おんJシャドバ部 - エンネアマンマル時々ライブラ
鉄屑の散乱する廃墟が群居する街、そこには少女と一人のロボットがいた

「マンマル!遊ぼっ!」

死の蔓延る街に似つかわしくない少女・・・エンネアの明るい声
気丈に振舞っているのか、それとも理解できないほど彼女が幼いだけなのか、語る人間はそこには居ない
しかしその笑顔は束の間であろうと幸福そのものであった
マンマルと呼ばれたソレは言語を介さない、機能がないのだ
然し、この主を少しでも笑顔にするためになら剽軽な振る舞いをし、彼女を少しでも笑顔にするため奮闘してきた

ドラゴンという存在を知っているだろうか
曰く、空の王
曰く、絶対王者
それはこの世界においても普遍の事実であった
目を付けられてしまったエンネアの何が悪かったのでもない・・・強いて言うのなら『運が悪かった』

バチィッ!!

静謐な街に響く怒槌の音
王による名誉ある破滅

「あ・・・れ・・・?マンマル・・・?」

少女を庇った機械

「嘘だよね・・・?なんで動かないの・・・?怒ってるの・・・?」

彼女を慰めるモノは、もう居ない