この回では
天竜ライトをはじめとしたメインキャラがほぼ登場せず、彼女の視点で話が進む。
放課後、サードフェザーの友人から遊びに誘われて向かう最中、不穏な空気を漂わせるバトルを見に行ったところ、シャドバカレッジの問題児である
波瀬浦ハルマが男子生徒を負かしている場面を目撃。
男子生徒に執拗にシャドバをやめるよう迫るハルマに割って入り、「そんなことして何が楽しいの」とハルマを批判するものの、ハルマは逆に正当化した上、「
調子こいてると前みてぇにぶっ潰すぞ」と脅しをかけられる。
その言葉でツバサは思い出す。
サードフェザーの前部長で、ツバサが尊敬していた先輩である伊久美セイラ。
彼女がハルマに敗れ、サードフェザー存続のために自身がシャドバを諦めざるを得なくなったこと。
いつも笑っていた彼女が見せた涙。
結局その場はハルマのお付きの2人がやってきて有耶無耶になり、ツバサは敗北して呆然とする男子生徒を気遣う。
ランクを上げたいと話していたことが原因でハルマに目をつけられたらしいその生徒に、ハルマは強いから関わらない方がいいと忠告をして去ろうとするが、ハルマを止められる人はいないのか、と聞かれた時には「いないんじゃね?」と現状に諦めを抱く様子を見せた。
その後部員と合流し、遊びに出るツバサ。
友達と楽しく、笑って、遊ぶ。これでいい。
そう思うようにするツバサだが、先輩も含んで部室でシャドバをし、皆で楽しんでいた過去のことをどうしても思い出してしまう。
そうして部員と別れ、帰路に着くが、
母嶋フワリが
真壁スバルに手伝ってくれたことへのお礼を言って別れるところに偶然遭遇。
いい雰囲気を察したのか、微かに笑みを浮かべてその場を去ろうとするが、デジフレのウィンギーがフワリに撫でられに行ったことでスルーすることができず、フワリと一緒に帰ることになる。
帰る途中でセブンスフレイムの話題が挙がり、ツバサは今更部員集めをしたところで意味ないと否定的に話すが、フワリはスバルのバトルを見てフォースウィンドの部員がやる気になったことを挙げて、セブンスフレイムを応援する意志を見せた。
それに対して、ハルマという存在がいるのに目立つことをしているセブンスフレイムを「馬鹿でしかない」と批判。
別れ際、フワリは、色々なことを考え、苦しみ、それでも前に進むスバルをフォローし、セブンスフレイムならハルマを変えられるかもしれない、と述べた。
次の日の朝、登校中に朝のランニングをするフィフスソードに遭遇。朝からハイテンションで運動をする
雷同タツミに出会う。
前日にツバサがクラスメイトである男子生徒を助けたことを感謝し、シャドバがそれほど強くない生徒ばかりを狙い、こちらに仕掛けてこないために、ハルマに対してどうすればいいのか分からないとするタツミだが、ツバサはハルマを放っておくというスタンスを崩さない。
だがタツミは、「希望はある!」と主張。
「まさか、アンタまでセブンスフレイムとか言い出さないよね?」
「言い出すぞぉ!!」
タツミは
蜜田川イツキとのバトルを通して自分の間違いに気付き、そしてフィフスソードの部員達も気合が入ったと言い、彼が率いるセブンスフレイムであれば、ハルマを変えられるかもしれないと、
自分の部員を託したセブンスフレイムに希望を抱く様子を見せた。
ツバサは「どうでもいい」と去るが、タツミから
美鬼シノブにも同じことを聞くように言われる。
シャドバの授業で出されたリーサル問題を難なく解く実力の高さを見せた後、学食へ行くツバサ。
自販機で野菜ジュースを買ったところ、ツバサの栄養不足を心配したシノブに焼きそばパンを差し出される。
昨日から今日にかけて立て続けにシャドバ部の部長に絡まれることに対して不信感を抱くものの、シノブの反応を見る限り偶然であるらしい。ついでにメロンパンを差し出された。
ツバサはそんなシノブの気遣いを断りつつ、「人の心配する前に自分の部活でも心配したら?」と、セブンスフレイムに
部長を奪われたシックスマジックの話を持ち出す。
これに対してシノブは「まあ気にしないで、それなりにやってはいるからさ」と答え、逆にツバサに忠告をする。
既にシックスマジック、フィフスソード、フォースウィンドに部員の勧誘を行なっている以上、セブンスフレイムの次の標的はツバサのサードフェザーになるだろうこと。
相手する意志を見せないツバサだが、さらにシノブは、セブンスフレイムにはあと1人部員が必要な以上、ツバサの望む望まないに関わらず、全力で来ることを合わせて伝える。
これにも「どうでもいい」と返すツバサに、シノブは、自身も同じようなスタンスだったものの、
天竜ライトとのバトルを通して、彼の熱さに影響されたことを話す。
「マジになったって意味無い」──
ひとり佇み、そんなことを考えながら思い出すのは、セイラから部長の座を譲られた時のこと。
望まぬ形で部長を継ぐことになったツバサは、セイラから彼女のエースカードを差し出されるも、自信が持てないツバサはそれを受け取ることができなかった。
そしてセイラはサードフェザーを、皆の居場所を託し、先輩との別れに涙を流すツバサに「ツバサはバトルしてる時の笑顔が1番可愛い」と笑って励ました。
マジになったって何も変えられない。
セイラの敗北がチラつき、そしてシャドバ部の部長達が揃ってセブンスフレイムに期待を寄せることに苛立ちを隠せなくなる。
そしてツバサは決心する。
ハルマに叩き潰されるくらいなら、そしてこちらに勝負を挑んでくるくらいなら、こちらからセブンスフレイムを潰し、「マジになったって意味ない」ことを知らしめることを。