明らかに人形と相性のいい20破壊シナジーの登場、間違いなく史上で見ても最強クラスの人形カードである
ストリングマイスターの登場と、人形にとっては朗報の多い滑り出し。
強力な盤面制圧力を持つ
カオスルーラー・アイシィレンドリングと脅威の4コス12点疾走のフィニッシャーになれる
ストレイホロウ・イルガンノはデッキ一つを成立させられるだけのパワーがあると言える。
また、乗り物系カードも人形の新たな可能性を開いてくれる。
一見使い捨ての駒である人形と強力なバフ効果を持つ乗り物は相性が悪いように見えるが、人形はバフを盤面強化用のリソースから盤面処理用のリソースに変換可能であるということで、本来の乗り物が持つ以上のポテンシャルを引き出せる。
更に
魔導装甲車は人形を即席の壁にできるので、ここでは一転して人形を盤面維持用の札にできる……と良好な共生関係を築けるだろう。
これで人形軸が復権だ!
ということにはならない。そもそも人形自体に20破壊するまで繋げられるだけのデッキパワーがない、イルガンノがあってなお打点が足りない。よさげなシナジーがあっても活かしきるための札が無い。人形と言う瀕死の病人にとっては、これらの良薬でさえ環境に立たせるには及ばないだろう。
多くの人形使いはそのように予想し、諦観と共に新弾を受け入れただろう。
それは順当に現実となった。
Nの追加札がグッドスタッフ気味だったことも手伝い、人形デッキのパワーが予想以上に大きく上がったのは嬉しい誤算だっただろう。
しかし全体で見れば展開力を活かそうとするとAF、処理/遅延能力を活かそうとするとコンネメという、よりデッキパワーに優れるライバルが成立しており、あえて人形に寄せた構築にする意味それ自体が希薄である感は否めない。
無論人形にも連携稼ぎの爆発力が高い、序盤から強く動けるといった評価点は存在し、少数ながら使い手も見かけられ、環境での立ち位置は(これまで比で見て)中々良好であるものの、デッキ全体の結びつきの弱さがやはり痛いと言える。
そして何より、SOR期で最も人形について語るべきことはオーキスとツヴァイのローテ落ちだろう。
人形にとってのアイデンティティ、旗印であった彼女ら二人の退場により人形デッキという概念自体が危ぶまれている。
何せそもそも、もうローテに人形関連の虹が無いのだ。
どれだけ人形カードを詰め込んでも、20破壊デッキや連携デッキを人形でサポートしてるだけですよね?wとか言われたら言い返せないのだ。
今人形のエースカードを上げろと言われたら、人形関係ないイルガンノか、ブロンズ1/1/1のストリングマイスターか、処理札でしか無いパペットボックスを上げることになるような始末である。
着実に力を蓄えつつある一方で、魂を失いつつある人形デッキ。果たしてこのまま人形はただのパーツでしかないものになり果ててしまうのか。
↑ここまで10/28能力修正前の話
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↓ここから11月初旬の話
彡(-)(-)「ふぅ…やっと環境落ち着いたな」
彡(゚)(゚)「聞いた話やとプロリで人形ネメシス流行ってるみたいやん」
彡(^)(^)「面白そうやな!使ったろ!」
サマヨイテユレ,オチルナリタイナ,キミノホトリニブゲイ,ヒャッパンサマヨイテユレ,オチルイトヲコウシテマーキマキグェアアグェアアグェアアジャアクナルモノ,カゼハソコニフクムシンヘイタル,システムブートセンキンモチテフカイヲツグナエワタシノマケデス
彡(゚)(゚)「……強くね?」
※某攻略サイトのtier表(撮影日:11月21日深夜)
ん?
やったぜ。
なんと、まさかの操り人形を中軸とした連携ネメシスが
環境トップ入りを果たしました。嘘みたいな話ですけどマジです。
- 連携ロイヤルよりも早く天覇風神・フェイランを出せる盤面展開力
- システムフォロワーを複数並べる厄介な処理強要
- 破壊数20を満たせば直接召喚されるアイシィレンドリングの圧力
- 手札事故率の低さ
これらの要素が合わさった結果、序盤中盤終盤隙のないめちゃくちゃ強いデッキになってました。
このリハク、一生の不覚
そして、上記の要素を成り立たせているカードこそ、この操り人形です。
連携,破壊数を稼いでくれるのはもちろん、単純な処理、
マインドディバイダーのpp回復、手札のかさ増し、これほどの仕事をしてます。
人形関連のカードも一枚一枚が強力で、特に新カードの
ストリングマイスターは条件こそあれど、1コストで連携3を稼ぐ、よく考えてもよくわからない強さを持ってます。
正にデッキの中心、恐らく多くのシャドバプレイヤーが予想だにしなかった復活劇でしょう。
ただし、単純な強さだけでここまでのし上がったわけでもないようで…。
アーティファクトスキャンを下方修正されたAFネメシス、重要な回復リソースの
《世界》・ゼルガネイアが重くなったコントロールネメシス。この2つの弱体化により、ネメシス内でのシェアを伸ばした結果、BO3が一般的な
JCGと
プロリーグで、連携ネメシスが採用され始めた背景もあります。
もしスキャンが下方修正されなかったら、もしプロリで大した活躍ができなかったら、もしプレイヤーの目に止まることもなかったら、連携ネメシスが認知されることもなかったかもしれません。
なんか(環境への出方が)芸術的…
11/19 アディショナルカード追加後も、
ゴブリンクイーンといった心強い仲間を加え、環境トップに君臨しています。
やっと…人形が報われたんやなって…
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↓12月7日能力修正
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┃(゚)(゚)ミ┃
┃ 丿 ミ┃
┃ つ ( ┃
┃ ) ( ┃
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(一応戦えなくは)ないです。
むしろストリングマイスターへの依存が強くなったことを考えると、より人形ネメシスらしくなったのかもしれません。(白目)