環境初期はその名にたがわぬ暴れっぷりだった闇の王だが、メタの変化(エンペラーを無視ないしは処理できるデッキの増加)や就職先である狂乱ヴァンパイア自体の変化によって若干使いづらくなってしまった。しかし、それはつまりダークエンペラーが対策必須のカードだということの裏返しであり、刺さった時に
イージーウィンを狙えるパワーは今も健在であるため、今後も環境に応じてデッキの内外から相手へ圧力をかけ続けてくれるカードとなるだろう。
狂乱ヴァンパイアの変化だが、同コストで狂乱を効果の条件にもつレジェンドの
ゼノ・ディアボロス、
百獣の大悪鬼、ダークエンペラーのどれを何枚ずつ採用するかが一つの焦点となっている。条件次第で相手リーダーへ大ダメージが出せる爆発力のゼノディア、狂乱さえ達成していれば確実に削り、回復、盤面処理、守護を行える安定択の百獣に対して、一時的な回復・盤面処理・耐性で詰ませ能力の高いエンペラーと三者三様に強みがある。
この三枚間でも三すくみ関係になっており、ゼノディアは進化切ってエンペラーを倒して両者のラスワでフィニッシュを見込める、エンペラーは百獣単独で処理できない、百獣は回復でゼノディアのリーサル圏を逃れられる(場合がある)ため、ミラーマッチでもこの枠次第で有利不利が大きく変わることがある。各大会やグランプリ優勝レシピを見ても、この三枚の採用数は使い手によりまちまちになっていた。
またTier上位ではないが、コントロールヴァンパイアでの採用も見られた。
紅の牙や
魔導装甲車などによって守護をつけてやることで、本来なら無視して疾走フィニッシュを狙うようなデッキを詰ませることもできる。この場合は狂乱よりも、
紅魔の淑女・ロゼロッティなどで復讐を条件に進化・回復効果を使うことが多く、効果の発動条件を二つ持つことがデッキの採用幅を広げるのに功を奏している。