WUPのローテ落ちにより、長きに渡りエルフの序中盤を支え続けた
森を彩る者・エルフクイーンが使用不可に。他にもアリアエルフのパーツとして重宝された
追い風の妖精や
重なり合う決意を失うなど、決して無視できない損害を被ることになる。
新カードには自然カードが何枚か追加され、事前評価においてはナテラの大樹を生かして戦う【自然ロキサス】が復権か?と思われていた。
一方リメイクとなった
万緑の回帰・ラティカは、12プレイにより16点疾走となるが、流石に現実的に達成するには
原始の悪神でもなければ困難なのでは…と予想され、
妖精の開花による疾走付与で【アクセラレートエルフ】での活躍が主だろうというのが大方の見解
だった。
だったのだが。
環境が始まり、それらの予想が全て
リハクであることに気付くのは時間の問題だった。諸々の理由からあまり活躍できなかったロキサスを尻目に、
Rumoi氏が新環境開始から僅か数時間で完成させた【ラティカエルフ】が環境を破壊。
ラティカの12プレイによる16点と、
アリアシャムシャマアルバータなど補助打点による20点OTKが
現実的な難度で6Tに可能。種々のプレイ枚数水増しカードをデッキに詰め込み、上振れればわずか
5Tで、少し遅れても
7Tには安定してワンキルが可能。
「でも盤面戦には弱いんじゃないの?」「ラティカ引けなきゃ詰みじゃん」という問いには
英雄の覚悟と
生命の宴が回答。
ラティカ用のプレイ枚数カードを活用することで、3/3守護となったフェアリーが並んだり、5/6守護の熊と殴られたら即死の10/10守護異形が6Tとかに平然と並ぶ。
サブプランで。
更に試合運びが上手くいかず長引いた…という時でも疾走条件を満たした
セッカが首を取りに来る…と、どこを見ても隙のないデッキに仕上がった。
同弾にてナテラの力を得て暴走したアミュレットビショップと並んで環境を荒らし回り、アグロミッドレンジを殺すアミュビショ、そのアミュビショと、上振れ次第で全てのデッキを纏めて刈り取るラティカエルフ、という最悪の構図が完成。
一週間で両者からナーフ処分のカードが出る形で、この環境は終わりを迎えた。
エルフからナーフされたカードは
英雄の覚悟。プレイ枚数の水増し効果と守護付与効果が消失し、ラティカエルフはTier2に退くこととなる。
覚悟ナーフ後はラティカエルフの他に、【アクセラレートエルフ】が選択肢として上がるようになり、こちらのデッキでは今度こそラティカは開花と合わせての運用が主に。順調に回れば6T目にラティカの開花14点パンチをぶっぱなせるという比較的リーサルターンの早いデッキだった。
アディショナルではエルフの女こと
アリサが、
深緑の弓使い・アリサとしてエルフ・レジェンドに登場。
横処理にドローにエルフフォロワーのパンプアップ、おまけのバーンと盛り沢山な能力で、かつてのエルフクイーンを思わせる活躍を見せている。
アで追加されたイザベルを要とするマナリア/スペブウィッチの両方に対してアクセラレートエルフは有利が付くことから、環境での地位を向上させ、競技シーンでの採用が増えることとなった。
一方そのころアンリミテッドでは。
アンリミ特有の広いカードプールを生かし、リノセウスも添えてさらに高い攻撃性を得た【ラティカエルフ】が成立。主流にはならなかったが、OTKエルフの派生系として選択肢の1つになっている。
また【自然ロキサスエルフ】でも、自然カードが増えたことによりナテラ供給カードの選択肢が増えた。とは言え、未だワンダーコックによるマナ休息確定サーチの方が好まれる傾向にある。
そして迎えた7/29。
3日ナーフの伝説を造り上げたあのカード、
螺旋の鉄腕・ダミアンと
鉄扇のエルフの
ナーフが解除。
…が、流石に機械エルフの速度では現代のアンリミに着いていけず、環境でダミアンの姿を見ることは無い。
しかし一方で、鉄扇のエルフはそのコスト減少能力を買われ、
残骸や
ミノムシをサーチし12プレイを助ける目的でラティカエルフに採用されている。
RSC期の主なデッキとその構築例
【ラティカエルフ】(ナーフ前・ローテ)
【アクセラレートエルフ】(ア後・ローテ)
【ラティカエルフ】(ナーフ解除後・アンリミ)