おんJシャドバ部

「ベイン(Bane)」は簡単に言うと「必殺」です。

(2019年サンガツ10日、加筆修正しました。詳細はおまけにて。)
ALTにて猛毒の姫・リコリスという、必殺付与とバフを兼ね備えた一味違うカードが追加されました。現環境のエルフが正統派のテンポ軸すらイマイチパッとしないこともあり、リコリスをどうにか活かせないか色々弄っていたら完成したデッキ。その中でアディショナルで追加されたホーネットクイーン・バビーが割とコンセプトに合っていたので採用、というかエッチだから使いたかった。
最初はガチガチのコントロールエルフっぽく組もうかと思っていたのですが、なかなか難しかったのと先駆者兄貴がいらっしゃったので、敢えてテンポに寄せた形にしました。
コントロール型が気になる人は崇高なるホモのニーチャンが不殺必殺(矛盾)ミッドレンジエルフというデッキを作っておられるので、そちらを是非ご覧になって♡
今回のエルフデッキのポイントは4つ。

• 伝説の幕開けやリコリスを用いた必殺付与とヘルスの上昇
• 必殺とデバフ系カードのシナジーによる盤面の有利交換
• 盤面を保ちつつ置くことができるギルネリーゼと、その後に守護や大型を突破できる処理札の多さ
• 意識の外から飛んでくるバーンダメージ

デッキ毎に明確な有利不利が存在するのが特徴です。有利相手には本当にウザい動きができます。個人的には現環境のエルフデッキで一番ギルネが置きやすいと感じました。

今回は採用カードの多くが基本的に現行のエルフで採用されていない子達なので、役割毎にグループ化して一枚一枚解説していきます。

不殺の刻印	デバフ軸の除去札。デバフすることがテンポロスかどうかはともかく除去しつつ圧縮というのは魅力的。今回はデバフ札を多く採用しているので活躍の機会は多いです。
不殺の従者	小回りの効くデバフ枠、あと一歩で刻印打てるという時に2コスで条件を満たしつつ展開も可能なのはエラい。2/2というのもポイント高。
不殺の狂信者	新しい不殺ファミリー。ラストワードのデバフ効果は永続、中盤で展開しようというところで置いておくと機能することが多い。2/2/2はエライ。
心読む少女・ミツェル	フォロワーに攻撃時、お互いの攻撃力を0にするという不思議な効果を持つ子。刻印や必殺とのシナジーが尋常ではなく、どんな大型フォロワーもこの子が当たれば無力化できる。2/2。

ミツェルの細かい説明

高貴なる猫姉妹・シャムとシャマ	刻印起動用に、また顔回復+除去に使えるスペルを保持できる有能姉妹。3コスとして標準的なスタッツと幕開け、リザとの相性から無理なく入る1枚。…チョイス先は余程の理由がない限りいたずらの方が使いやすいです。
不殺の信者	中型デバフ枠。ちょっと使いにくいが標準スタッツと1:1交換の際にヘルスが大きく残るのはポイント。うまくいくと5/6を残すことができ、これを5tで上から、もしくは有用に除去するのは地味にキツめ。

不殺軸は標準的なスタッツのフォロワーが多いため、盤面に残りやすいのはポイントが高いです。

ウォーターフェアリー	このデッキで唯一フェアリーを手札に加えることのできる札。幕開けとの相性を考えるとゴブリンの方が採用価値は高いが、1枚で1コス2枚の価値があるのでホーネットソルジャーやギルネリーゼとの相性が良いのが採用理由。
蒼の少女・ルリア	バリア能力が必殺と相性◯。このデッキでは2コスとしての価値も高く、ギルネリーゼも呼べるので3枚積み。エンハンスでは実質1コスの動きになるのでホーネットソルジャーとも相性がいい。
森の女王・リザ	ファンファーレはウォーターフェアリー、ラスワはバビー確定とユグドラシル準サーチ。必殺との相性もよく、このデッキ唯一の1コスをサーチできるので圧縮札としての役割はかなり高い。無駄なく動くためには必要になってくるのでマリガンで意識していこう。
ユグドラシル	一応自由枠。疾走打点生成、突進除去、回復、ドローと1枚で出来ることが多い代わりに、高コスト故対戦で出せるのはせいぜい1回が良いところ。今回は安定性重視でドロー目的としての役割が重いので2枚、大型フォロワーが増えたらピン採用にして余り枠をバビーにしよう。
飢餓の絶傑・ギルネリーゼ	コンセプトデッキをガチに変えるカード、というかこのカードが強いだけでは？ 除去と回復の豊富さ故にこのデッキではライブラリアウトも狙えるのが特徴。デバフ必殺のおかげで着地前に盤面がそこそこ残ってることも多く、十分にシナジーを活かせていると言える。

伝説の幕開け	盤面で戦う相手にアホほど刺さる札。正直個人的にヘイトが溜まってるカードなので採用したくなかったけど、強いからいっそ軸にして採用しちゃいました。ウォーターフェアリーがいるので1tから流れよく置けます。
猛毒の姫・リコリス	エルフの新軸になってほしい子。エロい。必殺付与は相手からするとかなりのストレスで、進化時に必殺持ちのヘルスが上がるのもなかなかに厄介。盤面維持力を底上げしつつギルネまで繋げてくれる良カード。
ホーネットソルジャー	5/5/4という攻撃的なスタッツと、攻守に分けて使えるチョイス先が特徴。余程除去先が欲しい時以外は蜂の毒針を選んで打点を確保するのがオススメ。圧は強いが本体はバニラなので、なるべくこいつに進化を切って除去するという場面を少なくしたい。
ホーネットクイーン・バビー	クッッッッソエロい。除去能力に関してはピカイチで、ギルネを置いた後に立てられた守護を進化権なしで2体まで突破できるというパワー、雑に置いておくだけでも処理を強要する地味に強い効果と、何だかんだゴミとまでは言えない性能。今回はリザが確定サーチのためピンですが、先述のユグドラシルと調整を行うといいです。

ちなみに今回採用を見送らせていただいたカード達

天禀の射手・メーテラ	パワーカードの部類で使いやすいのですが、展開し付与して除去するという今回のデッキコンセプトとは微妙に噛み合わなかったので控え候補。
無窮の輝石・カーバンクル	採用に魅力を感じるカード。進化時効果は横に幕開けを置く余裕が生まれるなど悪くはなく進化権回復も悪くないのだが、いかんせんこのデッキはppを詰めに詰めて展開するタイプのデッキなのでトップ煌めきは割と発狂案件。
不殺の使徒	刻印確定サーチ。回復効果も十分に活かせそうでスタッツも悪くないけど、複数枚採用するほどのパワーが今回の構築では見出せなかった。カーバンクルを採用してコントロールに寄せれば採用価値は上がります。
不殺の絶傑・エズディア	腐る。リザで確定サーチできるためピン採用でいいのだがそれでもなおこの構築だと腐る。使徒同様コントロールに寄せれば採用の価値あり。一応エズディア着地後に毒針を二発打ち込めば相手は黙り込むが、コスト的にホーネットソルジャーをその前に2回出す必要があり辛い。

基本、意識して欲しいことは「ppを余らせないこと」です。ppを余らせず、かつ強い動きができる択をマリガンの時点から考えてください。具体的な例として3tにリザを置きたいという気持ちを制御できるかがポイント。3tにシャムシャマを置き、次ターンで相手のフォロワーをいたずらで返し2コスを置いた方が強いという場面もあります。幸いリザのラスワサーチ先は8コス、中盤で置いても腐らないということも意識してください。
もう１つのポイントは進化権。進化すれば有利交換できる場面がこのデッキでは山ほどありますが、それと同じくらい盤面の必殺で除去できる場面もあります。状況ごとにどちらがいいのかは変わってきますがギルネリーゼ、ルリアギルネリーゼを置くターンの前までに盤面が残っていればOK。また相手の進化権を使わせる動きができるのもこちらの特徴なので、それを誘発できる動きができる場合に進化権を使いたいところです。
あとこのデッキにおいてフェアリーは有限です。無闇に展開すると後半でギルネを置きたいのに置けなくなってしまうことも…。盤面が展開できない時のために幕開けを使用していきましょう、必殺が盤面にあるだけで相手の択は絞られていきますし、こちら側も起点にしやすいです。

先行はウォーターフェアリー保持、2コスは先後で1枚は保持、2コスが1枚あるならリザ保持、2コスを2枚引けている場合はシャムシャマ保持も悪くないです。基本は低コストで集めていき、置く余裕がありそうなら幕開けをキープしましょ。ルリアは幕開けが拾えている場合キープの価値ありです。
リコリスは先後どちらでも強いですがマリガンでキープするほどではないです。
迷うのが不殺の刻印。先行でミツェルが引けている場合だと鬼のような動きをすることも可能です。基本はシャムシャマが引けている場合や、後攻時に相手が先2/1/2を出してくる確信がある場合、従者とセットで持っておくと機能します。刻印で大型を除去するのは相当切羽詰まってる時なので、このデッキでは序盤のテンポを取る場面で使えると美味しいです。

今回のデッキはクラスごとの有利不利というよりデッキタイプごとの有利不利でまとめた方がわかりやすいです、それくらい相性がハッキリしてます。

• 有利
  • 盤面のフォロワーをフィニッシュまで重視したデッキ

該当デッキはミッドレンジ帯、一応クラスで言うとエルフ、ロイヤル、ネクロ全般、現在はビショップと、事故ったリーシェナネメシスも一応ここに当たります。
必殺デバフがとにかく刺さります、とてもウザいらしいです(デッキ調整に付き合ってくれたホモのニーチャンの感想)。ネクロに関しては後半飛び道具で攻めてくることもあるので完全な有利ではありません。
今回のデッキのセールスポイントはここ。

• 大型フォロワーを置いたり、大型守護でコントロールするデッキ

一部コントロールデッキが該当します、具体的にはミノリアニ、ハイランダー。微有利〜五分ではありますがライオも該当します。
必殺が鬼のように刺さります。基本1:1交換なのでこちらがギルネを置きやすいのもポイント。

• 横並びに弱いデッキ

該当は把握してる限り闇蝙蝠。バリアはないので邪眼には無力ですが、ヴィーラに対し必殺で回答できること、眼差しを使ったり従者信者でフラウロスを消せること、一応ユグギルネで回復できることから悪くない相性です。

• 不利
  • スペルでフォロワーを除去したり、フォロワーの効果で大雑把に除去したりしてくるデッキ

該当はコルワエルフ、スペル・秘術ウィッチ、サタドラ、コントロール系のビショップ、回ったリーシェナネメシス。
超無力です。ほぼ諦め前提で戦うしかないです。一応後者2クラスにはエズディアが刺さるのですが、それには不殺の円陣が必要になってくるので構築が歪んじゃ〜う！

• 馬鹿みたいに展開が強いデッキ

該当はマナリア。マナリアは天敵です。勝ち目はほぼありません。事故を願いましょう、事故れば勝てる。

• 飛び道具でリーサルを決めてくるデッキ

該当はマナリアとサタドラ、こいつら…！！
アーカスもここに入ります、でも不利ってわけじゃないです。リーサルをどちらが早く取れるかの勝負。

• 有利とも不利とも言えない

該当は復讐ゥマァンプ。飛び道具(疾走)には耐性が薄いのですが、頼みのライカンベルセルクを消滅させる手立てがあること、横並びに弱いことから有利だとは思います、断定はできません。

エルフが現環境で持つことのできる役割って難しいんですよね…
一番役割を保持しているデッキがコルワエルフだと思っているのですが、コルワが引けない時の無力感と、何が何でもテンポエルフっぽいエルフを使いたいんだよ！という気持ちと色々混ざって今回のデッキが出来上がりました。
バフ軸は実装当初の不遇さから考えると出世したなぁと思うので、リコリスを始めとした必殺軸も多少は救われるんじゃないかなぁと思います、頼むよ〜

採用を見送らせていただいたカード達を採用し、構築を練り直してみました。
盤面が狭くなり、コンボもうまく噛み合わないと扱いづらく、何より上振れ感が個人的に苦手みの強い幕開け、ポン起きの機会が多い信者、遅延に適している分フィニッシュ能力に欠けるユグドラシル、抜くかどうか迷ったけど敢えてホーネットソルジャーをおやすみ。
代わりにカーバンクル、使徒を入れて継戦能力を高め、使い勝手のいい森荒らし、おまけにエズディアを入れました。
結構いい感じのミッドレンジです(感想が雑)。
(エズディアはギルネでいいと思います)

結局6クラス目の初投稿です。復讐ゥマを書くといったな、あれは嘘だ。
ハイブリッドネメシスと今回のエルフは同時進行で調整していたので、週末に２つともぶち込んでやりました、お兄さん許して！
今回のデッキは今までのデッキ以上にプレイ難度高めです、腕っ節に自身のある兄貴は、是非触ってみてくれや。