第12弾カードパック「
鋼鉄の反逆者」にて登場したブロンズのビショップ・フォロワー。
腕が鳴ります(物理)
3/2/3の守護持ちの
機械で、ファンファーレで
リペアモードを手札に加える。純粋な3/2/3守護として扱うのもよし、後4に進化を切ってリペアでダメージを帳消しにする戦法もよしとシンプルに扱いやすいカード。
機械シナジーを活かして機械ビショに入ることは勿論、リペアモードの回復からエイラ、TNKビショップにも採用される。守護&回復というアグロ耐性の高さから上に挙げたものでなくとも遅いデッキなら採用候補に挙がるだろう。
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腕が鳴る(物理
こいつどっかで見たなあと思ったらlolのヴァイや
素でもイヴィルからでもよく見る
ビショップのシンプルイズベストを体現したようなカード
ある日、私は聖女の元へ向かっていた。戻らぬ昔を懐かしみ、それに伴う傷心を癒す為、卑しい動機での歩みだった。
手に持っているピンク色の花が、過去と彼女を重ね合わせている事の……私の心の弱さの証だろう。
なんと情けない。もう、人に説法をするようないい大人だというのに。
中庭で空を見上げていた聖女に声をかける。昔はよくここで遊んでいた、ここで物語を聞かせてもらっていた、この場所で度々空を見上げている聖女を見ると、修道女さんの姿が泡沫の様に浮かんでは消える。
分かっている、どれほど想起させるものがこの場所にあったとしても、少年の私も修道女さんも、もうここには居ない。
思い出に重なる聖女を前にして、違うのだと私は自分に言い聞かせる、もうあの過去は戻らないのだ。
私の持つピンク色の花は、鮮やかな色をしてそよ風に揺れる。ただその様だけが、あの頃と変わらないものだった。
そう思っているとふと、聖女がピンク色の花を、私の手から優しく摘み取った。
花の名前はリモニウム、修道女さんの好きだった花、修道女さんがいつも嬉しそうに眺めていた花。
彼女は細い手で優しく摘み、その花を見つめて微笑んだ。
その笑みは、普段の彼女のそれとは何処か違った。とても暖かく、優しい笑顔だった。
私は、驚きに目を見開いた。私はこの笑顔を知っている、この暖かな笑みを私は昔から知っている。
私の目に、過去が蜃気楼の様に拡がる。とても懐かしい笑顔、大好きだった笑顔、そうだ、この笑みは、間違いなく――
気付くと、私は涙を零していた。
何故、すぐに気付けなかったのだろう。
私が沢山の歳を取ったからだろうか?彼女の姿形はすっかり変わり、私の背丈は彼女よりも大きくなっていた、何もかもが変わっていた。もうそれ程の時が経っていたのかと思うと、寂しさと懐かしさに涙が溢れ出した。
そんな私を、彼女はそっと抱き留めてくれた。昔、あの大きな鉄の腕で包んでくれた時の様に。
私は細くなった彼女の腕の中で、子供のように泣いていた。
細く冷たく、無機質な鉄腕の中。しかしそこは、この世界のどんな陽だまりよりも暖かい場所だった。
(鉄腕の修道女:終章)
彼女がやって来たのは、教会が魔物を追い払う為に苦心していた頃。皆が一様に疲れ、救いを祈っていた頃だった。
その人はとても神秘的な格好をした女性で、神話の女神を彷彿とさせる佇まいをしていた。皆に救いを齎したい、教会の人々に彼女はそう言っていた。
そんな彼女の紡ぐ言葉はとても心地良く、私達の心を惹きつけた。そして言葉だけの救済ではない、彼女は強かった。私達が怯えていた魔物を追い払って、教会の皆を守ってくれた。
これこそ救いだと皆が喜んだ、誰もが彼女の事を聖女と呼んだ。
その光景に私は懐かしさを覚える。昔、子供だった頃もこんな事があった。
皆を守ってくれた修道女さん、今は何処にいるのだろうか。私は未だ、あの事をトラウマとして引き摺っていた。
(鉄腕の修道女:六章)