの物置はエロ本とオナホで埋まっててスペース無いしなぁ…せや！ワイの知り合いのスピードワイン財団って所ならええかも知れへん！そこなら信頼して預けれるで」
ルナ「う〜ん、じゃあそうしよっか！これでもう後腐れなく帰れ…」
ｯ…ｯ…
彡(ﾟ)(ﾟ)「…？」
ｭｯ…ｭｯ…
ルナ「なんか…聞こえない？」
ｼｭｯ…ｼｭｯ…
彡(ﾟ)(ﾟ)「間違いないッ！物音がするッ！だけどこの音は…？」
ﾊﾞｯ!
ルナは天井を見上げた。
ルナ「2階からだッ！」
ｼｭｯ…ｼｭｯ…ｼｭｯ…ｼｭｯ…
謎の音は一定間隔に、だが絶え間なく続いている。
彡(ﾟ)(ﾟ)「ど、どういう事や？？敵はこのメス2人じゃあなかったんか…？というか戦ってたから気付かなかっただけで、もしかしてこの音はずっと鳴ってたんじゃ…」
ルナ「…行けばわかるよ」
ルナは2階への階段を指差した。
彡()()「ファッ⁉なんでや！敵かも知れへんやろ⁉とっとと帰ろうて…」
ルナ「いや…恐らく敵じゃあないと思うよ。もしこの2人と同じの仲間で、私たちを倒そうという意思があるのならばなぜ一緒に攻めて来ないの？あまりにも不可解だよ」
彡(ﾟ)(ﾟ)「でも…それよりも敵じゃあない方が不可解やろ！なら上にいるこいつは一体なんなんや！？」
ルナは倒れているテトラ達を見た。
ルナ「恐らくこれが…この2人がスタンドの矢を使って成そうとした『目的』に関わっているんだと思う」
彡(ﾟ)(ﾟ)「んなふわふわとした事言われても…」
ルナ「いいから！行くよ！」
ルナはワイに肩を借りたまま2階への階段を登る。古びた館の階段は、一歩進むたびにキシキシと音が鳴った。
彡(ﾟ)(ﾟ)「ここが2階か…」
シュッ…シュッ…
音はさっきよりも近くなっている。
ﾀｯ…ﾀｯ…
音の方向に慎重に歩く2人。
そして…
シュッ…！シュッ…！
2人は奥にあったドアの手前で止まった。
彡(ﾟ)(ﾟ)「このドアの向こうから…やな」
ヒソヒソ声でワイは喋る。
ルナ「ワイ、中に飛び込んでよ」
彡(ﾟ)(ﾟ)「嫌や、言い出しっぺのルナが行ってくれや」
ルナ「ルナ嫌だよ」
彡(`)(´)「自分が嫌な事を人にさせるな！」
ルナ「怪我人のルナに普通行かせようとするゥ〜？元々ヘマやらかしてルナを危険に合わせたのは誰だったかな〜？」
彡(`)(´)「その話はさっきいい感じにまとまったやろがい！」
ルナ「もう意気地なし…わかった！ドアをちょっとだけ開けて2人で一緒に覗こ！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「それならええで」
ｷｲｨ…
小さくも重苦しくドアが鳴る。
ルナ達は空いた僅か5cmほどの隙間から覗き込もうとする。
彡(ﾟ)(ﾟ)「うーん狭すぎて全然見えへん…」
ルナ「ちょっと！ルナ覗きたいのに、ワイが邪魔で見えないよ！もっと下の方に行ってよ！」
ルナはワイの背中に乗っかる。
彡()()「ちょ、ちょ、のしかからないで…ってうわぁぁぁ！」
ルナが上からのしかかった事により、ワイはバランスを崩して前につんのめってしまい、その勢いで扉は開かれたッ！
ルナ「え、ちょま…」
ワイの背中に乗っていたルナは必然、つんのめった背中を滑るように転がってゆき、部屋の中に放り出される。
ルナ「きゃぁっ！…痛た」
軽く頭を打ち付けたルナは頭部を摩りながら目を開けると、そこには女が立っていた。
黒髪で身長約160cmほどの小柄な女性。
その整った顔立ちからはどこか知的な印象を受ける。
だがルナが目を引いたのはそこではなかった。
ルナ「ひっ…！？」
女の股間部から反り立つその物体は、長さ推定80cm、直径推定15cm。全域が血走っており、ちんぽと呼ぶにはあまりにもグロちんであった。
彡(ﾟ)(ﾟ)「なんだあのでっかいモノ♂…」
シュッ…シュッ…
モノ「おや、客人かね？可愛らしいお客様だ…嬉しいよ。我が妹以外の人間に会うのは何年ぶりだろうか…お茶でも入れたい所だが、なにぶんお茶の葉がどこにあるのかわからなくてね。まあゆっくりしていきたまえ」
ルナに見られながらも、女は絶え間なく手でそのモノをシゴく。その股間部からは透明な液体が滴り落ちていた…
to be continued…
スタンド名.ON・J
本体.ワイ
破壊力.B
スピード.B
射程距離.C
精密動作性.A
持続力.D
成長性.C
黄色い肌をした、形容し難い見た目をしたスタンド。
自我を持っており、似非関西弁で喋る。
本体と合わせるとウザさは2倍になる。
ハゲ。
能力.触れた液体を沸騰させる。（出典→ワイ）
正確には沸騰する温度まで上げる能力。
水に触れれば100℃に、水銀に触れれば350℃まで温度を上げる事ができる。
さらに上記の能力を、触れた物体に付与する事もできる。（例えばポットに能力を付与すると、ポットに水を入れた瞬間に沸騰する）ただし付与の能力は複数の物には使えず、付与を解除しなければ自身が沸騰の能力を使う事もできなくなる。
815話 悪『夢』の始まり
シュッ…シュッ…
その部屋には、椅子に座って本を読んでいる女の、手を動かす音だけが木霊している。
ルナもワイも、その部屋の異質さと女のグロちんを前に口を開くことができなかった。
彡(ﾟ)(ﾟ)（な、なんやねんあのでっかいモノ♂は…巨根だとかデカチンだとかそんなちゃちなもんじゃあないッ！あれは…病気かなにか？）
彡(ﾟ)(ﾟ)（それにこの部屋の異様な雰囲気…変に薄暗くて物が散らかっとるし、窓には板が打ち付けられてる…まるで外から隠すように…）
彡(ﾟ)(ﾟ)（さらにあちこちに散らかっとる本…一体何冊あるんやこれ？それによく見たら全部エロ本やんけ！部屋もイカ臭いし…）
ワイは困惑した表情でルナを見る。
彡(ﾟ)(ﾟ)「ルナ、本当にこいつがあの女2人が矢でスタンド使いを探してた『理由』に関係してるんか？」
ルナ「うん、そうだね」
彡()()「ファッ⁉︎そうなんか…ワイにはそう見えんが…そもそもこいつは誰なんや…」
ルナ「それは…」
ルナが返事をする為にワイの方に振り向いた時、ルナはそれと目が合った。
ドアの隙間から憎らしく睨むその目と。
ルナ「ワイ！危ないッ！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「へ？」
ドアを勢いよく開き、テトラは矢を持っているワイに向かって杖を振り下ろす。
ﾌﾞｩﾝ
ｺﾞｯ!
彡()()「ぐぎゃっ！」
体力の残っていないテトラの攻撃自体は大した物ではない。しかし、不意を突かれた事による驚きでワイは手に持っていた矢をうっかり手放してしまった。
ﾊﾟｼｯ
テトラはワイの手からこぼれ落ちた矢を空中でキャッチし、部屋の角で矢を抱えるようにうずくまる。
テトラ「ﾊｧﾊｧ…」
テトラ「この矢は…渡さない…私達の未来…」
息も絶え絶えになりながらも矢を守ろうとするテトラ。
しかしこの状態で、無傷のワイから守り切るのは誰の目から見ても不可能であった。
彡(ﾟ)(ﾟ)「…一体こいつは、この女はお前のなんなんや？何がお前をそうまでさせるんや…」
テトラ「………………」
テトラは長く沈黙する。その間も
シュッ…シュッ…
という音だけは絶えなかった。
長く重苦しい沈黙の後、テトラが口を開いた。
テトラ「こいつは…こいつは私達の姉です…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「あ、姉…」
ルナ「……」
ルナは黙りこくっていた。
テトラ「おや…ルナさんは驚かないのですね…」
ルナ「その人とあなた達2人の顔立ちが似てたからね、気品漂う感じが特にね」
それ聞いてテトラは皮肉を込めたように笑う。
テトラ「…ハッ！気品漂うですって？笑わせてくれます」
ｽﾞｽﾞｯ…
テトラは怪我でうまく動かない足を使ってゆっくりと立ち上がる。
テトラ「少しだけ、少しだけあなた達に…昔話をしてあげましょう…そう、それは5年前の話────────
私達は物心付く頃から父子家庭でした。
どうやら私が小さい頃に両親は離婚していたようで、親権は父親が持っていました。
しかしこの男はまごう事無きクズでした。
私達姉妹を物としか見ていない…身の回りの家事をさせる『機械』としか思っていないような、そんな…カス野郎でした。
特にエンネアは酷い扱われようで、夜中寝ている中叩き起こされて夜通し『欠陥品』だのなんだのと罵倒される始末…本当に地獄でした。
でも、一流大学に入ってて成績優秀で、シャドバプロに内定していたモノ姉さんに対しては流石の父も強くは当たれていなかったようです。モノ姉さんは父の無理難題も難なくこなし、私達の分も手伝ってくれるような人でした。
私たちが悲しんでいる時は頭を撫でて抱きしめたりしてくれるような…そんな人でした。
そんなある日、突然父が亡くなりました。どうやら家の階段で足を踏み外して頭を打ったとかなんとか、まああの人らしい無様な死に方です。
そしていつの間にかけていたのか、父の保険金が下りてきました。
その額は約2000万。私は感激しました、無理だと思っていた私の大学進学のお金とエンネアの養育費が、父の置き土産のお陰でなんとか工面できそうだったからです。
しかし私が喜んでいたのもつかの間、モノ姉さんが私に言いました。
「その金、全てを私に一旦預けてくれないかね？」
モノ姉さんはシャドバプロの研修としてエジプトに行く必要があり、その渡航費としてお金が必要だと言いました。
今考えると、そんなに必要ないんじゃあないか？とか疑問に思うはずですが、モノ姉さんの言う事だったのですぐに信用して、お金はモノ姉さんに任せてしまいました。
…その時すでにモノ姉さんはユリアスという男の毒牙に掛けられていたのです……
彡(ﾟ)(ﾟ)「な！？ユリアスやと！？」
ルナ「知ってるの？ワイ」
彡(ﾟ)(ﾟ)「あぁ…まあな…」
テトラ「…話を続けましょう」
姉さんが出かけている間、私たちは残っていたお金を頑張ってやりくりして生活していました。
そして数週間後、姉さんは帰ってきました。…どこか変わった様子で…
それから家は羽振りが良くなりました。最初の頃はモノ姉さんがシャドバプロになったお陰だと思っていましたが、徐々に姉さんの使う金額は増え、明らかに様子が狂っていきました…
そして今から5年前、私が13歳、エンネアが6歳の時の事。
その日は雨が降っていました、梅雨のじめじめとした陰惨な雨が…
学校からの帰り道でエンネアと会い、2人で一緒に帰宅した時、いつもはその時間には無い靴が玄関に置いてありました。
モノ姉さん、今日は仕事早かったのかな？
そんな事を考えながら靴を脱いでいると…
ｳｳｩｩｩｩ…
リビングの方から呻き声が聞こえました。
私は慌てました。
まさか病気で姉さんは早退して来たのか？と思い、私たちは心配してリビングに向かいました。
ｳｳｩｩｩｩ…
そこでは…モノ姉さんが股間部を抑えて這いつくばっていました。
私たちは驚き、急いで側に駆け寄りました。
テトラ「モノ姉さん大丈夫ですか！？」
しかしモノ姉さんは私達の方には目もくれず、うずくまって呻くのみ…
モノ「うぐぐぐぐ…ユリアス・フォルモンドーだ…きっとユリアス・フォルモンドーが死んだんだ…」
エンネア「姉さん…？」
モノ「うぐあぁぁぁぁぁぁぁ！」ｶﾞﾊﾞｯ
姉さんが起き上がった時にソレは見えました。
赤く腫れて肥大化しているソレが…ひと目見ただけで異常とわかるそのイボイボちんぽが…
エンネアは震え上がり、私の後ろに隠れました。
テトラ「姉さん…救急車…救急車を呼びましょう？」
その時の姉さんは今まで聞いた事の無いようなガラガラ声で返事をしました。
モノ「無駄だッ！これは病気なんかじゃあないッ！『ポジの芽』が暴走したんだッ！」ﾀﾞｯ!
テトラ「ね、姉さん！」
────────「それから約半年でこいつはこうなったのです。ちんぽをイジるしか脳がない全身ちんぽ野郎にッ！」
テトラは忌々しそうに、ちんぽをシコり続けるモノを睨む。
テトラ「ユリアスという人物は実に狡猾な人物だったそうで、自分の部下になる人間を見定めてそいつと交尾をするのです…そして植え付けるのです…『ポジの芽』をッ！」
テトラ「これを植え付けられた人物がユリアスに逆らうと芽が暴走し、ホルモンバランスを崩してちんぽを肥大化させて頭をピンク色にさせるのです。だが同時にそいつはイク事ができなくなる…射精はしても真の快感は伴わない身体に変化するのですッ！こいつのようにッ！」
テトラはモノを睨み続ける。
テトラ「こいつがいつ、ユリアスと出会ったのかは知らない…だが少なくともエジプトに行く前からこいつはユリアスに心酔していた…おおかたユリアスに貢ぐ為に保険金を持っていったのでしょう…その後、羽振りが良くなったのは忠誠心を買われてユリアスから恩寵を貰っていたのでしょう」
テトラ「私は4年掛けて全てを調べました…スタンドの事、島村卯月の事、そしてレヴィという老人を知って弓と矢を手に入れました…」
ルナ「そんな事が…」
テトラ「ですが調べていくと同時に、姉さんが治らないという事も信じなくてはなりませんでした。ユリアスの精子に含まれていた不死身の細胞が一体化してしまっているのですから…」
シュッ…シュッ…
モノはテトラの話を聞いているのかいないか、まるで気にもせずエロ本を片手にシコり続けている。
テトラ「一日中この調子です…ッ！来る日も来る日も家の中でシコり続けているだけッ！何をするわけでもなく…ッ！ただただシコり続けているだけッ！」
ﾄﾞｶﾞｯ!
テトラは杖をモノに向かって振り下ろす。その攻撃はモノのちんぽに直撃し…
ﾍﾞﾁｬｯ
モノの極太ちんぽは千切れ、地面にへばりついた。
ルナ「なっ！？何をしているの！クレイジーダイヤモ…」
ｽｯ…
ちんぽを治そうとしたルナの前にテトラが手を置いて制止する。
すると…
ﾌﾞﾁｭ…ｳﾞﾁｭ…
みるみるうちに、モノのちんぽが千切れた所から新たなちんぽが生えているではないかッ！
ルナ「こ、これは…ッ！」
モノはテトラの攻撃などなかったかのように、また生えてきたちんぽを一心不乱に弄り始める。
彡(ﾟ)(ﾟ)「なるほどな…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「お前はその矢を使って…お姉さんを『治す』スタンドを探していたんやな…」
それを聞いてテトラは悲しげに笑う。
テトラ「…ふっ、『治す』スタンドですって？違いますよ…『殺す』スタンドを探していたのですよ。この不死身の生物をね…」
ルナ「なっ…！あなたの、お姉さんなんでしょ？なんで『殺す』スタンドなんて…」
テトラは哀しげに俯く。
テトラ「こいつは…モノ姉さんはこうなって当然の人です…ユリアスという男なんかに心を売った薄汚れた魂…因果応報です…」
悲哀の表情で語るテトラの目からは、大粒の涙がこぼれ落ちていた。
テトラ「でも…一方では血の繋がった姉妹だからこそッ！普通に死なせてやりたいって気持ちもあるのですッ！あなたにわかりますか？小さい頃からずっと仲良く暮らしていた人が情けのないちんぽ中毒者になってしまった気持ちがッ！いつでもどこでもこの調子だから外にも出せず、家の中に閉じ込めるしかない私達の気持ちがッ！憧れだった人がこんなになってしまった私の気持ちがッ！」
テトラは吐き捨てるようにルナ達に向かって喋る。
その様子は今まで溜め込むしかなかった、誰にも言えなかった弱音を吐き出しているようにも見えた。
テトラ「過去のモノ姉さんは死んだんだ…今残っているのは薄汚い魂のただのちんぽ中毒者ッ！だからもう過去は捨ててやるッ！こいつを殺せた時にッ！私の新しい人生が始まるのですッ！」
ｷｯ!
テトラはルナ達を鋭く睨む。
テトラ「だからこの矢はあなた達に渡しはしないッ！絶対にッ！」
ﾀﾞｯ!
テトラはルナ達の不意を突き、ドアに向かって走り出そうとした。
テトラがドアに向かって足を踏み出したその時…
「どういう…事です…？」
ドアの方から掠れたような声がした。
テトラ、ルナ、ワイの3名がドアの方を振り向くと…
そこにはエンネアがいた。
脇腹を抑えつつ、壁に手をついてもたれかかっていた。
テトラ「エンネア！？いつの間に目を覚ましていて…」
エンネア「そんな事は今重要じゃありませんテトラ姉さん。それよりも大事なのは…今テトラ姉さんが言った『殺すスタンドを探している』という事…どういう事ですか？」
テトラ「……」
テトラは沈黙する。
エンネア「私たちは…モノ姉さんを『イカせる』スタンドを探してたんじゃあないんですか？モノ姉さんがいつもちんぽをシコるのは一度も真にイけてないから…だからイカせるスタンドを見つければモノ姉さんは元に戻って、また前みたいな家族に戻れる…そう言ってたじゃあないですかテトラ姉さん…」
テトラ「…ッ！」
エンネア「あれは….嘘だったのですか…？テトラ姉さんが語ってた『未来』の中に…モノ姉さんは入ってなかったのですか…？」
シュッ…シュッ…
エンネア「…そうですか」
エンネアはヨロヨロとルナの方へ歩く。
彡(ﾟ)(ﾟ)「な、何をするつもりやお前…」
エンネア「ワイさん…今回の事、姉さんの分も含めて深く謝罪させてもらいます。本当にごめんなさい」
エンネアは深々と頭を下げた。
彡(ﾟ)(ﾟ)「あ、あぁ…まあそれはええけど…」
ｽｯ…
エンネアはルナに向かって手を差し出す。
エンネア「私が…私が頼める立場なんかじゃあない事はわかっています…でも、私も関わっていた事だから…ケジメをつけたいのです。だから、私をルナさんのスタンドで治してくれませんか？そうしたら、私のスタンドで姉さんを攻撃して矢を奪い返します…ですからどうか…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「なっ！んな事するわけないやろ！お前がまだ敵じゃないと決まったわけでは無…」
ｽｯ…
ルナは、エンネアが言い終わると同時にスタンドで傷を治した。
彡()()「なっ！何しとるんやルナ！」
ルナ「大丈夫、もうこの子からは敵意を感じないよ」
エンネア「ありがとうございますルナさん、本当に…それでは、」
ﾊﾞｼｭﾝ！
エンネアはスタンドを出現させ、テトラの方に向かおうとした。
ｶﾞｯ!
そんなエンネアの肩をルナの手が掴んだ。
エンネア「ルナさん…？」
ルナはエンネアの目を真っ直ぐに見つめて言う。
ルナ「今、ルナがエンネアを治したのはあなたにお姉さんを攻撃させる為じゃあない…そんな事をしてもあなた達姉妹に良い未来は訪れない…」
ルナ「話し合うんだよエンネア。今、元に戻すべきお姉さんはあのちんぽをシコっている方じゃあない…自分の生き方を見失っている…あの人の方なんだよ…」
ルナ「そして、それが出来るのは…貴方しかいないんだよ」
エンネア「…っ！」
エンネア「…そう、ですね」
エンネアはスタンドをしまい、矢を抱えて突っ立っているテトラの方へ向き直る。
テトラ「……ﾊｧﾊｧ」
エンネア「テトラ姉さん…」
ﾀｯﾀｯﾀｯ…
エンネアはテトラの方へ歩み寄ると、テトラの足元に落ちてあったオナホを拾った。
テトラ「これは…？」
エンネア「覚えてますか？このオナホ」
テトラ「このオナホは…確かまだ父が存命の時、私とエンネアが少ないお小遣いを出しあって姉さんにプレゼントしたオナホ…でもこれって…」
エンネア「ええ、先月テトラ姉さんがこんなもの！って言ってゴミ箱に捨てた物です」
テトラ「じゃあなんでこんな所に…？」
エンネア「モノ姉さんは…モノ姉さんは覚えていたんですよ、私たちがプレゼントしたこのオナホを。大事にしているオナホが消えた事に気付いたモノ姉さんは、ゴミ箱を漁ってこれを取り戻したんです。他にもオナホはあるのに、ですよ。…確かにモノ姉さんはちんぽ狂いになったし、精神も変にはなってしまったけど…私たちへの情は無くなってなんかいないんですよ」
テトラ「うっ…」
エンネアは諭すようにテトラに語りかける。
エンネア「確かにモノ姉さんの疼きは治らないかもしれません…でもきっと、頑張ればいつかはモノ姉さんも応えてくれて、また昔みたいに平和に暮らす事ができるようになりますよ…」
テトラ「くぅ…」
テトラの心は、誰の目から見ても明らかに揺れていた。
ルナ「『殺す』スタンドを探すってのはよぉ〜ちと賛同できないけど…『イカせる』スタンドを探すってんならルナも手伝ってあげるよ！」
テトラ「………」
テトラは返事をする事が出来なかった。
どうすればいいかなんて誰の目から見ても明らかだった。
しかしそれをしてしまえば、ここまでしてきた自分の所業が間違いだったと認めることになる。
矢を使って人を射る中で、不適合者が死んでいく様を見る事も少なくなかった。
スタンド使いを探し初めて今日に至るまで、押し殺していた罪悪感が爆発する事をテトラは恐れていた、だから返事をする事が出来なかった。
前に進む事が出来なかった……
シュッ…シュッ…
シュッ…シュッ…
無音の空間にモノの動く音だけが聞こえる。
シュッ…シュッ…
シュッ…シュッ…
シュ…
…
テトラ「…？」
急に音が止んだ。
不思議に思ったテトラは自身の後ろで椅子に座って本を読んでいるモノの方を見た。
するとモノは顔を近づけてマジマジと本を読んでいた。
テトラ「何をしているんです…？姉さん」
モノは本を見つめながら答える。
モノ「我が妹テトラよ、毎回この私の為に上質かつ耽美でエチエチなエロ本を持ってくるのはとてもありがたく助かっているのだがね、今日持ってきてくれた本はいささか前衛的過ぎではないかね？全ページ真っ黒のエロ本なんて私は生まれてこの方初めて見たよ。エロの世界というのは深いのだね。」
彡(ﾟ)(ﾟ)「なんやあの女、いい雰囲気やったのにいきなりエロ本の話かいな…」
ルナ「まあゆっくりでいいんだよ、最初はあんな風でもきっと変わっていけるよ」
楽しそうに話すルナと違い、テトラの表情は疑問に歪んでいた。
テトラ「何を言っているのです？モノ姉さん…今日は火曜日じゃあないですか。新しい本を持ってくるのは月・水・金って決めているじゃあ…」
ﾊﾗｯ…
その時、テトラはモノが手に持っている本がチラリと見えた。
それは確かにモノの言う通り、ページの隅から隅まで黒塗りの本だった。
自身が持ってきた記憶のない本であった。
そしてその本からは
ｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞ…
『腕』が伸びていた。
テトラ「………ｯ!?」
あまりの光景の異様さにテトラは口を開けたまま言葉が出なかった。
それほどまでに、本から3Dのように腕が出てきている光景は異常であった。
彡(ﾟ)(ﾟ)「！？」
ルナ「…！？」
テトラに次いでワイ、ルナがその手に気付く。しかしこの2人も突如脈絡も無く現れたその『腕』を見て思考が止まっていた。
そしてその『豪拳』とも言えるようなその手はぐんぐんと本から伸びて行く。
唯一気づいていないエンネアの方へ。
エンネア「？」
状況が飲み込めていないエンネアは3名がなぜいきなり目を丸くしたのか不思議に思っていた。
その間も拳はエンネアの方へ向かう。
テトラ「…ッ！何をしているのエンネアッ！」
ﾀﾞｯ!
ﾄﾞﾝｯ!
テトラはエンネアの方へ走り出し、勢いのままエンネアを突き飛ばす。
エンネア「きゃっ！」
テトラにぶつかられたエンネアは尻餅をついた。
エンネア「痛た…どうされたのですかテトラ姉さ…」
ﾎﾟﾀｯ
何かが垂れる音がした。
エンネアは頭を抑えて俯いていたのでその『何か』は見えていた。
しかし見えていたが理解は出来ていなかった。
だってそんなはず無いのだから、だってさっき説得して、ようやく和解できて、これから姉さん達と一緒に前に進むのだから、もう誰の血も見ないでいい生活になるのだから、だから…
『血』なんて垂れるはずがないのだもの…
エンネアが上を向くとそこには…
テトラ「あっ…がっ…」
太い豪拳に腹を貫かれているテトラがいた。
エンネア「え、え、」
エンネアを庇う形で、その拳はテトラの腹を貫いていたのであった。
テトラ「ぐっ…」
テトラが顔だけ後ろに向けるとそこにはフードを被った人間の男のような顔をしたスタンドがいた。
その身体はモノの持っている本に繋がっており、本から上半身だけを乗り出すようにして飛び出ていた。
スタンドは不気味な笑顔を浮かべて下品な声を上げる。
？？？「やはりな！妹の方を狙えばお前は庇ってくると思ったぜ！虹村テトラさんよぉ〜！」
テトラ「あ゛っ…あ゛なたは…」
？？？「この矢は私が頂いていくぜテトラさんよぉ！あんたにこの矢で射抜かれてスタンド使いになったこの私がよぉ〜！」
テトラ「ぐっ…あなたごときが…こ、この矢を…」
？？？「虹村テトラ！スタンドは精神力と私に言ってたな！私は成長したのだよ！」
ワンドリ「それともッ！我が『ワンダーランドドリームズ』 がここまで成長するとは思わなかったのかい！」
テトラ「ぐっ…エンネアッ！」
ﾊｯ！
テトラの呼びかけで現実に引き戻されたエンネアは、テトラの方を見た。
エンネア「テトラ…姉さん…」
するとテトラは力を振り絞り、矢を持った手をエンネアの方へ近づける。
テトラ「受け取るのです…ごふっ！エンネ…がっ！」
エンネア「あ、え、」
現実感のない光景を目の前にしたエンネアは呆然としていたが、何年も一緒に生まれ育った姉の声を聞き、それに従うように矢の方に手を伸ばす。
呼応するようにテトラは矢を手から離そうとしたが…
ｷｭｰ
離す事が出来なかった。
テトラ「なっ…！？」
テトラが後ろを振り向くと、先ほどまで男のようであったスタンドの顔が、アリクイのような見た目に変化していた。
そして、その顔から伸びている長い鼻がテトラの手と矢をグルグル巻きにしてガッチリと固定している。
ｽﾞﾌﾞｽﾞﾌﾞ…
そのままそのスタンドはテトラと共に本の中へ入っていく。本に触れたテトラもスタンドと同じように本の中へ溶け込んでいく…
彡(ﾟ)(ﾟ)「あぁ！矢が！矢も本の中に入って行っとる！」
エンネア「姉さん！テトラ姉さん！」
エンネアはテトラを引っ張ろうと、テトラに向かって手を伸ばす。
テトラ「やめなさい！エンネアッ！あなたも引きずり込まれますよッ！」
エンネア「でも…！姉さんが！姉さんが！」
テトラ「…もういいのです、エンネア」
エンネア「…ッ！」
もうこの時点でテトラの身体の半分は本の中に沈んでいた。
腹を貫かれ、呼吸はおろか意識を保つのも限界な状態。
しかしこの時テトラが見せたのは…
笑顔であった。
テトラ「エンネア…あなたが…いつも確固たる自分を持っていなくて…私の言うことを聞いてるだけで…泣き虫だったあなたが…今日、自分の意思で私に反抗してきた事…凄く嬉しかったです…」
エンネア「…！」
テトラ「いつもあなたが心配でした…弱虫で自分からは何も行動を起こせないあなたが…でも今日、あなたはモノ姉さんと共に生きると声高く言ってくれました…勇気を持って前に進むと言ってくれました…私には出来なかった事です」
エンネア「姉さん…」
テトラ「私は結局自分の人生を生きる事が出来なかった…『敗北者』です。でもあなたは…ぐふっ！…あなたならもう大丈夫でしょう」
血を吐き出しながらも、もうテトラの身体は顔以外は全て本の中に入っていた。
腹を貫かれ、虚ろ虚ろな状況でもテトラは妹に語り続けていた、今生の別れを。
テトラ「さようならエンネア…私の妹…さようならモノ姉さん…私の…大切な…姉さん…」
エンネア「あ…あ…」
もう顔もほとんど埋まったその時、テトラはルナとワイの方を見た。
テトラ「こいつは…ほ…ん…だ…」
ｽﾞｽﾞｽﾞ…
テトラの身体は完全に本の中へと消えて行った…
彡(ﾟ)(ﾟ)「な、なんちゅう事や…」
エンネア「テトラ姉さん…姉さん…」
………
モノ「うーむこれが現代アートという物なのだろうかね…」
ただ1人今しがた起こったことに気づいてない様子のモノは、まだ本の観察を続けていた。
モノ「お、何やらページに絵が浮かび始めたようだ。これが現代科学という物なのだろうかね…」
ルナ「絵が浮かびあがる…？ちょっと借りていいかな？」
モノ「応とも、構わないぞ可愛らしい客人よ」
モノはルナに本を渡し、ルナは開かれている本を見た。それをワイとエンネアが覗き込む。
すると確かに先ほどまでは黒塗りだったページにポツンと絵が加わっていた。
その絵のタッチは、絵本のような柔らかくて優しいタッチの絵であった。
普通の絵本ならばそれはそれは見る者を和ませる絵だったのだろう、しかしそこに描かれていたのは…
腹に穴の空いた金髪の少女が腹を抱えている絵だった。
エンネア「姉…さん…」
ﾍﾟﾗｯ
次のページで少女は地面に座り込んでいた。
ﾍﾟﾗｯ
その次のページで少女は前のめりになっていた。
ﾍﾟﾗｯ
次の次のページでは少女は倒れ込んでいた。
ﾍﾟﾗｯ
次の次の次のページでは少女は動かなくなっていた。
ﾍﾟﾗｯ
ﾍﾟﾗｯ
ﾍﾟﾗｯ
……
ルナ「…もう絵が変わらない」
ﾊﾟｻｯ
ルナは本を閉じた。
そして…
ﾊﾞｷｨ!
クレイジーダイヤモンドの拳で本を粉々にした。
ルナ「これで敵スタンド撃破！……って事にはならないよね、多分…本自体はスタンドじゃあ無さそう…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「一体全体何がどうなっとるんや…」
エンネアは首を振る。
エンネア「私にもわかりません…テトラ姉さんはあなた方にしたように各地で矢を使ってスタンド使いを増やしていました…私が知らないところでも沢山…」
エンネアは俯きながら続ける。
エンネア「姉さんは…こうなって当然の人でした…あんな事をしていれば怨みを買って当然…ッ！
真っ当に生きる事なんて難しかったでしょう…」
エンネア「でも…」
エンネアは目に涙を浮かべた。
エンネア「それでも…私にとってはかけがえのない1人の姉でした…ッ！一緒に育った…かけがえのない…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「え、エンネア…」
ルナ「……」ｽｸｯ
ルナが唐突に立ち上がった。
ルナ「エンネア…この部屋に本棚ってある？」
エンネアは涙を手で拭って答える。
エンネア「え、ありますけど…そこです」
エンネアが指を指した方向には大きな棚があった。
ルナはそこの引き出しを次々に開けていく。
彡(ﾟ)(ﾟ)「何しとるんや？ルナ」
ルナ「…エンネアのお姉さんは最後に、エンネアじゃなくて私たちに向かって『本だ…』って呟いてたんだ。わざわざ私たちに言ったって事は、恐らく矢を奪ったスタンド使いの情報に関連している事のはずだと思ってね」
彡(ﾟ)(ﾟ)「『本棚』を言い切れなかったって考えたわけやな」
ｶﾞﾁｬｯ
ルナ「あ、ここだけ鍵がかかってるよ！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「よしわかった任せてや！『ON・J』！」
ﾊﾞｷｨ!
ワイのスタンドが拳を当てて鍵をぶち壊す。
そしてそこに入っていたのは…
エンネア「これは…？」
ルナ「…写真ッ！」
そこには数十枚ほどの写真が束になって保管されていた。
ルナは手に取って写真を1枚ずつ見ていく。
彡(ﾟ)(ﾟ)「どの写真にも人が写ってるけど…なんか妙やな…全員身体に穴が空いとる…」
ルナ「きっとこれはエンネアのお姉さんが矢で射った人たちを記録した物なんだよ。どう？エンネア、心当たりいる人いない？」
エンネアは首を横に振る。
エンネア「わかりません…テトラ姉さんは私に負い目を負わせたくないのか、1人でスタンド使いを探す事の方が多かったですから…」
ルナ「そう…でも、きっと！この中にさっきのスタンドの本体がいるはずだよッ！」
ﾍﾟﾗｯ
ルナは次々に写真を見ていく。
ﾍﾟﾗｯ
彡(ﾟ)(ﾟ)「ん？なんや関係ない写真もあるんやな、この写真には人じゃなくて棚に並んだ本が写されとるで。図書館に行った時の写真か？その次は…」
ﾍﾟﾗｯ
エンネア「あっ…」
そこにあったのは…エンネア、テトラ、モノの3人が映った写真であった。
エンネア「これは…テトラ姉さんの…12歳の誕生日に…撮った物…」
写真の中にいる3人の顔はとても和やかで、和気あいあいとしたものだった。活力のある、満面の笑顔であった。
しかしもう2度と叶う事のない、3人の笑顔であった…
エンネア「うっ…うっ…うわぁぁぁぁん！」
エンネアの両の眼からは堪えていた大粒の涙が溢れ出していた。
ルナ「…」
彡(ﾟ)(ﾟ)「…」
ルナもワイも…いや、誰がこの状況でこの少女に声をかける事ができよう。
ﾎﾟﾝ
しかしその時、モノがエンネアの肩を優しく叩いた。
モノは膝を屈めて、泣いているエンネアに目線を合わせる。
モノ「何を泣いているんだい我が妹エンネアよ。何か悲しい事があったのかね？」ｷﾞｭｯ
モノはエンネアを抱きしめる。
モノ「大丈夫かい？何か苦しい事があればいくらでも言ってくれたまえ、私たちは姉妹じゃあないか。痛みも苦しみも、3人で分かち合えばきっと乗り越えられるさ」
モノ「そうだ、今日は久しぶりに私が料理をしよう。昔2人が好きだったシチューを作ってあげよう。なあに心配は要らないよ、頭の中にレシピはちゃんと入っているさ。客人がた、悪いが我が妹テトラを呼んで来てくれないか？とても優秀な娘でね、いつも迷惑ばかりかけているからね…労いの言葉の１つでもかけてやりたいんだ」
「………」
ルナもワイも…返事をする事が出来なかった。
その部屋にはただただ…いつの間にか降り出していた雨音とエンネアの泣く声だけがずっと響いていた…
・虹村テトラ────死亡
・スタンドの矢────敵スタンドに奪われ行方不明
スタンド.ワンダーランドドリームズ
本体.？？？
破壊力.？
スピード.？
射程距離.？
精密動作性.？
持続性.？
成長性.？
明確なビジョンを持たない不定形のスタンド。
本体のイメージによってアレやコレなど色んな姿に変形する事が出来る。
816話 ワンダーランドドリームズその��
そのうち
893話︎︎ 吉良吉影は静かに暮らしたい-プロローグ-
夜の住宅街を少女は走っていた。
といっても夜のランニングだとかそういった趣味がある訳ではない。少女は逃げていたのだ。あの男 から。
少女の名はナタリー。騎士団長を務める勇敢な父といつも優しい母と一緒にアレスター王国で暮らしていた。
今回は結婚記念日ということで家族3人でこのmata王国の杜王町に旅行する予定だったのだが、父が黒竜討伐の討伐隊隊長を任されたため母と2人で来ることに。
父がいない旅行は少し寂しかったが、ショッピングや食事を楽しんで充実した旅行になる…
筈だった。
つい先程見た光景が頭から離れない。
命乞いをする男の人、 ナタリー逃げて と自分を突き飛ばした直後に爆発したママ、そして男の人とママを殺したスーツ姿の男。
｢死にたくない…！｣
ナタリーは母から教えてもらった『おまわりさん』に助けてもらうため、公衆電話を探していた。
｢見つけた！あの公園のところだ！｣
ナタリーが公衆電話から110番に通報して今の状況を説明すると
｢警官がすぐに行くので10分ほど動かないで待っていてください｣
とのことだった。とはいえ、このままだとあの男に見つかってしまうので、ナタリーはどこかに隠れなければならなかった。
｢隠れる場所…そうだ！｣
ナタリーが見つけたのは公園の端にある公衆トイレ。とりあえず身を隠す場所としては最適と考えたナタリーは女子用トイレの奥の部屋に閉じ篭った。
それからどれくらいの時間が経っただろうか。コン、コンというノックの音と共に
｢お嬢ちゃん、大丈夫？｣という声がした。
ナタリーは安堵した。自分は助かったのだ。ママが命を犠牲にしてまで救ってくれたのだ と。
そして安心したナタリーがドアを開けるとそこには…
｢お嬢ちゃん、怯えているね…もしかして、殺人鬼にでも追われてるのかな？｣
スーツ姿のあの男が立っていた。
｢ひ、人殺し…ママ…パパ…助けて…｣
膝から崩れ落ちるナタリーを見ながらその男は嬉しそうに語り出す。
｢私の殺人というのは衝動的なものでね。お嬢ちゃんだって0コス超越が手札に何枚もあったら例え盤面でリーサルでも空撃ちしちゃうだろ？それと一緒さ｣
遠くからサイレンの音が聞こえてくる。
｢おまわりさん…たすけ…｣
｢思ったより早いな。『後始末』を完了しなくちゃ｣
もう一度家族3人で集まりたかったなぁ。
自分の体が爆ぜるのを感じながらナタリーはそんなことを考えていた。
といっても夜のランニングだとかそういった趣味がある訳ではない。少女は逃げていたのだ。
少女の名はナタリー。騎士団長を務める勇敢な父といつも優しい母と一緒にアレスター王国で暮らしていた。
今回は結婚記念日ということで家族3人でこのmata王国の杜王町に旅行する予定だったのだが、父が黒竜討伐の討伐隊隊長を任されたため母と2人で来ることに。
父がいない旅行は少し寂しかったが、ショッピングや食事を楽しんで充実した旅行になる…
筈だった。
つい先程見た光景が頭から離れない。
命乞いをする男の人、 ナタリー逃げて と自分を突き飛ばした直後に爆発したママ、そして男の人とママを殺したスーツ姿の男。
｢死にたくない…！｣
ナタリーは母から教えてもらった『おまわりさん』に助けてもらうため、公衆電話を探していた。
｢見つけた！あの公園のところだ！｣
ナタリーが公衆電話から110番に通報して今の状況を説明すると
｢警官がすぐに行くので10分ほど動かないで待っていてください｣
とのことだった。とはいえ、このままだとあの男に見つかってしまうので、ナタリーはどこかに隠れなければならなかった。
｢隠れる場所…そうだ！｣
ナタリーが見つけたのは公園の端にある公衆トイレ。とりあえず身を隠す場所としては最適と考えたナタリーは女子用トイレの奥の部屋に閉じ篭った。
それからどれくらいの時間が経っただろうか。コン、コンというノックの音と共に
｢お嬢ちゃん、大丈夫？｣という声がした。
ナタリーは安堵した。自分は助かったのだ。ママが命を犠牲にしてまで救ってくれたのだ と。
そして安心したナタリーがドアを開けるとそこには…
｢お嬢ちゃん、怯えているね…もしかして、殺人鬼にでも追われてるのかな？｣
スーツ姿のあの男が立っていた。
｢ひ、人殺し…ママ…パパ…助けて…｣
膝から崩れ落ちるナタリーを見ながらその男は嬉しそうに語り出す。
｢私の殺人というのは衝動的なものでね。お嬢ちゃんだって0コス超越が手札に何枚もあったら例え盤面でリーサルでも空撃ちしちゃうだろ？それと一緒さ｣
遠くからサイレンの音が聞こえてくる。
｢おまわりさん…たすけ…｣
｢思ったより早いな。『後始末』を完了しなくちゃ｣
もう一度家族3人で集まりたかったなぁ。
自分の体が爆ぜるのを感じながらナタリーはそんなことを考えていた。
