ホモではない
一部では
女になって男に犯されたいという嗜好を持つものもいるが、
ホモではない
まず一つ考えてほしいのは、あなたは一度でも異性になりたいという願望を抱いたことはないかということである。程度の差はあれ誰しも考えたことがあるのではないだろうか。それは
「女だったら男にチヤホヤされて楽に生きれそうだなぁ」(あくまでそういう例としてだしただけでジェンダー的な偏見を押し付けているわけではない)といったものでもいい。そういったものの延長線として捉えてみれば、自分が女であるという前提でものを考えるとき、その恋愛対象が男となるのもさほど不思議ではない。
また、ゲームのアバターとして考えることもできる。キャラメイキングで男と女が選べる場合に女を選ぶ人のことを想像してほしい。
こういった場合、キャラクターに感情移入するタイプもいれば、あくまでキャラクターとして割り切って俯瞰的に見るタイプもいるだろう。
前者であれば「ホモじゃないか!」と思うかもしれないがちょっと待ってほしい。あるキャラクターに感情移入するからといってその人がそのキャラクターと同じ嗜好や性格であると言い切れるのだろうか?創作の世界においては自分とは異なる性格のキャラに感情移入するなんてことはままある。「自分とは異なる存在」に対するあこがれもあるだろう。それらはあくまで「自分とは違う」という前提の認識があればこそだ。つまりTSにおいても「自分とは異なる性」に対する感情移入や憧れが現われているといえる。
女になって男に犯されたいという嗜好に当てはめて考えるなら、「自分の性では到底味わえない体験をしたい」という事になるのではないだろうか。
また、俯瞰的に見るタイプならば、あくまで「自分のアバターが犯されている」、その様子に興奮する、という認識のため、これもホモとは程遠い。エロゲ―でも女主人公のゲームが多く存在する(アクションゲーやRPGに多い)が、これはそういった需要を反映したものだろう。
いわばTSとは、「女体化した自分」という「本来の男である自分」とは一線を介する存在を仕立てて考えているのである。
・TS
女体化した自分→
恋愛対象となる男
・ホモ
男である自分→
恋愛対象となる男
ここが明確に違う点である
ただし、これは「ホモはTSではない(ホモはTSできない)」ことを意味しないので注意。そもそもTSFの中には恋愛系をあまりメインにしない作品も多く、“生まれと違う体の性への困惑”はホモでもノンケでも何でも抱き得るものである。
性に関しては幅広い個人差があるので、何事も決めつけずに考えたほうがいいだろう。