元ネタは古代エジプトの副葬物「死者の書」に描かれていた死の神 オシリス。
かつては地上の神をしていたが、兄であるセトとの権力争いに敗れ、バラバラにして殺された上に川に捨てられる。しかし、妹かつ妻の女神 イシスがギリシアくんだりまで赴き、死体をまた繋ぎ合わせたことでミイラとして復活した。ただ、この時オシリスのちんこは魚に食べられたせいで戻せなかった。
この展開要る?
しかし復活したはいいものの、ちんこがないオシリスに地上を支配することは許されなかったので息子のホルスにセトを倒させて地上を支配させ、自身は冥界で死者の罪を裁く神として君臨した。
ちなみによくエジプト神話の死の神として出てくる 犬の頭を持つ神 アヌビスはオシリスの不義の子
*1にして部下。彼の担当はミイラ作りである。
セトの頭はジャッカルということになっているが、壁画に描かれている頭はどう見てもツチブタのものである。何故かは謎。
小話 ツチブタについて
ブタとは全く関係の無い生物である。むしろ象に近い。そう思って見たら確かに第三紀あたりの原始的な象を超小型にしたように思えなくもない。ただ、象に近いとはいえ象とも全く関係のない生物であり、結局何の仲間か?と聞かれたらツチブタの仲間である、と答えるのが1番正しい。
だってツチブタ目ツチブタ科のツチブタなんだもん仕方ねえだろ。
小話 古代エジプト史について
地理
まずはエジプトという地理の特徴を言うならば、「閉鎖的地形で外部の侵入を受けづらい」ということである。例えばドイツやポーランド、中国を地図上で見ればどこからでも国土に侵入できることが分かる。一方エジプトは他の国と繋がっているところは今で言うところのスエズ運河の所だけ。実に守りやすい。
そして忘れてはならないのがナイル川の恵みである。水運や暦で容易に推測できる定期的な氾濫は農業や貿易面で大きなメリットを持つことは言うまでもない。
ヘロドトスのエジプトはナイルの賜物というのはまさにその通りなのである。
流れ
古代は有史から476年
*2まで、ということを前提とする。
この時、エジプト史は統一前→古王国→中王国→新王国→クシュ王国→アッシリア→アケメネス朝ペルシア→マケドニア→プトレマイオス朝エジプト→ローマ帝国である。アッシリアに支配されて以降は支配主が変わるだけなのでそこら辺を、それ以前は出来事を軽く解説しよう。
統一前
この時は大体ナイル川の上流と下流に国が分かれていてノモスと呼ばれる集落が増え始めていたのだが、ある時下エジプトをメネス王というファラオが統一する。
古王国時代
ピラミッド
*3が作られた時代。以上。都は
メンフィス(ナイル下流)
中王国時代
テーベ(ナイル中流)に遷都。ヒクソスと呼ばれる遊牧民が侵入。撃退する。
新王国時代
アメンホテプ4世*4が
テル=エル=アマルナに遷都、太陽神
アテンの一神教にして神官権力の排除を目論むも、死後その改革はなかったことに。
混成民族集団
海の民や
ヒッタイトとの戦いがあったのもこの時代で、そうこうして戦いを続けるうちに衰退していく。
クシュ王国
アフリカの黒人王朝に侵略された。以上。
アッシリア
アッシュールバニパル王がクシュ王国を倒し、エジプトを支配し、オリエントを統一した。
プトレマイオス朝エジプト
アレクサンドロスの死後分裂した帝国の後継
*6のエジプト部分。アレクサンドロス帝国の後継なので当然支配者はギリシア人。つまりクレオパトラは白人である。
ローマ帝国
アクティウムの海戦でオクタウィアヌスがアントニウスとクレオパトラを倒して征服。ローマの支配下に。
流れとしてはこんな感じ。学生のホモは学校で習うので覚えよう。
ここまでの流れが終わって丁度紀元0年なので後2000年の歴史をここに書くとなるとかなりえげつない量になる。ので割愛。
小話 ファラオとは?
エジプトの支配者の事。
ウルクなどの古バビロニアでは指導者は神の代理人(=神に政治を委ねられた「人間」)だったが、エジプトでは神の子(=神と等しい「神」)として扱われた。
まあ政治的なだけでなく神官的な性格の権力を兼ね備えた王様ってことよ。