最終更新: start_tactics 2022年06月19日(日) 17:35:49履歴
- デッキ名の由来
SERAPH(セラフ)とは、Straight summoning and Extra winning Realized by Abandoning Playpoints Hopefully
(望みを抱いてPPを放棄することで実現される、直接召喚*1と特殊勝利)の略称である。
その名の通り、本デッキは5ppを残してターンエンドすることによる恒久の天使・天界の門(通称「天門」)・黄金都市の直接召喚を活用しつつ、主に封じられし熾天使(通称「セラフ」)による特殊勝利を目指すコンボデッキである。
- 特徴
デッキの特徴は、絵面の派手さ、天門によるギャンブル要素、構築の発展性という3点である。
直接召喚カードの複数同時召喚により、互いに新鮮なシャドバ体験が得られる。後述のように、その全てが勝利に密接に関係するキーカードでもある。中でも天門は双方の手札のコストを下げることで、特殊なコンボや非日常的な試合展開を可能にする。準ハイランダーのためカスタマイズ性も高く、所持エーテルや環境、好みによって様々な調整が可能である。
- 開発の経緯と意図
こうしたファンデッキ要素を中核としつつ、ミッション消化等に資する実用的な構築を追求した。
筆者は天門の実装以降、2年間このデッキを研究してきた。現在の型にして以降、ランクマッチ(アンリミテッド)における直近の勝率は25戦10勝(4割)である*2。
MPを盛るにはやや不向きなデッキだが、フリーマッチやルームマッチを賑わすことができるだろう。
このデッキの勝ち筋は3種に大別される。
- セラフによる早期特殊勝利
天門の効果で0コストになったセラフのカウントを、カウント加速カードによって進めることで勝利する。
天門は5ppを残すことで直接召喚される。このとき同時に黄金都市・恒久の天使も召喚される。13コスト相当の動きをしつつデッキを3枚圧縮し、カウント加速の準備をしつつライフも守ることができる。人呼んで令和のカオスシップ。
手札からプレイするカウント加速は8枚(1コスト×3枚、2コスト×4枚、3コスト×1枚)採用している。直接召喚された黄金都市により1カウント進むため、セラフを置いたターンにカウント加速を3枚使えば最速で6T目に特殊勝利できる。
古い型だが、理想的な回り方はこちら。
セラフを設置したまま10T目を跨ぐ際は、直接召喚によるセラフ溢れ(実例)に注意すること。
※リンク先はどちらも筆者のTwitter動画です。
なお、セラフ早期着地の手段としては、マグロヘッド(2020)*3に代表される楽園の双翼・ガルラを利用したものがある。真面目にセラフを使いたい場合は、この路線を往くのも有力である。栄華の加護神・ヤテラントゥを採用した各種デッキも参考になる。 - 守護・回復によるコンシード
アグロ系統のデッキに有効。実際の勝ち筋としてはこれが最も多い。天門は優先しなくてよいが、余裕のある時に出すと恒久と併せてアドバンテージを稼げる場合がある。
カウント加速カードの半数は除去も兼ねているため、どんどん吐いて良い。セラフは片手間に置いて、相手を焦らせる程度。 - バーンを絡めたビートダウン
細い勝ち筋だが、セラフが消滅させられた場合やキーカードが引けない場合、あるいは攻めっ気の強い相手の牽制として覚えておくと良い。
- 烈風の翼神・ガルラは1コスアクセラレートが主な用途だが、本体はアミュレットが破壊されるたび謎3点を飛ばす。
これを利用した最大打点は、セラフ関連3種*4と天球儀の計4種破壊による12点。 - 絶大の唯我・マゼルベインは自分の場にコスト6以上のフォロワーがいれば3点バーンを飛ばす。デッキ内には該当フォロワーが5体のみだが、進化時に加わる「絶大の証明」が3点バーンを持つので、プレイしたターンは6点バーンがほぼ確約される。
- 10pp以降になるが、直接召喚された《世界》・ゼルガネイアの毎ターン4点と、干絶の飢餓・ギルネリーゼの「干絶の甘露」による5点バーン5点回復も計上できる。
天門デッキでは、ゲームプランによってマナカーブが変わる。大きなリターンを狙った高コスト寄せ構築と、キーカードのコストダウンを優先して消費しやすい低コストに寄せた構築の2種である。
前者は天門デッキに広く見られる構築であり、セラフを採用したものではマグロヘッド(2019)*5や、ぜのん(2022)*6が挙げられる。
一方、本デッキは後者に属する。先例としては、ゆっくりユウキ(2019)*7がある。最速の特殊勝利のみを目的としており、当時1種ずつしかなかった1・2コスのカウント加速とセラフを、全て2枚採用するという特異な構築だった。ここに見られる「重複カードを全て引けばハイランダー」というアクロバティックな理論が衆目を集めたのは、ぺいんGAME(2019)*8が端緒だろうか。本デッキはこの精神を継承し、天門と恒久の天使を直接召喚することでデッキがハイランダーになるよう構築している。
前者は天門デッキに広く見られる構築であり、セラフを採用したものではマグロヘッド(2019)*5や、ぜのん(2022)*6が挙げられる。
一方、本デッキは後者に属する。先例としては、ゆっくりユウキ(2019)*7がある。最速の特殊勝利のみを目的としており、当時1種ずつしかなかった1・2コスのカウント加速とセラフを、全て2枚採用するという特異な構築だった。ここに見られる「重複カードを全て引けばハイランダー」というアクロバティックな理論が衆目を集めたのは、ぺいんGAME(2019)*8が端緒だろうか。本デッキはこの精神を継承し、天門と恒久の天使を直接召喚することでデッキがハイランダーになるよう構築している。
天界の門 | デッキの軸。5pp余らせてターンを終了するとデッキから直接召喚され、互いのターン開始時にターンプレイヤーの手札1枚のコストを-3する。 デッキに重複するカードがなければ-10する。素引きによる事故を避けるため2枚採用。2個置くのは盤面が狭いので避ける。 |
黄金都市 | アミュレットをプレイしたとき、そのカウントを1進める。 4pp以上残すことで直接召喚できるので、5ppで門と一緒に呼び出す。 |
恒久の天使 | ラスワによる回復を持つ守護フォロワー。天門と同時に召喚することで、隙を幾分軽減できる。 素引きによる事故を避けるため2枚採用。ファンファーレで1回ダメージ無効が得られるため、バーンを防ぐ上で素出しも悪くない。 |
封じられし熾天使 | メインの勝ち筋。アミュレット消滅以外の対策がないため潰されにくい。 消滅があっても天門を囮にできるほか、必要パーツのコストが下がり切ってから投げることもできる。2積みを検討しても良いが、サーチカードを3積みしていても5T目までに1枚引けるとは限らないので注意。 |
干絶の飢餓・ギルネリーゼ | 2面除去やドレインで耐久性能が高い。直接召喚されればエンドカードにもなる。 |
《世界》・ゼルガネイア | 回復と除去とドローでアグロ相手に立て直せる。0コスになれば御の字だが、6コスでも天門の次のターンに素出しできるのが偉い。1面しか触れない点は、コストの下がった他のカードでカバーできる。基本的にライフレースは不利になりがちなため、直接召喚はおまけ程度だが、ゼルガネイアで顔面を直接殴る構えを見せるなどやりようはある。 |
不器用な信頼 | 除去にも使える便利カード。 |
カースメイデン | 1コスのカウント加速として価値を認めている。サーチ能力は基本的に使わない。一応、セラフを素引きした時に天球儀をサーチできる。 |
烈風の翼神・ガルラ | 1コストのアクセラレート、あるいは素出しのファンファーレでカウントを進める。素出しはアミュ破壊時に3点バーンを飛ばせる。 |
気高き教理 | ドローがついているのが地味ながら嬉しい。 |
コンス | カウント加速と守護を兼ねる。骸の王ネクロなどにエンハンスの破壊効果が刺さることもある。 |
双刃のフェザーフォルク | 攻撃時カウント加速。このときカウントが0以下になることで必殺を持つ。ファンファーレでは加速しないので気をつけよう。(1敗) |
神愛の一撃 | ランダム3点が便利。序盤に処理スペルとして吐くことも多い。 |
星の奔流 | 1点AOEがアグロに刺さることがある。プレミアの美しさも特筆すべき。 |
冒険のつまづき | とりたてて長所はないが、使いやすい汎用除去。 |
漆黒の法典 | 漆黒のバンホーテン。AFに嫌がらせができる。使いやすい汎用除去。 |
再臨する絶大 | ランダム5点+1ドロー+EP2回復を実質0コスでできるバグカード。天門直接召喚前はフルスペックで使えないので注意。 |
ブレイクタックル | 2コス9点のバグカード。骸の王をあっさり処理できる。 |
マイニュ | 置く除去カード。スペルの的にならないので、1/1を地道に抑えるような仕事が可能。 |
調和の聖女・レリア | 後4で進化することで、余裕を持って5T目を迎えられる。アグロ相手に先2でポン置きすると命を救ってくれることもあるが、進化しなければ潜伏しないのでスペルの的になりうる。一応、超越の盤面を1回は捌ける。 |
平穏の制定者・マーロン | 序盤から並べてくる手合いに有効。自傷ヴやAFの先行展開を返せるのが3コスの強み。 |
聖弓の使い手・クルト | ご存知チマドン。エイラと一緒じゃない時は良いやつ。 |
絶望の安息・マーウィン | お手軽全体除去。それなりのスタッツがあるので、うっかり攻撃してしまい効果を不発にしないよう注意。(1敗) |
絶大の唯我・マゼルベイン | 進化でだいたい3面除去ができる。天門直接召喚の余裕がない=デッキがハイランダーでないときでも効果を起動でき、さらに再臨する絶大をフルスペックで使えるようにしてくれる。低コストフォロワーを置いておくだけでランダム5点を飛ばしてくれるのがありがたい。バーンはおまけ。 |
ラミエル | ダメージ無効守護がヴァンパイアにまあまあ強い。後4から6ppに飛んでマゼルベインに繋げることもできる。 |
グランスエンジェル | 直接召喚封じが自傷・ハンドレスヴァンプ・葬送ネクロに強い。進化時の破壊効果も素敵。 |
フラッフィーエンジェル | 1人で4点回復する3コス守護。っょぃ。 |
招来の大天使 | 体力5回復してくれる守護。今日び、ウィッチには刺さることが少なくなったがそれでも採用価値はある。 |
セト | 選択不可ケツデカ守護。置ければコンシード勝ちがグッと近づく。超越への数少ない抵抗手段。 |
赤枝の聖騎士・ノイシュ | 各種バーンや疾走をしっかり軽減できる。強力だが使い所は見極めが必要。 |
絶望の崇拝者 | 1回ダメージカットと進化時1体破壊という贅沢セット。ダメカが地味にありがたい。 |
輪廻の女神 | 2種のトークンも本体を0コスで出すのも強い。文句なし。 |
輝く熾天使・ラピス | 早いターンにフェザーダッシュで投げつければ処理してもらえるか。ダークオファリング等での自壊も面白そうなので、いずれ試したい。 |
---|---|
壊れたる神・チェキババ | セラフをリクルートできる。黄金都市を素引きした際に備えて採用していた時期もあったが、都市は中速デッキ相手なら素引きしても手札からプレイでき、高速デッキ相手はそもそも直接召喚している余裕がないので、実はそれほど問題ない。 むしろ、チェキババとセラフが手札で被ることが何度も何度も何度も何度も何度もあり、その場合手札でかさばり続け、いざコストが下がってもほぼバニラという体たらくだった。アミュレットのサーチカードプレイすると自動的にバニラになるのも痛い。それはそれとして、ちょうど空いている盤面2面にセラフと天球儀を同時召喚する姿は、種明かしのようでカッコ良かった。 |
アポロン | 直接召喚能力がある。利点は何もない。低能力者だ。生まれるべきではなかった |
氷獄の王・サタン | 天門との相性がいい。お祭り感を出したいなら。アグロに弱くなるが、ウィッチ相手の序盤は暇なのでアクセラで使う分には良いかもしれない。 |
サタナエル | 執筆中に思いついた。そもそも6T特殊勝利は滅多に決まらないのだし、サタナエルガチャで遊ぶ余裕くらいあった方がいいかもしれない。 |
スカルフェイン | カウント加速役でありながら、キーカードのコストが下がった段階で天門を割って利敵行為を防いだり、都市と天門を割ってガルラの打点にしたりとさまざまな働きができた。ナーフのとばっちりを受けるまでは。 |
治癒の祈り | 回復できるカウント加速役。1コス2コスが充実したため抜いたが、天門の恩恵を受けることや対アグロを考えると、カースメイデンあたりと替えてもいいかもしれない。 |
平等なる裁き | 最有力候補の一角。バーンで戦う姿勢を見せて牽制したいとき、手札で腐るため抜いた。環境によって採用したい。 |
エクセスプリースト | 4T目に置いておくと天門を出しやすい。極彩色の翼人を採用したためリストラ。 |
賛美の狂信像・イミナ | 4T目の盤面処理が有り難く、AFや骸を相手取り長い間ご活躍いただいていた。しかし恒久の天使を2積みして確実に出す構築にしてから、4T目にご降臨いただくと恒久が必ず呪具になってしまうことに気づき、泣く泣くお休みいただくことになった。 |
絶望の聖女・ジャンヌ | アグロの序盤を捌くために採用したが、自傷が結構痛く、2点AOEでは捌ききれない場面も多く解雇した。 |
始原の竜・バハムート | 高打点AOEが欲しいときのために...と言い訳しつつ、0コスで特大バーンしつつクソデカスタッツを立てるのが気持ちよくて入れていた。序盤の除去札を厚くする過程で抜けていったが、再雇用の機会を窺っている。 |
砕氷の聖獣 | セトと役割は近いが、向こうはコストダウンがかからなくてもギリギリ出せるのに対し、こちらは間に合わない場合が多い。 |
希望の守護者・ソニア | 後4進化置きはおそらく今の環境で強いが、何と入れ替えるべきか悩ましい。 |
導く鐘・ベルエンジェル | 実装以来ずっと入れていたが、除去スペルと交換して運用中。進化ターン前に出してもスペルの的になるだけであり、残っても面を処理できないのが歯痒かった。もちろん良さもあるため入れ替え候補。 |
追憶の大天使 | 素引きした直接召喚組をデッキに戻せるが、チャンスは後4のみ、それ以降は他のフォロワーに進化を切りたい場面が多い。消滅の刺さるAFも最近数を減らしているように思える。 |
均衡の光・マーロン | 注釈5の動画のコメントにあった。相手の手札を圧迫できる。ハンドレス相手には面白そうだが、超越相手はお手伝いになりそう。 |
比較的勝てる対面。直接召喚にこだわらず、丁寧に盤面を抑える。いざとなればデッキから出せる守護がいる、くらいのつもりで。
降誕する干絶があれば最高。各種処理札やグランスエンジェルも探しに行きたい。
なお、天門のコストダウン効果はターン開始時のドロー前に働くが、パラセリゼ等フォロワーの効果でドローしたものには乗る。
降誕する干絶があれば最高。各種処理札やグランスエンジェルも探しに行きたい。
なお、天門のコストダウン効果はターン開始時のドロー前に働くが、パラセリゼ等フォロワーの効果でドローしたものには乗る。
永続ダメージカット(絶望の崇拝者または恒久の天使)、招来の大天使による最大値上げのどちらかが必須。
ノイシュ・極光*9は死が1T遅くなるだけなので、次のターンに永続ダメカを引けなければ終了。
一時凌いだ盤面を返すのに、マーウィン・マーロン・クルト+αあたりも必要。
ノイシュ・極光*9は死が1T遅くなるだけなので、次のターンに永続ダメカを引けなければ終了。
一時凌いだ盤面を返すのに、マーウィン・マーロン・クルト+αあたりも必要。
環境も終わる頃だが、ハイランダーという特性上、単体パワーの高いカードが追加されるたびにこのデッキは強化される。また、時折追加されるハイランダーサポートにも期待できる。既存のカードを網羅的に検討して一つの基本形を確立したことには意義があると言えよう。
課題としては、編成可能な直接召喚カード9種のうち4種を採用できていないことが挙げられる。さらなる多重直接召喚を実現し、その全てに役割を持たせたい。また、現在の構築は特殊勝利とコンシードに寄せてあるが、往時のように0コストのパワーカードを叩きつける構築も魅力的である。今後の新カードと部員諸賢のご研究に期待したい。
本稿に関して言えば、見栄えを意識して旧構築の画像を流用多く流用している。混乱された方は申し訳ない。
また、参考として挙げている自身のTwitterの動画は最低限の編集しかしていないため、お見苦しいところもあるかと思う。ご容赦いただきたい。
初投稿に加えてハイランダーということもあり、採用カード全てに画像を添付するのはハードルが高かった。
しかし色々いじってはプレビューを繰り返すことで、wiki記法についての理解は深まった。
だいぶスッキリ書けているのではなかろうか?
課題としては、編成可能な直接召喚カード9種のうち4種を採用できていないことが挙げられる。さらなる多重直接召喚を実現し、その全てに役割を持たせたい。また、現在の構築は特殊勝利とコンシードに寄せてあるが、往時のように0コストのパワーカードを叩きつける構築も魅力的である。今後の新カードと部員諸賢のご研究に期待したい。
本稿に関して言えば、見栄えを意識して旧構築の画像を流用多く流用している。混乱された方は申し訳ない。
また、参考として挙げている自身のTwitterの動画は最低限の編集しかしていないため、お見苦しいところもあるかと思う。ご容赦いただきたい。
初投稿に加えてハイランダーということもあり、採用カード全てに画像を添付するのはハードルが高かった。
しかし色々いじってはプレビューを繰り返すことで、wiki記法についての理解は深まった。
だいぶスッキリ書けているのではなかろうか?
このページへのコメント
ロマンを追って練り続けてきたデッキだけれど、6セラフが一般的な光景になった今ではただの非効率になってしまう。天門の時代が終わるのか......
漢字多め、都市で天門が天安門に見えた
引用の仕方が論文形式のしっかりしたヤツで草
門大狼異形感パネェ
あっちはリザ以外ニュートラルしか使えんから
こっちのが構築の楽しみはありそう()
リザ2枚のラスワで大狼と異形は集まって、保険で
保険で3枚目リザを確定サーチにするかどうかなので、4コスか6・7コスは採用の余地がありそう。ざわめく森サーチがブレるといえども、邪弓のエルフとか使えるのは悪くなさそう
タイトルで特異点に迷い込んだかと思ったわ