ワンドリの悪夢を齎したNヴァンプ。そのデッキの核となっていた
バフォメット。このカードは1度ナーフを受けており、そのナーフ前の効果とは「・ファンファーレ 攻撃力5以上のヴァンパイア・フォロワーをランダムに1枚、自分のデッキから手札に加える。エンハンス 5; その後、そのコストを-3する。」というものだった。この効果により6ターン目に
昏き底より出でる者を召喚し、進化込みで7ターン目に16点をぶち込むコンボはおぞましいという他なく、Nヴァンプ以外のデッキを駆逐しつくしてしまうほどであった。当然そんなカードは許されるはずもなく倉木と共にナーフされてその効果は今のごく平凡なものとなってしまった。しかしこのカードがナーフされたことで、6ターン
メイルストロームサーペントなど数々のファンデッキやコンボがつぶされてしまった。その一つが「アザゼルラウラOTK」である。3コストの
デモンコマンダー・ラウラでコストを−3した
アザゼルに疾走を持たせ、事前に設置した
鮮血の花園とアザゼルの進化でOTKを決めるという非常に難易度の高いものだった。そしてこのデッキはシャドウバースの歴史に埋もれてしまうかのように思われた…
しかしALT環境に、大幅にパワーアップした
レイジコマンダー・ラウラが収録され、約1年と7カ月ぶりに「アザゼルラウラOTK」が復活した!今こそナーフによって潰されてしまった屈辱を晴らしアンリミテッド環境の支配者として君臨する時が来たのだ!!!
実際のところは?
ゲロ弱い。もうどうしようもないくらい弱い。まずかつてのアザゼルラウラOTKが行われていた環境から相当インフレが進んでおり、相対的に難易度が上がっている。さらにOTKを決める条件がアホみたいに多い。その条件を紹介すると
・デモンコマンダー・ラウラの能力発動が復讐状態であること。
・事前にラウラの効果をアザゼルに載せておくこと。
・アザゼルの攻撃力は進化でも9なので何らかの方法でバフをのせて10まで届かせる。もしくは花園や一裂きで足りない分を補う。
・相手の盤面に守護が存在しない。または軽量スペルで取れる体力の守護しかいないこと。
・このコンボが決まるのは最速で8ターン
きつすぎるッピ!アンリミをプレイしている人なら分かると思うが今の環境で体力を10以下にするというのは非常にリスキーである。かと言ってライカンベルセルクは事前評価ほど便利なカードではなかったしヴァルツもいまの環境では強力なカードとは言い難い。復讐というジャンル自体が半ばオワコン状態なのだ。そんな状態で様々な下準備をして相手の守護が無い事を祈りつつ8ターン以降に決めるコンボというのはそうとう根気よくプレイしないと厳しい。正直このデッキにエーテルを使うのはもったいないと思う。資産に余裕のある人やかつてのアザゼルラウラOTKが好きだった人、マゾの人におすすめのデッキである。