聖書中に72柱のついての詳細な記述はない。
聖書のなかで直接名前が言及されるのはバアル、アモン、アシュトレト(アスタロトの原型になった女神)、アスモデウスだけ。
悪魔として紹介するのは(カトリックや正教会では聖典とされる)旧約聖書外典に登場するアスモデウスに限られる。
イスラム教圏ではスレイマン(ソロモン)が精霊ジンの力を借りたとされ、オリエント圏の魔術に影響を与え、ヨーロッパの魔術・オカルトにも持ち込まれた。
ソロモン王が使役したとされる悪魔の数を72人とすることは、魔術書『レメゲトン』の第一部“『ゴエティア』に準拠している。
悪魔のうち68名はヨハン・ヴァイヤーの『悪魔の偽王国』から引用されたものである。
『ゴエティア』に記された72名のうち『悪魔の偽王国』にはウァサゴ、セーレ、ダンタリオン、アンドロマリウスの記載はなく、代わりに「プルフラス」という悪魔が記述されている。
それぞれが複数の軍団を率いており、『ゴエティア』では「長たる精霊たち(chief spirits)」とも呼ばれる。